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公開番号
2025034895
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141565
出願日
2023-08-31
発明の名称
含フッ素澱物のフッ素溶出量低減方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
9/08 20060101AFI20250306BHJP(無機化学)
要約
【課題】 フッ素を含む廃酸をpH調整することで生成した澱物から再度フッ素が溶出するのを抑制する技術を提供する。
【解決手段】 製錬炉から発生する亜硫酸を含む排ガスを処理する湿式洗浄装置から排出される廃酸に代表される、例えばフッ素を含有する廃酸に対してアルカリ剤の添加によりpH調整することで生成した澱物を固液分離して得たものからなる含フッ素澱物のフッ素溶出量の低減方法であって、前記含フッ素澱物を大気雰囲気下で所定の時間をかけて加熱乾燥を行なう。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
含フッ素澱物のフッ素溶出量の低減方法であって、前記含フッ素澱物を大気雰囲気下で所定の時間をかけて加熱乾燥を行なうことを特徴とする含フッ素澱物のフッ素溶出量の低減方法。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
前記含フッ素澱物が、フッ素を含有する廃酸に対してアルカリ剤の添加によりpH調整することで生成した澱物を固液分離して得たものである、請求項1に記載の含フッ素澱物のフッ素溶出量の低減方法。
【請求項3】
前記廃酸が製錬炉から発生する亜硫酸を含む排ガスを処理する湿式洗浄装置から排出されるものである、請求項2に記載の含フッ素澱物のフッ素溶出量の低減方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ素を含有する含フッ素澱物から溶出するフッ素の溶出量を低減する方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
乾式銅製錬プラントでは、主として黄銅鉱からなる硫化鉱に対して分級、選鉱等を行なうことで得た銅品位20~30%程度の銅精鉱を原料として用い、これを自熔炉や転炉などの製錬炉で処理することで、該銅精鉱に含まれる不純物である鉄及び硫黄を酸化してそれぞれスラグ及び亜硫酸(SO
2
)ガスとして銅から分離除去している。これにより、後段の電解精製に供する銅品位99.8%程度の精製粗銅を製造している。
【0003】
上記の硫黄の酸化により発生する亜硫酸(SO
2
)を含む高温の排ガスは、硫酸の原料として全量が硫酸製造プラントに送られる。硫酸製造プラントでは、先ず高温の排ガスを廃熱ボイラーに導入してボイラー供給水との熱交換により廃熱回収し、この熱交換によって冷却された排ガスを次にガス精製手段に導入してダストを除去している。このようにしてダストが除去された排ガスを五酸化バナジウム触媒を有する転化器に導入して該排ガス中のSO
2
をSO
3
に酸化し、更に後段の吸収塔でSO
3
を水に吸収させることで濃硫酸が生成される。
【0004】
上記のガス精製手段は、一般に電気集塵機及び湿式洗浄装置で構成されており、前段の電気集塵機において排ガスに含まれる銅、砒素、カドミウム、亜鉛などの重金属からなるダストの大半を除去し、この電気集塵機で除去しきれなかった一部のダストを後段の湿式洗浄装置において洗浄水で除去している。この洗浄水によるダストの除去の際、排ガスに含まれるSO
3
ガスの一部も洗浄水に吸収されるため、除去した重金属を含む洗浄水は希硫酸になっている。湿式洗浄装置では一般に洗浄水を循環して用いるので、この湿式洗浄装置の循環系内の洗浄水において硫酸分や銅、砒素等の重金属が濃縮するのを抑える必要がある。そこで、この循環系内の洗浄水の一部を廃酸として抜き出して廃酸処理設備に送っている。廃酸処理設備では、この抜き出した廃酸に対して中和処理等の様々な浄化処理を施すことで重金属を沈澱物の形態で分離除去しており、除去した沈澱物は回収して銅製錬プラントに繰り返している。
【0005】
例えば特許文献1には、鉄、マンガン、銅、スズ、鉛、ニッケル、水銀、亜鉛、カドミウム等の重金属を溶解した状態で多量に含むpH約2.5~5の廃水を中和剤で処理して重金属の量を減少させる廃水処理法が開示されている。具体的には、この特許文献1の技術は、シリカ等のキャリア粒子と水酸化ナトリウム等の中和剤とを混合し、これにより調製されるスラリーを重金属を含む廃水に混ぜてpH約8.4~10.6に調節することで該重金属の大部分を沈澱させ、生成した沈澱物を含むスラリーを固液分離することで、固形分濃度が少なくとも10重量%まで濃縮されたスラッジの形態で該沈澱物を除去して浄化処理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特公昭61-000156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、銅製錬プラントから排出される排ガスの湿式処理により発生する廃酸には重金属の他にフッ素が含まれることがあり、この場合は、上記の中和剤を用いた中和処理ではフッ素を除去するのが困難であるため、重金属の沈澱・回収後にフッ素除去処理を行なう必要があった。フッ素除去処理では、一般的に廃酸にアルカリ剤を添加してpH調整を行なうことでフッ素を沈澱物(単に澱物とも称する)の形態で分離除去するが、使用するアルカリ剤によっては生成した澱物に含まれるフッ素が再度溶出する問題が生じることがあった。本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、フッ素を含む廃酸をpH調整することで生成した澱物から再度フッ素が溶出するのを抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る含フッ素澱物のフッ素溶出量の低減方法は、含フッ素澱物を大気雰囲気下で所定の時間をかけて加熱乾燥を行なうことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、含フッ素澱物から再度フッ素が容易に溶出するのを抑えることができるため、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る含フッ素澱物のフッ素溶出量低減方法の実施形態のブロックフロー図である。
本発明に係る含フッ素澱物のフッ素溶出量低減方法を好適に実施できる設備のプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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