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公開番号
2025008275
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023110284
出願日
2023-07-04
発明の名称
水素の製造方法、光触媒及び光触媒の製造方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C01B
3/04 20060101AFI20250109BHJP(無機化学)
要約
【課題】光触媒による水素の生産効率に優れる水素の製造方法、水素の生産効率に優れる光触媒、及び水素の生産効率に優れる光触媒の製造方法を提供する。
【解決手段】酸化物半導体を含む光触媒を用いて水を水素及び酸素に分解することを含み、前記酸化物半導体は、紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす、水素の製造方法。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
酸化物半導体を含む光触媒を用いて水を水素及び酸素に分解することを含み、
前記酸化物半導体は、紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす、水素の製造方法。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
酸化物半導体を含む光触媒を用いて水を水素及び酸素に分解することを含み、
前記酸化物半導体は5GPa以上の圧力を加えた状態でねじり操作を行う処理が施された状態である、水素の製造方法。
【請求項3】
前記酸化物半導体はブルッカイト型TiO
2
を含む、請求項1又は請求項2に記載の水素の製造方法。
【請求項4】
前記酸化物半導体はコロンバイト型TiO
2
を含む、請求項1又は請求項2に記載の水素の製造方法。
【請求項5】
前記酸化物半導体はロックソルト型ZnOを含む、請求項1又は請求項2に記載の水素の製造方法。
【請求項6】
犠牲剤の存在下で水を水素及び酸素に分解する、請求項1又は請求項2に記載の水素の製造方法。
【請求項7】
前記犠牲剤はメタノールを含む、請求項6に記載の水素の製造方法。
【請求項8】
助触媒の存在下で水を水素及び酸素に分解する、請求項1又は請求項2に記載の水素の製造方法。
【請求項9】
水を水素及び酸素に分解するための光触媒であって、
紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす酸化物半導体を含む、光触媒。
【請求項10】
前記酸化物半導体はブルッカイト型TiO
2
を含む、請求項9に記載の光触媒。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、水素の製造方法、光触媒及び光触媒の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
化石燃料に代わるエネルギー源として、水素の利用が期待されている。水素の製造方法としては、化石燃料を燃焼させて得たガスから水素を取り出す方法、水を電気分解して水素を取り出す方法などが知られている。
カーボンニュートラル社会の実現の観点から、二酸化炭素の排出や大量の電力消費を伴う既存の方法に代わりうる水素の製造技術の発展が求められている。
二酸化チタン等の酸化物半導体は、光の照射によって水を酸素と水素に分解する物質(光触媒)として知られており(例えば、非特許文献1参照)、水素の製造手段としての利用が期待されている。
しかしながら、水素の製造手段としての酸化物半導体の実用化には課題が多く、酸化物半導体の光利用効率の改善はそのひとつである。具体的には、酸化物半導体は紫外域の光に対して高い光触媒活性を示す一方で、可視域の光に対する光触媒活性が小さい。このため、自然光を利用して効率よく水素を製造することが困難である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Journal of Materials Science 46 (2011) 855-874
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二酸化チタンを用いた水素の製造方法の普及のためには、光触媒としての酸化物半導体の可視光の利用効率を高めて水素の生産効率を高めることが重要である。
上記事情に鑑み、本開示は光触媒による水素の生産効率に優れる水素の製造方法、水素の生産効率に優れる光触媒、及び水素の生産効率に優れる光触媒の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の態様を含む。
<1>酸化物半導体を含む光触媒を用いて水を水素及び酸素に分解することを含み、
前記酸化物半導体は、紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす、水素の製造方法。
<2>酸化物半導体を含む光触媒を用いて水を水素及び酸素に分解することを含み、
前記酸化物半導体は5GPa以上の圧力を加えた状態でねじり操作を行う処理が施された状態である、水素の製造方法。
<3>前記酸化物半導体はブルッカイト型TiO
2
を含む、<1>又は<2>に記載の水素の製造方法。
<4>前記酸化物半導体はコロンバイト型TiO
2
を含む、<1>又は<2>に記載の水素の製造方法。
<5>前記酸化物半導体はロックソルト型ZnOを含む、<1>又は<2>に記載の水素の製造方法。
<6>犠牲剤の存在下で水を水素及び酸素に分解する、<1>又は<2>に記載の水素の製造方法。
<7>前記犠牲剤はメタノールを含む、<6>に記載の水素の製造方法。
<8>助触媒の存在下で水を水素及び酸素に分解する、<1>又は<2>に記載の水素の製造方法。
<9>水を水素及び酸素に分解するための光触媒であって、
紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす酸化物半導体を含む、光触媒。
<10>前記酸化物半導体はブルッカイト型TiO
2
を含む、<9>に記載の光触媒。
<11>前記酸化物半導体はコロンバイト型TiO
2
を含む、<9>に記載の光触媒。
<12>前記酸化物半導体はロックソルト型ZnOを含む、<9>に記載の光触媒。
<13>水を水素及び酸素に分解するための光触媒を製造する方法であって、
前記光触媒に含まれる酸化物半導体に対し、5GPa以上の圧力を加えた状態でねじり操作を行う処理を施すことを含む、光触媒の製造方法。
<14>前記処理の後の酸化物半導体は、紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす、<13>に記載の光触媒の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、光触媒による水素の生産効率に優れる水素の製造方法、水素の生産効率に優れる光触媒、及びこの光触媒の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
酸化物半導体のHPT処理を行うための装置の構成を概略的に示す図である。
製造例1で得た光触媒の外観を示す図である。
製造例1で得た光触媒のXRD回折パターンを示す図である。
製造例1で得た光触媒のラマンスペクトルを示す図である。
製造例1で得た光触媒のSEM画像である。
製造例1で得た光触媒の紫外可視分光法により得られた吸収スペクトルを示す図である。
製造例2で得た光触媒のXRD回折パターンを示す図である。
製造例2で得た光触媒のラマンスペクトルを示す図である。
製造例2で得た光触媒のSEM画像である。
製造例2で得た光触媒の紫外可視分光法により得られた吸収スペクトルを示す図である。
製造例3で得た光触媒のXRD回折パターンを示す図である。
製造例3で得た光触媒のEPRスペクトルを示す図である。
製造例3で得た光触媒の紫外可視分光法により得られた吸収スペクトルを示す図である。
H
2
の生成試験に使用した高圧水銀ランプのスペクトルを示す図である。
実施例2で実施したH
2
の生成試験の結果を示す図である。
実施例3で実施したH
2
の生成試験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0009】
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
【0010】
<水素の製造方法1>
本開示の第1実施形態は、
酸化物半導体を含む光触媒を用いて水を水素及び酸素に分解することを含み、
前記酸化物半導体は、紫外可視分光法で得られる吸収スペクトルにおける300nmでの吸光度A
300
と600nmでの吸光度A
600
とが式(1):0.1≦A
600
/A
300
の条件を満たす、水素の製造方法である。
(【0011】以降は省略されています)
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