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公開番号2024098047
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2024081065,2022079999
出願日2024-05-17,2009-12-16
発明の名称幹細胞の作製と維持
出願人ザ スクリプス リサーチ インスティテュート
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/071 20100101AFI20240711BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】ALK5阻害因子の存在下で培養することによる多能性細胞の作製および維持、及び白血病抑制因子及び骨形成タンパク質の存在下、又はTGFβ及びアクチビンシグナリング経路の阻害下、MRPKシグナリング経路の阻害下で、複製し、かつ多能性を維持している多能性動物細胞の提供。
【解決手段】細胞の多能性を維持しつつ細胞分裂を可能にするように、ALK5阻害因子、及びMEK阻害因子、Erk阻害因子、p38阻害因子、FGF受容体阻害因子から選択される、1つまたは複数の化合物の存在下で多能性動物細胞を培養する工程を含む、多能性細胞を培養する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1回の細胞分裂にわたって多能性細胞を培養する方法であって、
細胞の多能性を維持しつつ、少なくとも1回の細胞分裂を可能にするように、十分な量の
a. ALK5阻害因子、および
b. MEK阻害因子、Erk阻害因子、p38阻害因子、およびFGF受容体阻害因子のうちの1つまたは複数から選択される第2の化合物;および
c. 十分な時間にわたる十分な栄養素
の存在下で、多能性動物細胞を培養する工程
を含む、前記方法。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
培養工程が、一定量のGSK3β阻害因子の存在下で細胞を培養することをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
GSK3β阻害因子がCHIR99021である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
培養工程が、一定量の白血病抑制因子(LIF)の存在下で細胞を培養することをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
第2の化合物がMEK阻害因子である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
MEK阻害因子がPD0325901である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
第2の化合物がErk阻害因子である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
培養工程がさらなるLIFの存在下で行われる、請求項1記載の方法。
【請求項9】
ALK5阻害因子がA-83-01である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
ALK5阻害因子がSB431542である、請求項1記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
発明の背景
1981年以降、マウスからは胚性幹細胞(ESC)が樹立されているが、それらに対応する物を、ラットを含む他のさまざまな哺乳動物から得ようとする試みは、成功していない。最近、多能性幹細胞がマウス及びラットの着床後卵筒期エピブラストから誘導された(Brons et al., Nature 448, 191-195 (2007);Tesar et al., Nature 448, 196-199 (2007))。これらの新規幹細胞はエピブラスト幹細胞(EpiSC)と名付けられた。EpiSCは、コロニーの形態および多様性を維持するための培養/シグナリング要件が、ヒト胚性幹細胞(hESC)によく一致するようであるが、マウスES細胞(mESC)とは、表現型およびシグナリング応答に一連の著しい相違を示す。
続きを表示(約 2,700 文字)【0002】
白血病抑制因子(Leukemia inhibitory factor:LIF)は、JAK-STAT3経路を介して血清の存在下でmESCの多能性を維持するのに不可欠である(Niwa et al., Genes Dev 12, 2048-2060 (1998))。しかし、無血清培地では、分化抑制(Id)タンパク質発現を誘導すること(Ying et al., Cell 115, 281-292 (2003))およびERK活性化を阻害すること(Qi et al., Proc Natl Acad Sci USA 101, 6027-6032 (2005))によってmESC自己複製を持続させるために、LIFと共にBMP4も要求される。mESCとは対照的に、LIFは、長期自己複製に典型的には塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)/アクチビンAを要求するEpiSC/hESCを、サポートすることができない。未分化hESCは、bFGFシグナリングにより、高レベルのERK基礎活性を示す(Dvorak et al., Stem Cells 23, 1200-1211 (2005))。BMP4も、EpiSC/hESC自己複製をサポートせず、むしろ栄養芽層または原始内胚葉に分化するようにEpiSC/hESCを誘導する(Brons et al., Nature 448, 191-195 (2007);Tesar et al., Nature 448, 196-199 (2007);Xu et al., Nat Biotechnol 20, 1261-1264 (2002))。bFGFだけでなく、アクチビンA/Nodalシグナリングも、hESC/EpiSCの未分化状態をサポートすることが示されているが(Brons et al., Nature 448, 191-195 (2007);Sato et al., Dev Biol 260, 404-413 (2003);Tesar et al., Nature 448, 196-199 (2007))、これはmESCにとっては必須でない。これらの結果は、EpiSCとhESCとが本質的に類似しているという見解を強く裏付けており、mESCとEpiSC/hESCとが、2つの別個の多能性状態、すなわちそれぞれ、着床前内部細胞塊(ICM)に相当するmESC様状態と、その後のエピブラスト細胞に相当するEpiSC様状態とを表すという、魅力的な仮説を提起する。
【0003】
mESCは、通常は、フィーダー層に基づく細胞培養条件を使って、一定のマウス系統から誘導することができる(Martin, G.R., Proc Natl Acad Sci USA 78, 7634-7638 (1981))。しかし、類似する条件下でラットからオーセンティックな(authentic)ES細胞を誘導することは困難であることがわかっている。ラットESC様細胞の樹立は報告されているが(Demers et al., Cloning Stem Cells 9, 512-522 (2007);Ruhnke et al., Stem Cells 21, 428-436 (2003);Schulze et al., Methods Mol Biol 329, 45-58 (2006);Ueda et al., PLoS ONE 3, e2800 (2008))、これらの細胞は安定に維持することができないか、真のインビボ多能性を欠いていた(例えば奇形腫を形成することができないか、キメリズムへの寄与がほとんど/全くない)。同様に、(インビトロ)多能性ラットEpiSCも誘導されているが、ラットとマウスのEpiSCはどちらも、着床前胚中に再び組み込まれてキメラに寄与する能力を、ほとんどまたは全く示さない(Brons et al., Nature 448, 191-195 (2007);Tesar et al., Nature 448, 196-199 (2007))。
【0004】
最近、所定の遺伝子形質導入によってマウス体細胞とヒト体細胞の両方から作製される誘導多能性幹細胞(iPSC)が、極めて大きな関心を集めている(Dimos et al., Science 321, 1218-1221 (2008);Han, J.およびSidhu, K.S. Curr Stem Cell Res Ther 3, 66-74 (2008);Takahashi et al., Cell 131, 861-872 (2007);Takahashi, K.およびYamanaka, S., Cell 126, 663-676 (2006);Yu et al., Science 318, 1917-1920 (2007))。
【発明の概要】
【0005】
発明の簡単な概要
本発明は、少なくとも1回の細胞分裂にわたって多能性細胞を培養する方法を提供する。いくつかの態様において、本方法は、細胞の多能性を維持しつつ、少なくとも1回の細胞分裂を可能にするように、十分な量の
a. ALK5阻害因子(または他のTGFβ/アクチビン経路阻害因子)、および
b. MEK阻害因子、Erk阻害因子、p38阻害因子、およびFGF受容体阻害因子のうちの1つまたは複数から選択される第2の化合物;および
c. 十分な時間にわたる十分な栄養素
の存在下で、多能性動物細胞を培養する工程を含む。
【0006】
いくつかの態様では、培養工程は、さらに、一定量のGSK3β阻害因子の存在下で細胞を培養することを含む。いくつかの態様では、GSK3β阻害因子はCHIR99021である。
【0007】
いくつかの態様では、第2の化合物はMEK阻害因子である。いくつかの態様では、MEK阻害因子はPD0325901である。
【0008】
いくつかの態様では、第2の化合物はErk阻害因子である。
【0009】
いくつかの態様では、培養工程は白血病阻害因子(Leukemia inhibiting factor:LIF)のさらなる存在下で行われる。
【0010】
いくつかの態様では、ALK5阻害因子はA-83-01である。いくつかの態様では、ALK5阻害因子はSB431542である。
(【0011】以降は省略されています)

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