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公開番号
2024095620
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-10
出願番号
2023221127
出願日
2023-12-27
発明の名称
ガラス物品の製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
C03B
33/09 20060101AFI20240703BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】端材部を適切に分離する。
【解決手段】本製造方法は、第1仮想線Aに沿って、ガラス母材10に第1仮想線Aに沿った改質部を形成することと、ガラス母材10に第2仮想線Bに沿った改質部を形成することと、第1仮想線A及び第2仮想線Bに沿った改質部を起点としてガラス母材を破断して、端材部10bを分離することと、を含む。第2仮想線Bは、第1向きに延在して端材部10bの内接円CIの半径以下かつ1mm以上の曲率半径を有する傾斜部Baと、傾斜部Baと第1向き側に接続されて端材部10bの内接円CIの半径よりも曲率半径が小さい曲線部Bbと、を含む。傾斜部Baと外周端Eとのなす角度θが70°以下であり、曲線部Bbと第1仮想線Aとの間の、第1向きにおける距離の最小値が、300μm以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス母材から端材部を分離することで、ガラス物品を製造する製造方法であって、
前記ガラス母材と前記端材部との境界線となる第1仮想線に沿って、前記ガラス母材の主面上にレーザ光を照射して、前記ガラス母材に前記第1仮想線に沿った改質部を形成することと、
前記端材部内を通る第2仮想線に沿って、前記ガラス母材の主面上にレーザ光を照射して、前記ガラス母材に前記第2仮想線に沿った改質部を形成することと、
前記第1仮想線及び前記第2仮想線に沿った前記改質部を起点として前記ガラス母材を破断し前記端材部を分離することで、前記ガラス物品の外周の概形から内側に窪む凹部を形成することと、
を含み、
前記第2仮想線は、前記凹部の開口想定線を通過し、前記凹部の開口想定線に対し傾斜している傾斜部と、前記傾斜部と接続される曲線部を含み、
前記傾斜部は、曲率半径が前記端材部の内接円の半径よりも大きい曲線か直線であり、
前記曲線部は、曲率半径が1mm以上かつ前記端材部の内接円の半径以下であり、
前記傾斜部と前記曲線部の交点、および前記傾斜部と前記凹部の開口想定線の交点、とを結ぶ直線のなす鋭角の角度が70°以下であり、
前記曲線部と前記第1仮想線との間の、距離の最小値が、300μm以下である、
ガラス物品の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記第1仮想線は、前記凹部を形成する部分において少なくとも3辺を有し、前記3辺は、前記凹部の外部から接続する第1縦線部、第1縦線部と接続する横線部、および前記横線部と接続し、前記凹部の外部へと接続する第2縦線部、とを含み、
前記第2仮想線は、前記曲線部の一方の端点から前記第1縦線部側に延びる第1傾斜部と、前記曲線部の他方の端点から前記第2縦線部側に延びる第2傾斜部とを含む、請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項3】
前記第1縦線部の中点と前記第2縦線部の中点の距離は、前記凹部の開口想定線と前記横線部の最大距離の5倍以下である、請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項4】
前記第1仮想線と前記第2仮想線とを接続する少なくとも1つの第3仮想線に沿って前記ガラス母材の主面上にレーザ光を照射して、前記ガラス母材に前記第3仮想線に沿った改質部を形成することを更に含む、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項5】
複数の前記第3仮想線に沿って改質部を形成し、
前記第3仮想線と前記第1仮想線との交点における前記第1仮想線の法線を接続法線とした場合において、隣り合う前記接続法線同士のなす角度が、90°未満である、請求項4に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項6】
前記レーザ光は、パルス発振したレーザ光である、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項7】
前記改質部を起点として前記ガラス母材を破断する際においては、780nm以上20000nm以下の波長の第2レーザ光を前記ガラス母材に照射する、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項8】
前記改質部が形成される前の前記ガラス母材は、加熱成形により湾曲している、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項9】
前記ガラス母材の厚みは、0.1mm以上3mm以下である、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項10】
ガラス製の母材から、複数の前記ガラス母材を分ける区分仮想線を設定することと、
前記区分仮想線に沿って、前記母材の主面上にレーザ光を照射して、前記母材に前記区分仮想線に沿った改質部を形成することと、
前記第1仮想線及び前記第2仮想線に沿った前記改質部を起点として前記ガラス母材を破断する前に、前記区分仮想線に沿った前記改質部を起点として前記母材を破断して前記母材から前記ガラス母材を分離することとを、更に含む、請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ガラス母材から、不要な端材部分を分離して、所望の形状のガラス物品を製造する方法が知られている。例えば特許文献1に記載された方法においては、端材部と製品部との境界線となる境界スクライブラインを加工し、端材部を区分けするために、端材部内に三角形状の分割用スクライブラインを加工する。そして、分割用スクライブラインに沿って端材部の一部を分離した後、境界スクライブラインに沿って端材部の残りの部分を分離する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-104920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように、三角形状の分割用スクライブラインを形成した場合には、不連続となる三角形の頂点部分において、適切に分割用スクライブラインが加工されずに、端材部を適切に分離できなくなるおそれがある。また、スクライブラインを形成して端材部を分離する方法を適用した場合には、端材部を母材部から分離できなくなる懸念もある。
【0005】
本発明は、端材部を適切に分離可能なガラス物品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るガラス物品の製造方法は、ガラス母材から端材部を分離することで、ガラス物品を製造する製造方法であって、前記ガラス母材と前記端材部との境界線となる第1仮想線に沿って、前記ガラス母材の主面上にレーザ光を照射して、前記ガラス母材に前記第1仮想線に沿った改質部を形成することと、前記端材部内を通る第2仮想線に沿って、前記ガラス母材の主面上にレーザ光を照射して、前記ガラス母材に前記第2仮想線に沿った改質部を形成することで、前記ガラス物品の外周の概形から内側に窪む凹部を形成することと、前記第1仮想線及び前記第2仮想線に沿った前記改質部を起点として前記ガラス母材を破断し前記端材部を分離することと、を含み、前記第2仮想線は、前記凹部の開口想定線を通過し、前記凹部の開口想定線に対し傾斜している傾斜部と、前記傾斜部と接続される曲線部を含み、前記傾斜部は、曲率半径が前記端材部の内接円の半径よりも大きい曲線か直線であり、前記曲線部は、曲率半径が1mm以上かつ前記端材部の内接円の半径以下であり、前記傾斜部と前記曲線部の交点、および前記傾斜部と前記凹部の開口想定線の交点を結ぶ直線のなす鋭角の角度が70°以下であり、前記曲線部と前記第1仮想線との間の、距離の最小値が、300μm以下である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、端材部を適切に分離できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、ガラス母材の模式的な断面図である。
図2は、ガラス母材の主面上の仮想線を説明するための模式図である。
図3は、図2の一部拡大図である。
図4は、第3仮想線の一例を説明するための模式図である。
図5は、破断部の分離を説明するための模式図である。
図6は、本実施形態に係るガラス物品の製造フローを説明するフローチャートである。
図7は、第2仮想線の他の例を示す模式図である。
図8Aは、母材からガラス物品を切り出す場合を示す模式図である。
図8Bは、母材からガラス物品を切り出す場合を示す模式図である。
図8Cは、母材からガラス物品を切り出す場合を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、数値については四捨五入の範囲が含まれる。
【0010】
本実施形態においては、ガラス母材10にレーザ光Lを照射してガラス母材10に改質部Hを形成して、改質部Hを起点にガラス母材10を破断させることで、ガラス母材10から端材部10bを分離して、ガラス物品10aを得る。ガラス母材10、ガラス母材10からのガラス物品10aの製造方法について、以下で説明する。
なお、本実施形態におけるガラス物品10aは、車載用の表示装置に設けられ、車載用の表示装置の表面のカバー材として用いられる。すなわち、ガラス物品10aは、車載用の表示装置が有する表示パネルの表面(表示面)に設けられて、表示パネルの表示面を保護する。ただし、ガラス物品10aの用途は任意であり、車載用以外の用途の表示装置のカバー材として用いてもよいし、表示装置以外の装置のカバー材として用いてもよいし、カバー材以外の用途で用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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