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公開番号2024092069
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022207722
出願日2022-12-26
発明の名称緩衝器
出願人カヤバモーターサイクルサスペンション株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/348 20060101AFI20240701BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本発明は、バルブディスクに位置決め部を設けることなく、チェックバルブをバルブディスクに対して周方向に位置決め可能な緩衝器の提供を目的とする。
【解決手段】緩衝器Dは、伸縮可能な緩衝器本体Aと、緩衝器本体A内に二つの作動室R2,Rを区画するバルブディスク3と、バルブディスク3の一端側に積層されて第一ポート3bを開閉するチェックバルブ4と、チェックバルブ4の反バルブディスク側に配置されるバルブストッパ23とを備え、第一ポート3bおよび第二ポート3cはバルブディスク3の周方向で交互に並べて配置されており、チェックバルブ4はバルブディスク3の内周側に対向する内環4aの外周に連なって第一ポート3bのみをそれぞれ独立して開閉する複数の弁部4bとを有し、バルブストッパ23は、環状のプレート23aの外周から延びて第二ポート3c内に挿入されてチェックバルブ4の周方向の回転を規制する爪23bを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダと、前記シリンダ内に移動可能に挿入されるロッドとを有して伸縮可能な緩衝器本体と、
前記緩衝器本体内に二つの作動室を区画するとともに前記二つの作動室を連通する複数の第一ポートと複数の第二ポートとを有するバルブディスクと、
前記バルブディスクの一端側に積層されて前記第一ポートを開閉する環状のチェックバルブと、
前記バルブディスクの他端側に積層されて前記第二ポートを開閉する環状のリーフバルブと、
前記チェックバルブの反バルブディスク側に配置されるバルブストッパとを備え、
前記第一ポートおよび前記第二ポートは、前記バルブディスクの周方向で交互に並べて配置されており、
前記チェックバルブは、前記バルブディスクの第一ポートおよび前記第二ポートの内周側に対向する内環と、前記内環の外周に連なって前記第一ポートのみをそれぞれ独立して開閉する複数の弁部とを有し、
前記バルブストッパは、前記チェックバルブの前記内環に軸方向で対向する環状のプレートと、前記プレートの外周から延びて前記第二ポート内に挿入されて前記チェックバルブの周方向の回転を規制する爪を有する
ことを特徴とする緩衝器。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記チェックバルブは、前記バルブディスクに対して軸方向に遠近可能に積層されており、
前記バルブストッパと前記チェックバルブの間に介装されて前記チェックバルブを前記バルブディスクへ向けて付勢する環状のばね部材とを備え、
前記バルブストッパは、前記爪を3つ以上有しており、
前記爪は、前記プレートの外周に周方向で間隔をあけて設けられて前記弁部間に挿入されており、
前記ばね部材は、前記各爪の内周に当接して径方向移動が規制される
ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項3】
前記ばね部材の外径が前記プレートの外径よりも大きい
ことを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
【請求項4】
前記ばね部材に対して軸方向に重ねられ前記ばね部材と前記バルブストッパとの間に配置されるワッシャを備え、
前記爪は、前記プレートの外周から径方向に延びる第一の片と、前記第一の片の先端側から前記バルブディスク側に向けて軸方向に延びて前記第二ポートに挿入される第二の片と、前記第一の片と前記第二の片を傾斜又は湾曲して接続する接続片とを有し、
前記第一の片の外径は前記ワッシャの外径よりも大きい
ことを特徴とする請求項3に記載の緩衝器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝器に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、緩衝器は、たとえば、シリンダとシリンダ内に移動可能に挿入されるロッドとを有して伸縮可能な緩衝器本体と、緩衝器本体内に二つの作動室としての圧側室とリザーバとを区画するとともに二つの作動室を連通する複数の第一ポートと複数の第二ポートとを有する環状のバルブディスクと、バルブディスクの一端側に積層されて第一ポートを開閉する環状のチェックバルブと、バルブディスクの他端側に積層されて第二ポートを開閉する環状のリーフバルブとを備えており、二輪車等の鞍乗車両の前輪を懸架するフロントフォークに内蔵されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の緩衝器では、第一ポートおよび第二ポートがバルブディスクの同一円周上に交互に並べて配置されており、バルブディスクが、第一ポートおよび第二ポートの内周側に設けられた円環状の内周部と内周部の外周に連なって第一ポートをそれぞれ個別に取り囲む包囲部でなる弁座とを備え、チェックバルブが、バルブディスクの内周部と対向する内環と、内環の外周に周方向に間隔を空けて放射状に設けられて包囲部にそれぞれ離着座して第一ポートをそれぞれ独立して開閉する複数の弁部とを備えている。
【0004】
このように構成された緩衝器では、チェックバルブの弁部が第二ポートの入口の流路面積を減じることがないので、緩衝器の伸縮速度が高速となって、第二ポートを通過する液体の流量が多くなっても、緩衝器の減衰力が過剰とならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-39150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、特許文献1の緩衝器では、バルブディスクは、内周部の外周側であって包囲部間にそれぞれ軸方向に突出して立ち上がる複数の位置決め部を備えている。この位置決め部は、バルブディスクの一端にチェックバルブを積層した際に、周方向で隣り合う弁部間に配置されて弁部の側面に摺接することで、弁部が包囲部に正対する位置でチェックバルブを周方向に位置決めできる。つまり、特許文献1の緩衝器では、チェックバルブが内環と内環の外周から放射状に延びる複数の弁部からなる花弁状に形成されていても、チェックバルブをバルブディスクに組み付ける際に、チェックバルブをバルブディスクに対して適切な位置に位置決めできるようになっている。
【0007】
ところが、このような位置決め部を有するバルブディスクに対して、円環状の環状板からなるチェックバルブを積層した場合、当該チェックバルブは第二ポートを閉塞することができない。何故なら、円環状のチェックバルブでは、位置決め部が邪魔をして弁座に着座できず、第二ポートを閉塞できないからである。
【0008】
つまり、位置決め部を有するバルブディスクは、花弁状のチェックバルブを備える緩衝器のみに利用される専用品となり、円環状のチェックバルブには利用できないため汎用性に乏しい。したがって、従来の緩衝器では、花弁状のチェックバルブを周方向で位置決めするためには、わざわざ、専用のバルブディスクを製造する必要があるため、コストの増大を招いていた。
【0009】
そこで、本発明は、バルブディスクに位置決め部を設けることなく、チェックバルブをバルブディスクに対して周方向に位置決め可能な緩衝器の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明の緩衝器は、伸縮可能な緩衝器本体と、緩衝器本体内に二つの作動室を区画するとともに二つの作動室を連通する複数の第一ポートと複数の第二ポートとを有するバルブディスクと、バルブディスクの一端側に積層されて第一ポートを開閉する環状のチェックバルブと、バルブディスクの他端側に積層されて第二ポートを開閉する環状のリーフバルブと、チェックバルブの反バルブディスク側に配置されるバルブストッパとを備え、第一ポートおよび第二ポートはバルブディスクの周方向で交互に並べて配置されており、チェックバルブは、バルブディスクの第一ポートおよび第二ポートの内周側に対向する内環と、内環の外周に連なって第一ポートのみをそれぞれ独立して開閉する複数の弁部とを有し、バルブストッパは、チェックバルブの内環に軸方向で対向する環状のプレートと、プレートの外周から延びて第二ポート内に挿入されてチェックバルブの周方向の回転を規制する爪を有することを特徴とする。この構成によると、バルブストッパの爪によってチェックバルブの周方向の回転を規制して、弁部が第一ポートと対向する位置でチェックバルブを位置決めできる。
(【0011】以降は省略されています)

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