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公開番号
2024164238
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-26
出願番号
2024146888,2021527401
出願日
2024-08-28,2020-04-09
発明の名称
化学強化ガラスの製造方法および化学強化ガラス
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
C03C
21/00 20060101AFI20241119BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】本発明は、加傷時に破砕しにくく、かつ強度および耐候性に優れた化学強化ガラス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、厚さがt[単位:μm]の化学強化ガラスであって、リチウムアルミノシリケートガラスであり、表面圧縮応力値(CS
0
)、ガラス表面から深さ50μmにおける圧縮応力値(CS
50
)、DOL[単位:μm]および(CS
0
×DOL)/K1c[単位:μm/m
1/2
]が特定の範囲であり、ガラス表面のK濃度が1質量%以下である化学強化ガラスに関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
厚さが1mm以下の化学強化ガラスであって、
リチウムアルミノシリケートガラスであり、
前記リチウムアルミノシリケートガラスは、結晶化ガラスであり、
前記結晶化ガラスは、厚さ0.7mmに換算した場合の可視光透過率が90%以上であり、
表面圧縮応力値(CS
0
)、圧縮応力値がゼロとなる深さDOL及び破壊靱性値(K1c)を用いて表される(CS
0
×DOL)/K1c[単位:μm/m
1/2
]が40000~70000であり、
前記化学強化ガラスのイオン交換されていない部分のガラスは、K1cが0.85MPa・m
1/2
以上である、化学強化ガラス。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
厚さがt[単位:μm]の化学強化ガラスであって、
リチウムアルミノシリケートガラスであり、
前記リチウムアルミノシリケートガラスは、結晶化ガラスであり、
前記結晶化ガラスは、結晶化率が15%以上かつ、
厚さ0.7mmに換算した場合の可視光透過率が85%以上であり、
圧縮応力値がゼロとなる深さDOL[単位:μm]が0.10t以上であり、
前記t、前記DOL及び内部圧縮応力値CT[単位:MPa]を用いて表される(t-2×DOL)×CT/2[単位:μm・MPa]の値が20000~30000である、化学強化ガラス。
【請求項3】
表面のK濃度が1質量%以下である、請求項1または2に記載の化学強化ガラス。
【請求項4】
前記結晶化ガラスの析出結晶の平均粒径が80nm以下である、請求項1または2に記載の化学強化ガラス。
【請求項5】
前記結晶化ガラスの50℃~350℃における平均熱膨張係数が90×10
-7
/℃以上160×10
-7
/℃以下である、請求項1または2に記載の化学強化ガラス。
【請求項6】
SiO
2
を40~72%、
Al
2
O
3
を0.5~10%、
Li
2
Oを15~50%含有し、K
2
Oを実質的に含有しない、請求項1または2に記載の化学強化ガラス。
【請求項7】
前記結晶化ガラスは、メタケイ酸リチウム結晶を含有する、請求項1または2に記載の化学強化ガラス。
【請求項8】
表面圧縮応力値CS
0
が500MPa以上である、請求項1または2に記載の化学強化ガラス。
【請求項9】
厚さがt[単位:μm]のリチウムアルミノシリケートガラスを化学強化する、化学強化ガラスの製造方法であって、
前記リチウムアルミノシリケートガラスは、非晶質ガラスに2段階の加熱処理をして得られ、破壊靱性値(K1c)が0.85MPa・m
1/2
以上の結晶化ガラスであり、
前記化学強化は、ナトリウムを含有し、かつカリウム含有量が5質量%未満である強化塩を用いた化学強化であり、
前記結晶化ガラスは、厚さ0.7mmに換算した場合の可視光透過率が85%以上であり、
前記化学強化ガラスの、圧縮応力値がゼロとなる深さDOL[単位:μm]が0.10t以上であり、かつ
前記t、前記DOL及び内部圧縮応力値CT[単位:MPa]を用いて表される(t-2×DOL)×CT/2[単位:μm・MPa]の値が20000~30000である、化学強化ガラスの製造方法。
【請求項10】
前記化学強化ガラスの表面のK濃度が1質量%以下である、請求項9に記載の化学強化ガラスの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学強化ガラスの製造方法および化学強化ガラスに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等のディスプレイ装置の保護ならびに美観を高める目的で、化学強化ガラスからなるカバーガラスが用いられている。
【0003】
化学強化ガラスにおいては、表面圧縮応力(値)(CS
0
)や圧縮応力層深さ(DOL)が大きくなるほど強度が高くなる傾向がある。一方で、ガラス表層の圧縮応力との均衡を保つように、ガラス内部には内部引張応力(値)(CT)が発生するので、CS
0
やDOLが大きいほどCTが大きくなる。CTが大きいガラスは加傷時の破砕数が爆発的に大きくなり、破片が飛散する危険性が高くなる。
【0004】
特許文献1には、2段階の化学強化により、折れ曲がった線で表される応力プロファイルを形成することで、内部引張応力を抑制しながら表面圧縮応力を大きくできることが記載されている。具体的には、K濃度の低いKNO
3
/NaNO
3
混合塩を1段目の化学強化に、K濃度の高いKNO
3
/NaNO
3
混合塩を2段目の化学強化に用いる方法などが提案されている。
【0005】
また、特許文献2には2段階の化学強化により、比較的大きい表面圧縮応力と圧縮応力層深さが得られるリチウムアルミノシリケートガラスが開示されている。リチウムアルミノシリケートガラスは、1段目の化学強化処理にナトリウム塩を用い、2段目の化学強化処理にカリウム塩を用いる2段階の化学強化処理によって、CTを抑制しつつ、CS
0
及びDOLをともに大きくできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許出願公開第2015/0259244号明細書
日本国特表2013-520388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、2段階の化学強化は処理が煩雑であり、生産効率の点で課題がある。また、上記したように、化学強化によりガラス表層に圧縮応力を発生させると、ガラス内部では引張応力が発生し、引張応力がその閾値(「CTリミット」とよばれることがある)を超えると加傷時の破砕数が爆発的に増加する。
【0008】
本発明者らは、化学強化ガラスの母ガラスを高破壊靱性のガラスとすることにより、より大きな圧縮応力をガラス中に導入した場合にも、加傷時の爆発的な破砕を抑制できることを見出した。すなわち、化学強化ガラスの母ガラスの破壊靱性値を大きくすることでCTリミットが大きくなることを見出した。化学強化ガラスの母材としてリチウムアルミノシリケートガラスを用いることで、母材の破壊靱性値を大幅に向上できる。しかし、リチウムアルミノシリケートガラスに化学強化を施すと、化学強化前と比較して耐候性が著しく低下する場合がある。
【0009】
したがって、本発明は、加傷時に破砕しにくく、かつ強度および耐候性に優れた化学強化ガラス及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題について、本発明者らは、リチウムアルミノシリケートガラスを化学強化した場合に耐候性の低下をもたらす主原因は、カリウムを含有する強化塩を用いた化学強化によりガラス表面に導入されたカリウムイオンと空気中の成分との反応による析出物であることを見出した。さらに、破壊靱性値が特定範囲以上であるリチウムアルミノシリケートガラスに対し、ナトリウムを含有し、かつカリウム含有量が5質量%未満の強化塩を用いた化学強化をすることにより、加傷時の破砕が抑制され、かつ強度および耐候性においても優れた化学強化ガラスが得られることを見出した。これらの知見に基づき、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)
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