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公開番号
2024099093
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-25
出願番号
2023002779
出願日
2023-01-12
発明の名称
フィルター材の製造方法
出願人
ユニチカ株式会社
代理人
個人
主分類
D04H
5/03 20120101AFI20240718BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約
【課題】 除電処理を行っても、ビル空調に用いる中高性能エアフィルター材に使用しうる捕集効率及び通気度を持つフィルター材を得る。
【解決手段】 横断面形状が略Y字の下端で上下左右に連結した
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024099093000005.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">15</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">16</com:WidthMeasure> </com:Image> 形状(以下、「略Y4形状」という。)となっているポリエステル長繊維を構成繊維とする不織布基材を準備する。ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとが分割可能な態様で接合されている分割型短繊維よりなる短繊維ウェブを準備する。不織布基材と短繊維ウェブとを積層して積層体を得る。この積層体の短繊維ウェブ側から高圧水流処理を施して、不織布基材と短繊維ウェブが一体化した複合不織布を得る。この複合不織布から水を除去してフィルター材を得る。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
横断面形状が略Y字の下端で上下左右に連結した
TIFF
2024099093000003.tif
15
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形状(以下、「略Y4形状」という。)であるポリエステル長繊維を構成繊維とする不織布基材を準備する工程、
ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとが分割可能な態様で接合されている分割型短繊維よりなる短繊維ウェブを準備する工程、
前記不織布基材と前記短繊維ウェブとを積層して積層体を得る工程、
前記積層体の前記短繊維ウェブ側から高圧水流処理を施すことにより、前記分割型短繊維を分割割繊させて前記ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び前記ポリオレフィン極細短繊維を生成すると共に、前記不織布基材と前記短繊維ウェブとの境界で、前記ポリエステル長繊維、前記ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び前記ポリオレフィン極細短繊維を交絡させて複合不織布を得る工程及び
前記複合不織布から前記高圧水流処理に由来する水を除去する脱水乾燥工程を具備するフィルター材の製造方法。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
横断面形状が略Y字の下端で上下左右に連結した
TIFF
2024099093000004.tif
15
16
形状(以下、「略Y4形状」という。)であるポリエステル長繊維を構成繊維とする不織布基材を準備する工程、
ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとが分割可能な態様で接合されている分割型短繊維よりなる短繊維ウェブに高圧水流処理を施すことにより、該分割型短繊維を分割割繊させ該ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び該ポリオレフィン極細短繊維を生成させて極細短繊維ウェブを準備する工程、
前記不織布基材と前記極細短繊維ウェブとを積層して積層体を得る工程、
前記積層体の前記極細短繊維ウェブ側から高圧水流処理を施すことにより、前記不織布基材と前記極細短繊維ウェブとの境界で、前記ポリエステル長繊維、前記ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び前記ポリオレフィン極細短繊維を交絡させて複合不織布を得る工程及び
前記複合不織布から前記高圧水流処理に由来する水を除去する脱水乾燥工程を具備するフィルター材の製造方法。
【請求項3】
脱水乾燥工程の後、さらに除電工程を付加する請求項1又は2記載のフィルター材の製造方法。
【請求項4】
分割型短繊維の横断面は円形であって、ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとは各々、横断面が楔形となっている請求項1又は2記載のフィルター材の製造方法。
【請求項5】
楔形のポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとが、各々10個存在する請求項4記載のフィルター材の製造方法。
【請求項6】
ポリエステル長繊維の繊度が6~30デシテックスであり、生成するポリエチレンテレフタレート極細短繊維及びポリオレフィン極細短繊維の繊度が0.1~0.3デシテックスである請求項1又は2記載のフィルター材の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気等の気体の濾過に使用するフィルター材の製造方法に関し、特にビル空調に用いる中高性能エアフィルター材の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、高捕集効率及び低圧力損失(高通気度)を持つフィルター材として、極細繊維層と太繊度繊維層とが積層され、層間で極細繊維及び太繊度繊維が交絡してなる複合不織布を用いることが行われている(特許文献1)。具体的には、ポリプロピレン極細繊維よりなるメルトブロー不織布と、ポリエチレンテレフタレート太繊度繊維よりなるスパンレース不織布とを積層した積層体に、メルトブロー不織布側から高圧水流を噴射して、ポリプロピレン極細繊維とポリエチレンテレフタレート太繊度繊維とを交絡させた後、ハイドロチャージ法により帯電処理を行ってフィルター材を得ることが記載されている(特許文献1、実施例)。
【0003】
しかしながら、かかる方法で得られたフィルター材を長期に亙って使用していると、極細繊維表面の電荷が消失して、捕集効率が低下するという問題があった。このため、ビル空調に用いる中高性能エアフィルター材等においては、フィルター材を除電した後の捕集効率が一定以上の性能を持つものしか採用されず、特許文献1記載のフィルター材は採用できない。また、使用しているポリエチレンテレフタレート太繊度繊維は、横断面が円形のものであり、太繊度繊維相互間の間隙が密となりやすく、高通気度にしにくいという憾みがあった。
【0004】
WO2020/137605
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者等は、ハイドロチャージ法による帯電処理を行わなければ、電荷の消失による捕集効率の低下が生じないのではないかと考えた。また、太繊度繊維についても横断面が異型のものを採用すれば、太繊度繊維相互間の間隙を粗くしやすく、高通気度のフィルター材が得られるのではないかと考えた。そこで、ポリプロピレン極細繊維よりなるメルトブロー不織布と、横断面が
TIFF
2024099093000002.tif
15
16
なる形状(略Y字の下端で上下左右に連結した形状となっているので、以下「略Y4形状」という。)を持つ太繊度繊維よりなるスパンボンド不織布とを積層した積層体に、メルトブロー不織布側から高圧水流を施して、メルトブロー不織布とスパンボンド不織布間で極細繊維と太繊度繊維とを交絡させ、その後、帯電処理を行わないで、フィルター材を得た。
【0006】
しかしながら、帯電処理を行わなくても、ポリプロピレン極細繊維が電荷を帯びており、除電処理を行うと捕集効率が低下し、ビル空調に用いる中高性能エアフィルター材等には使用できないものであることが判明した。ポリプロピレン極細繊維が電荷を帯びる理由は定かではないが、高圧水流によるポリプロピレン極細繊維相互間の摩擦のためではないかと推定される。
【0007】
本発明の課題は、除電処理を行っても、ビル空調に用いる中高性能エアフィルター材等に使用しうる捕集効率及び通気度を持つフィルター材を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、特定の不織布基材と特定の短繊維ウェブ又は極細短繊維ウェブを用いることにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、横断面が略Y4形状であるポリエステル長繊維を構成繊維とする不織布基材を準備する工程、ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとが分割可能な態様で接合されている分割型短繊維よりなる短繊維ウェブを準備する工程、前記不織布基材と前記短繊維ウェブとを積層して積層体を得る工程、前記積層体の前記短繊維ウェブ側から高圧水流処理を施すことにより、前記分割型短繊維を分割割繊させて前記ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び前記ポリオレフィン極細短繊維を生成すると共に、前記不織布基材と前記短繊維ウェブとの境界で、前記ポリエステル長繊維、前記ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び前記ポリオレフィン極細短繊維を交絡させて複合不織布を得る工程及び前記複合不織布から前記高圧水流処理に由来する水を除去する脱水乾燥工程を具備するフィルター材の製造方法に関するものである。
【0009】
また、本発明は、分割型短繊維の分割割繊を予め行った極細短繊維ウェブを不織布基材に積層して実行してもよい。すなわち、本発明は、横断面が略Y4形状であるポリエステル長繊維を構成繊維とする不織布基材を準備する工程、ポリエチレンテレフタレートとポリオレフィンとが分割可能な態様で接合されている分割型短繊維よりなる短繊維ウェブに高圧水流処理を施すことにより、該分割型短繊維を分割割繊させ該ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び該ポリオレフィン極細短繊維を生成させて極細短繊維ウェブを準備する工程、前記不織布基材と前記極細短繊維ウェブとを積層して積層体を得る工程、前記積層体の前記極細短繊維ウェブ側から高圧水流処理を施すことにより、前記不織布基材と前記極細短繊維ウェブとの境界で、前記ポリエステル長繊維、前記ポリエチレンテレフタレート極細短繊維及び前記ポリオレフィン極細短繊維を交絡させて複合不織布を得る工程及び前記複合不織布から前記高圧水流処理に由来する水を除去する脱水乾燥工程を具備するフィルター材の製造方法に関するものである。
【0010】
本発明で用いる不織布基材の構成繊維であるポリエステル長繊維の横断面形状について説明する。この横断面形状は、図1に示すような略Y字を四個持つものである。そして、略Y字の下端1で上下左右に連結して、図2に示すような略Y4形状となっている。この略Y4形状は、四個の凹部2と八個の凸部3と四個の小凹部4とを有している。四個の凹部2は、凸部3間に深く窪んだ形状となっている。なお、かかる横断面形状を持つポリエステル長繊維は、中央の略+字部5と、略+字部5の各先端に連結された四個の略V字部6により、高剛性となっている。したがって、本発明で用いる不織基材は、フィルター材の骨材として機能するものである。また、かかる横断面形状を持っているため、ポリエステル長繊維相互間の間隙が広くなり、高通気度の骨材となる。
(【0011】以降は省略されています)
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