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公開番号2024171183
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023088125
出願日2023-05-29
発明の名称崩壊性スクラブ剤及びその利用
出願人AGC株式会社,AGCエスアイテック株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類A61K 8/25 20060101AFI20241204BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】崩壊性スクラブ剤であって、崩壊後も肌に優しくかつ感触も良好で環境にもやさしいスクラブ剤、並びに崩壊性スクラブ剤を含む化粧料及び洗顔料を提供すること。
【解決手段】平均粒子径が1μm以上の無機球状粒子と、水に溶解又は分散するバインダーとを含み、平均粒子径が50μm以上である崩壊性スクラブ剤とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
平均粒子径が1μm以上の無機球状粒子と、水に溶解又は分散するバインダーとを含み、平均粒子径が50μm以上である崩壊性スクラブ剤。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記無機球状粒子が、シリカ粒子である、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項3】
前記シリカ粒子が、多孔質シリカ粒子及び無孔質シリカ粒子のうちの少なくとも一方である、請求項2に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項4】
前記バインダーが、天然有機高分子化合物、合成有機高分子化合物、半合成高分子化合物及び水溶性塩からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項5】
前記バインダーが、セルロースファイバー、キトサンファイバー及び寒天からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項4に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項6】
前記無機球状粒子の平均粒子径が1~300μmである、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項7】
前記崩壊性スクラブ剤が崩壊した後の前記無機球状粒子の平均円形度が0.85以上である、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項8】
前記無機球状粒子を70~99.9質量%含有する、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項9】
前記バインダーを0.1~30質量%含有する、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
【請求項10】
さらに着色顔料を含む、請求項1に記載の崩壊性スクラブ剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、崩壊性スクラブ剤、並びに該崩壊性スクラブ剤を含む化粧料及び洗顔料に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、皮膚用洗浄剤やマッサージクリーム等のボディケア用品には、洗浄効果やマッサージ効果を高める目的で顆粒状物質であるスクラブ剤が配合されることがある。スクラブ剤には、使用初期にはスクラブ感があるものの、使用中に徐々にスクラブ剤が崩壊して小さくなりスクラブ感が無くなるもの(崩壊性スクラブ剤とも称する。)と、使用中に粒子形状を維持し、スクラブ感を維持するもの(非崩壊性スクラブ剤とも称する。)とに大きく分けられる。
【0003】
例えば、崩壊性スクラブ剤として、特許文献1には、平均粒子径5~50nmのシリカ微粒子が複数結合した平均粒子径50~500nmの非球状粒子を含む、(i)平均粒子径[μm]が0.5~50、(ii)細孔容積[cm

/g]が0.5~5.0、(iii)細孔径の最頻値[nm]が2~50、(iv)平均形状係数が0.8~1.0、(v)平均圧縮強度[kgf/mm

]が0.1~1.0未満、及び(vi)ナトリウム含有量が10ppm以下を満たす網目構造の多孔質シリカ粒子が提案されている。
【0004】
また、従来のスクラブ剤としては、上記したようなシリカ粒子を用いるものの他に、例えば、合成樹脂の粒子、クルミやアンズ等の植物種子を粉砕した粒子、キャンデリラワックスやカルナウバロウ等の天然ワックスの粒子等が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6631987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
合成樹脂からなる崩壊性のスクラブ剤は合成樹脂を微粒子化したマイクロプラスチックビーズから形成されており、マイクロプラスチックビーズは比重が軽く難分解性でありかつ疎水的であるため、下水処理設備等において十分に除去されることなく環境中に放出されて海洋汚染を引き起こしやすい。マイクロプラスチックビーズが自然界に排出されると長期にわたり残り続け、生態系にとどまり、更に蓄積することで様々な影響を及ぼす可能性がある。また、植物種子を粉砕した粒子は、不定形で鋭い割面を有するものが多いため、肌に傷をつけたり、感触が悪く、また色味が制御しにくい。そして、天然ワックスの粒子は、天然ワックス自体が天然物であるために高価である。
上記した特許文献1に記載の多孔質シリカ粒子は、環境に配慮されるとともに安定供給可能な材料であるが、崩壊後の感触の点では満足できるものではなかった。
【0007】
そこで本発明は、崩壊性スクラブ剤であって、崩壊後も肌に優しくかつ感触も良好で環境にも優しいスクラブ剤、並びに崩壊性スクラブ剤を含む化粧料及び洗顔料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の無機粒子とバインダーを含むスクラブ剤により上記問題点を解決できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は下記に関するものである。
(1)平均粒子径が1μm以上の無機球状粒子と、水に溶解又は分散するバインダーとを含み、平均粒子径が50μm以上である崩壊性スクラブ剤。
(2)前記無機球状粒子が、シリカ粒子である、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(3)前記シリカ粒子が、多孔質シリカ粒子及び無孔質シリカ粒子のうちの少なくとも一方である、前記(2)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(4)前記バインダーが、天然有機高分子化合物、合成有機高分子化合物、半合成高分子化合物及び水溶性塩からなる群から選択される少なくとも1種である、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(5)前記バインダーが、セルロースファイバー、キトサンファイバー及び寒天からなる群から選択される少なくとも1つである、前記(4)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(6)前記無機球状粒子の平均粒子径が1~300μmである、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(7)前記崩壊性スクラブ剤が崩壊した後の前記無機球状粒子の平均円形度が0.85以上である、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(8)前記無機球状粒子を70~99.9質量%含有する、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(9)前記バインダーを0.1~30質量%含有する、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(10)さらに着色顔料を含む、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(11)前記崩壊性スクラブ剤を水に12時間浸漬した後の圧縮強度が3MPa以下である、前記(1)に記載の崩壊性スクラブ剤。
(12)前記(1)~(11)のいずれか1つに記載の崩壊性スクラブ剤を含む化粧料又は洗顔料。
(13)クリーム状又はジェル状である前記(12)に記載の化粧料又は洗顔料。
【発明の効果】
【0010】
本発明の崩壊性スクラブ剤は、崩壊後の粒子が球状であるため皮膚刺激が少なく、また無機粒子により構成されるため環境に対する悪影響がない。本発明の崩壊性スクラブ剤を用いて、肌に優しく適度な洗浄感やマッサージ効果を感じることができ、さらに環境にもやさしい化粧料及び洗顔料を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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