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公開番号2025026160
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023131560
出願日2023-08-10
発明の名称カーボンナノチューブ分散液の製造方法
出願人日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/174 20170101AFI20250214BHJP(無機化学)
要約【課題】カーボンナノチューブが良好に分散されたカーボンナノチューブ分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブと、溶媒と、増粘剤とを含む混合液に、湿式ジェットミルによる分散処理を施す工程を含み、前記分散処理において前記混合液に印加する圧力が50MPa以上であり、前記分散処理におけるパス回数が下記式(1)の関係を満たす、カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
-0.15×(混合液に印加する圧力(MPa))+35<パス回数<-1×(混合液に印加する圧力(MPa))+170・・・(1)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
カーボンナノチューブと、溶媒と、増粘剤とを含む混合液に、湿式ジェットミルによる分散処理を施す工程を含み、
前記分散処理において前記混合液に印加する圧力が50MPa以上であり、
前記分散処理におけるパス回数が下記式(1)の関係を満たす、カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
-0.15×(混合液に印加する圧力(MPa))+35<パス回数<-1×(混合液に印加する圧力(MPa))+170・・・(1)
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記分散処理におけるパス回数が下記式(2)の関係を満たす、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
-0.2×(混合液に印加する圧力(MPa))+45≦パス回数≦-0.9×(混合液に印加する圧力(MPa))+150・・・(2)
【請求項3】
前記分散処理におけるパス回数が60回以下である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
【請求項4】
前記分散処理において前記混合液に印加する圧力が100MPa以下である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
【請求項5】
前記混合液中における前記カーボンナノチューブの含有割合が、0.4質量%以上1.0質量%以下である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
【請求項6】
前記混合液中における前記増粘剤の含有割合が、0.4質量%以上1.2質量%以下である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
【請求項7】
前記増粘剤が、カルボキシメチルセルロースまたはその塩である、請求項1に記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。
【請求項8】
前記カーボンナノチューブのG/D比が、0.5以上120以下である、請求項1~7のいずれかに記載のカーボンナノチューブ分散液の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブ分散液の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、導電性、熱伝導性、および強度などの特性に優れる材料として、カーボンナノチューブ(以下、「CNT」と略記する場合がある。)が注目されている。
【0003】
ここで、CNTは、一本一本の特性は優れているものの、外径が小さいためファンデルワールス力によってバンドル化し易い(束になり易い)。そのため、CNTを一旦溶媒(分散媒)に分散させてカーボンナノチューブ分散液(CNT分散液)を調製することが従来行われている。しかし、外径が小さいCNTは凝集力が強く分散が困難であるため、CNTが良好に分散されたCNT分散液を得ることは一般的に困難である。
【0004】
そこで、近年では、CNTの溶媒に対する分散性を改善し、CNTを溶媒中に良好に分散させるために様々な試みがなされている。例えば、特許文献1では、超音波を印可しながらCNTをアセトン中で分散させることが検討されている。また、特許文献2では、(1)平均外径が3nmを超えて10nm未満であり、(2)粉末X線回折分析において、回折角2θ=25°±2°にピークが存在し、そのピークの半価幅が3°~6°であり、(3)ラマンスペクトルにおいて1560~1600cm
-1
の範囲内での最大ピーク強度をG、1310~1350cm
-1
の範囲内での最大ピーク強度をDとした際にG/D比が0.5~4.5であるCNTと、分散剤とを用いてCNT分散液を調製することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-86219号公報
国際公開第2020/004095号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来技術には、カーボンナノチューブが溶媒中に良好に分散されたカーボンナノチューブ分散液を得るという点において、改善の余地があった。
【0007】
そこで、本発明は、カーボンナノチューブが良好に分散されたカーボンナノチューブ分散液の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。本発明者は、CNTを溶媒中において分散処理する際の条件に着目した。そして、本発明者は、カーボンナノチューブと、溶媒と、増粘剤とを含む混合液に湿式ジェットミルによる分散処理を施す際に、混合液に印可する圧力と、混合液を湿式ジェットミル内に通過させる回数(パス回数)とが所定の条件を満たすようにすれば、カーボンナノチューブが溶媒中に良好に分散されたカーボンナノチューブ分散液を製造しうることを新たに見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明によれば、下記[1]~[5]のカーボンナノチューブ分散液の製造方法が提供される。
【0010】
[1]カーボンナノチューブと、溶媒と、増粘剤とを含む混合液に、湿式ジェットミルによる分散処理を施す工程を含み、
前記分散処理において前記混合液に印加する圧力が50MPa以上であり、
前記分散処理におけるパス回数が下記式(1)の関係を満たす、カーボンナノチューブ分散液の製造方法。
-0.15×(混合液に印加する圧力(MPa))+35<パス回数<-1×(混合液に印加する圧力(MPa))+170・・・(1)
このように、カーボンナノチューブと、溶媒と、増粘剤とを含む混合液に湿式ジェットミルによる分散処理を施す際に、混合液に印可する圧力と、混合液を湿式ジェットミル内に通過させる回数(パス回数)とが上記所定の条件を満たすようにすれば、カーボンナノチューブが溶媒中に良好に分散されたカーボンナノチューブ分散液を製造することができる。
なお、本発明において、「パス回数」とは、混合液の全量が湿式ジェットミルを通過する回数を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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