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公開番号
2025035703
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023142925
出願日
2023-09-04
発明の名称
カーボンナノチューブ回収装置およびカーボンナノチューブ製造装置
出願人
DOWAサーモテック株式会社
,
株式会社名城ナノカーボン
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01B
32/16 20170101AFI20250307BHJP(無機化学)
要約
【課題】カーボンナノチューブを生成する反応管に通じる回収室の開口部の閉塞を抑制するカーボンナノチューブ回収装置およびカーボンナノチューブ製造装置を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブ生成装置10で生成されたカーボンナノチューブを回収するカーボンナノチューブ回収装置20において、カーボンナノチューブ生成装置10に通じる開口部22を有する回収室21と、開口部22の周囲の壁面に付着するカーボンナノチューブの堆積物を除去する除去機構30と、を設け、除去機構30は、堆積物に挿通される除去部材31と、除去部材31を除去位置と退避位置との間で移動させる駆動部32と、を有し、駆動部32は、除去部材31の移動方向を回転軸Aとして当該除去部材31を回転させる構成をさらに有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
カーボンナノチューブ生成装置で生成されたカーボンナノチューブを回収するカーボンナノチューブ回収装置であって、
前記カーボンナノチューブ生成装置に通じる開口部を有する回収室と、
前記開口部の周囲の壁面に付着するカーボンナノチューブの堆積物を除去する除去機構と、を備え、
前記除去機構は、
前記堆積物に挿通される除去部材と、
前記除去部材を除去位置と退避位置との間で移動させる駆動部と、を有し、
前記駆動部は、前記除去部材の移動方向を回転軸として当該除去部材を回転させる構成をさらに有することを特徴とする、カーボンナノチューブ回収装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記除去部材の先端が前記回転軸上に位置していないことを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ回収装置。
【請求項3】
カーボンナノチューブ生成装置で生成されたカーボンナノチューブを回収するカーボンナノチューブ回収装置であって、
前記カーボンナノチューブ生成装置に通じる開口部を有する回収室と、
前記開口部の周囲の壁面に付着するカーボンナノチューブの堆積物を除去する除去機構と、を備え、
前記除去機構は、
前記堆積物に挿通される除去部材と、
前記除去部材を除去位置と退避位置との間で移動させる駆動部と、を有し、
前記駆動部は、前記除去部材の前記除去位置と前記退避位置との間での移動方向と異なる方向に前記除去部材を移動させる構成をさらに有することを特徴とする、カーボンナノチューブ回収装置。
【請求項4】
前記除去部材は、前記移動方向と平行に延びていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ回収装置。
【請求項5】
前記回収室は、
前記開口部を有する第1壁部と、
前記第1壁部に隣接する第2壁部と、を有し、
前記退避位置は、前記第2壁部側に配置され、
前記第2壁部の内側に、前記除去部材に付着したカーボンナノチューブに接触して当該カーボンナノチューブを前記除去部材から分離させる分離部材が設けられていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ回収装置。
【請求項6】
前記分離部材には、前記除去部材が通過可能な貫通孔が形成されていることを特徴とする、請求項5に記載のカーボンナノチューブ回収装置。
【請求項7】
カーボンナノチューブを製造するカーボンナノチューブ製造装置であって、
前記カーボンナノチューブを生成するカーボンナノチューブ生成装置と、
請求項1~3のいずれか一項に記載されたカーボンナノチューブ回収装置と、を備えることを特徴とする、カーボンナノチューブ製造装置。
【請求項8】
前記除去機構の動作を制御する制御部を備え、
前記カーボンナノチューブ生成装置は、
前記カーボンナノチューブの原料ガスが供給される反応管と、
前記反応管の内圧を測定する圧力測定部と、を有し、
前記制御部は、前記圧力測定部で測定された前記反応管の内圧が所定の圧力値を超えたときに、前記退避位置から前記除去位置に前記除去部材を移動させる制御を実行するように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
【請求項9】
前記除去機構の動作を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記除去位置から前記退避位置までの後退動作が停止してからの経過時間が所定の時間を経過したときに、前記退避位置から前記除去位置に前記除去部材を移動させる制御を実行するように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブ回収装置およびカーボンナノチューブ製造装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
カーボンナノチューブ(以下「CNT」と記載する場合もある)は、導電性、熱伝導性、機械的強度等の優れた特性を有することから、多分野で注目されている新素材である。CNTの製造装置として、特許文献1には、炭素を含む原料(炭素源)を熱分解させてCNTを生成する化学気相成長法(CVD法)を用いた製造装置が知られている。
【0003】
また、特許文献2には、CNTを回収するための回収装置を備えたCNTの製造装置が開示されている。特許文献2に記載の装置においては、高温に加熱された反応管の上端部から管体内にCNTの原料とキャリアガスを供給し、その原料が反応管の内部を通過することでCNTが生成される。生成されたCNTは、反応管の下端部から排出され、反応管の下方に設けられた回収装置で回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-064918号公報
特開2023-056489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
反応管から排出されるCNTは、固体物に付着し易いため、CNTの生成処理時においては、反応管の下端に通じる回収室の開口部付近の壁面にCNTが付着する。壁面に付着したCNTに対して反応管で新たに生成される後続のCNTがさらに付着すると、CNTが堆積し、回収室の開口部がCNTの堆積物によって閉塞する場合がある。
【0006】
回収室の開口部がCNTの堆積物によって閉塞した際には、反応管の内圧が上昇する。このように反応管の内圧が上昇した場合であっても、通常は、上昇した内圧によってCNTの堆積物に亀裂が発生し、その際に形成される隙間を通過する反応管から排出されたガスと共に壁面に付着したCNTが剥落する。すなわち、CNTの堆積物によって回収室の開口部が一時的に閉塞されたとしても、CNTの排出状態は自然に正常な状態に戻るため、CNTの生成処理を継続できる。
【0007】
しかしながら、単位時間あたりのCNTの生成量が多い場合や、固体物に付着し易い性質のCNTを生成する場合には、反応管の内圧が上昇してもCNTの堆積物が剥落せずに回収室の開口部が閉塞した状態が維持されることがある。その場合において、反応管の内圧が過度に上昇した際には、装置を停止する必要があり、CNTの生産量が低下する。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カーボンナノチューブを生成する反応管に通じる回収室の開口部の閉塞を抑制するカーボンナノチューブ回収装置およびカーボンナノチューブ製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の態様を以下に例示する。
(1)カーボンナノチューブ生成装置で生成されたカーボンナノチューブを回収するカーボンナノチューブ回収装置であって、
前記カーボンナノチューブ生成装置に通じる開口部を有する回収室と、
前記開口部の周囲の壁面に付着するカーボンナノチューブの堆積物を除去する除去機構と、を備え、
前記除去機構は、
前記堆積物に挿通される除去部材と、
前記除去部材を除去位置と退避位置との間で移動させる駆動部と、を有し、
前記駆動部は、前記除去部材の移動方向を回転軸として当該除去部材を回転させる構成をさらに有することを特徴とする、カーボンナノチューブ回収装置。
(2)前記除去部材の先端が前記回転軸上に位置していないことを特徴とする、(1)に記載のカーボンナノチューブ回収装置。
(3)カーボンナノチューブ生成装置で生成されたカーボンナノチューブを回収するカーボンナノチューブ回収装置であって、
前記カーボンナノチューブ生成装置に通じる開口部を有する回収室と、
前記開口部の周囲の壁面に付着するカーボンナノチューブの堆積物を除去する除去機構と、を備え、
前記除去機構は、
前記堆積物に挿通される除去部材と、
前記除去部材を除去位置と退避位置との間で移動させる駆動部と、を有し、
前記駆動部は、前記除去部材の前記除去位置と前記退避位置との間での移動方向と異なる方向に前記除去部材を移動させる構成をさらに有することを特徴とする、カーボンナノチューブ回収装置。
(4)前記除去部材は、前記移動方向と平行に延びていることを特徴とする、(1)~(3)のいずれかに記載のカーボンナノチューブ回収装置。
(5)前記回収室は、
前記開口部を有する第1壁部と、
前記第1壁部に隣接する第2壁部と、を有し、
前記退避位置は、前記第2壁部側に配置され、
前記第2壁部の内側に、前記除去部材に付着したカーボンナノチューブに接触して当該カーボンナノチューブを前記除去部材から分離させる分離部材が設けられていることを特徴とする、(1)~(4)のいずれかに記載のカーボンナノチューブ回収装置。
(6)前記分離部材には、前記除去部材が通過可能な貫通孔が形成されていることを特徴とする、(5)に記載のカーボンナノチューブ回収装置。
(7)カーボンナノチューブを製造するカーボンナノチューブ製造装置であって、
前記カーボンナノチューブを生成するカーボンナノチューブ生成装置と、
(1)~(6)のいずれかに記載されたカーボンナノチューブ回収装置と、を備えることを特徴とする、カーボンナノチューブ製造装置。
(8)前記除去機構の動作を制御する制御部を備え、
前記カーボンナノチューブ生成装置は、
前記カーボンナノチューブの原料ガスが供給される反応管と、
前記反応管の内圧を測定する圧力測定部と、を有し、
前記制御部は、前記圧力測定部で測定された前記反応管の内圧が所定の圧力値を超えたときに、前記退避位置から前記除去位置に前記除去部材を移動させる制御を実行するように構成されていることを特徴とする、(7)に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
(9)前記除去機構の動作を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記除去位置から前記退避位置までの後退が完了してからの経過時間が所定の時間を経過したときに、前記退避位置から前記除去位置に前記除去部材を移動させる制御を実行するように構成されていることを特徴とする、(7)に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、カーボンナノチューブを生成する反応管に通じる回収室の開口部の閉塞を抑制するカーボンナノチューブ回収装置およびカーボンナノチューブ製造装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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