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公開番号2025020609
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124095
出願日2023-07-31
発明の名称炭化水素の直接分解方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類C01B 3/26 20060101AFI20250205BHJP(無機化学)
要約【課題】炭化水素の直接分解により劣化した触媒を再利用可能な炭化水素の直接分解方法を提供する。
【解決手段】炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する炭化水素の直接分解方法は、鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒に炭化水素を含む原料ガスを接触させて炭化水素を直接分解する第1直接分解ステップと、第1直接分解ステップの終了後の触媒である劣化触媒に酸化処理を施す酸化処理ステップと、劣化触媒に酸化処理を施して得られた再生触媒に炭化水素を含む原料ガスを接触させて炭化水素を直接分解する第2直接分解ステップとを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する炭化水素の直接分解方法であって、
鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒に炭化水素を含む原料ガスを接触させて前記炭化水素を直接分解する第1直接分解ステップと、
前記第1直接分解ステップの終了後の前記触媒である劣化触媒に酸化処理を施す酸化処理ステップと、
前記劣化触媒に前記酸化処理を施して得られた再生触媒に炭化水素を含む原料ガスを接触させて前記炭化水素を直接分解する第2直接分解ステップと
を含む、炭化水素の直接分解方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記酸化処理は、前記劣化触媒に酸素を含むガスを接触させることを含む、請求項1に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項3】
前記酸化処理は、前記劣化触媒に二酸化炭素を含むガスを接触させることを含む、請求項1に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項4】
前記酸化処理は、前記劣化触媒に水蒸気を含むガスを接触させることを含む、請求項1に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項5】
前記酸化処理ステップは、前記劣化触媒に酸化処理を施している間、前記劣化触媒の重量を測定するステップを含み、
前記劣化触媒の重量が増加傾向から低下傾向に変わった後、前記低下傾向が継続している間に前記酸化処理ステップを終了する、請求項1~4のいずれか一項に記載の炭化水素の直接分解方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化水素の直接分解方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒を用いて炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する装置及び方法の発明が記載されている。この発明により、炭化水素を直接分解して得られた生成物であるカーボンが触媒に付着しても、新たな活性点を発現させることで活性が維持されるので、炭化水素の直接分解反応の活性を長く維持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7089235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の発明でも永久に触媒が劣化しないわけではなく、最終的には触媒がカーボンに被覆されることにより触媒の劣化が生じる。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも1つの実施形態は、炭化水素の直接分解により劣化した触媒を再利用可能な炭化水素の直接分解方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係る炭化水素の直接分解方法は、炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する炭化水素の直接分解方法であって、鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒に炭化水素を含む原料ガスを接触させて前記炭化水素を直接分解する第1直接分解ステップと、前記第1直接分解ステップの終了後の前記触媒である劣化触媒に酸化処理を施す酸化処理ステップと、前記劣化触媒に前記酸化処理を施して得られた再生触媒に炭化水素を含む原料ガスを接触させて前記炭化水素を直接分解する第2直接分解ステップとを含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示の炭化水素の直接分解方法によれば、炭化水素の直接分解を行った後の触媒である劣化触媒に酸化処理を施すことにより、劣化触媒に含まれるカーボンの少なくとも一部が除去されて、触媒の活性点が再露出された再生触媒が得られる。この再生触媒を炭化水素の直接分解に再び使用できるので、炭化水素の直接分解により劣化した触媒を再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の一実施形態に係る炭化水素の直接分解方法を実施するための装置の構成模式図である。
本開示の一実施形態に係る炭化水素の直接分解方法の変形例を実施するための装置構成模式図である。
本開示の一実施形態に係る炭化水素の直接分解方法の変形例の酸化処理スッテプにおける劣化触媒の重量の経時変化を模式的に示すグラフである。
本開示のいくつかの実施形態に係る炭化水素の直接分解方法の効果を検証するための実験装置の構成模式図である。
実施例1における酸化処理ステップ後の触媒の写真である。
実施例1の実験結果(メタンの転化率の経時変化)を表す図である。
実施例1において酸化処理ステップ終了後の再生触媒のSEM写真である。
劣化触媒に対してTG-DTA試験を行って得られた熱重量測定(TGA)の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態による炭化水素の直接分解方法について、図面に基づいて説明する。以下で説明する実施形態は、本開示の一態様を示すものであり、この開示を限定するものではなく、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0010】
<本開示の一実施形態に係る炭化水素の直接分解方法を実施するための装置の構成>
図1に示されるように、本開示の一実施形態に係る炭化水素の直接分解方法を実施するための装置1は、必須な構成要件として、触媒2が収容された反応器3を備えている。反応器3には、反応器3の内部、特に触媒2を昇温するための加熱装置4(例えば、スチームが流通するジャケット等)が設けられている。反応器3には、少なくとも炭化水素を含む原料ガス又は後述する劣化触媒の酸化処理に使用するための酸化処理用ガスのいずれかを反応器3に供給するためのガス供給ライン5と、反応器3から流出したガスが流通するガス流通ライン6とが接続されている。原料ガスは、炭化水素のみを含むガスを使用してもよいし、炭化水素と不活性ガス(窒素又は希ガス)との混合ガスを使用してもよい。酸化処理用ガスの構成については後述する。
(【0011】以降は省略されています)

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