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公開番号2024088105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203106
出願日2022-12-20
発明の名称インキ、多層フィルムを含む積層体及び包装材
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/32 20060101AFI20240625BHJP(積層体)
要約【課題】本発明の課題は、植物由来の樹脂を用いてバイオマス度を高めた場合にも優れた成膜性を有する多層フィルムと印刷層との密着性に優れた積層体、及びこれらの多層フィルム又は積層体からなる包装材を提供することである。
【解決手段】 少なくとも、第一の基材層と、印刷層が積層された積層体であって、
(1)第一の基材層が、
表層(A)、中間層(B)、シール層(C)を有し、
前記表層(A)がプロピレン系樹脂を含有し、
前記中間層(B)がバイオマスポリエチレンを含有し、
前記シール層(C)がプロピレン-エチレン共重合体を含有する多層フィルムであり、
(2)印刷層がリキッド印刷インキを印刷して成る層である
ことを特徴とする、積層体及び当該積層体を備える包装材を提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、第一の基材層と、印刷層が積層された積層体であって、
(1)第一の基材層が、
表層(A)、中間層(B)、シール層(C)を有し、
前記表層(A)がプロピレン系樹脂を含有し、
前記中間層(B)がバイオマスポリエチレンを含有し、
前記シール層(C)がプロピレン-エチレン共重合体を含有する
多層フィルムであり、
(2)印刷層がリキッド印刷インキを印刷して成る層である
ことを特徴とする、積層体。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記印刷層が、植物由来原料を含むリキッド印刷インキを印刷して成る層である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
印刷層が、第一の基材層の表層(A)側にある、請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の積層体を用いた包装材。
【請求項5】
食品用の包装袋である請求項4に記載の包装材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも、第一の基材層及び印刷層が積層された積層体に関する。さらには、該積層体を備える包装材等の包装製品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球環境・生態系・社会経済等に配慮し、持続的に発展すべき循環型社会の構築(サステナビリティ)を求める声により、バイオマス原料への世界的な需要が高まっている。特に、国内流通大手や食品メ-カ-では、COP21への対応や、持続可能な開発目標(SDGs)の一つに掲げられている「持続可能な生産消費形態を確保する」という目標にむけた取り組みとして、環境負荷低減パッケ-ジを積極推進している。従来からの環境負荷低減パッケ-ジの取り組みは「3R」(減容化、再利用、リサイクル)の推進が図られてきたが、近年では、石油資源節約の観点からも、石油由来成分を主成分とした樹脂に換えて、植物由来成分を主原料とした樹脂(以下、「植物由来の樹脂」又は「バイオマス樹脂」と呼称することがある)の採用も増加している。
【0003】
バイオマスは、植物や生物から生まれた再利用可能な有機性の資源のうち、化石資源を除いたものである。植物由来の原料から製造されるバイオマス樹脂は、植物が大気中の二酸化炭素と水とを原料として光合成反応によって生成したものであり、このような樹脂を焼却して二酸化炭素が発生しても、大気中の二酸化炭素の収支はプラス・マイナス・ゼロになる、所謂『カーボンニュートラル』という考え方がなされている。この考え方を基本に、化石資源由来の樹脂に代えて、カーボンニュートラルが可能な植物由来のバイオマス原料から製造される樹脂を様々な材料に使用する検討が、種々の分野で積極的に行われている。
【0004】
植物由来のバイオマス樹脂としては、ポリ乳酸(PLA)に代表される生分解性樹脂があるが、当該樹脂はコストや加工性面で汎用化に問題があった。一方で、汎用樹脂としては、サトウキビ由来の再生可能資源である植物由来のポリエチレンが世界的な需要の高まりをみせ、生産量の増加によりコストも汎用的になっている。環境負荷低減パッケ-ジとしては、このような汎用の植物由来の樹脂をサニタリ-や食品の包装容器や雑貨やレジ袋に使用される例が多いが、最近になり、食品包装用フィルムへの採用が広がりつつある。
【0005】
植物由来の樹脂を使用した樹脂フィルムとしては、例えば、プロピレン系樹脂を主成分とし、一部層に植物由来の樹脂を含有する多層フィルムが開示されている(特許文献1)。しかし、これまで第一の基材層及び印刷層が積層された積層体において、各層は石油由来の材料を中心に形成されているため、積層体のバイオマス度は低く、改善が求められていた。
【0006】
さらに、植物由来のバイオマス樹脂は、環境対応性は高いものの石油由来の樹脂とは異なる性質を示すことが多く、単に置き換えることができない場合があった。例えば、石油由来の樹脂を植物由来の樹脂に置き換えてフィルムを作製すると、耐衝撃性、剛性、成膜性、光沢度、曇り度等のフィルムの各種物性が損なわれる場合があった。特に、植物由来の樹脂の割合を高くすると、フィルムの物性への影響が大きくなる。そのため、第一の基材層及び印刷層が積層された積層体において、積層体の機能を維持しつつ、積層体全体のバイオマス度を上げる必要がある。
【0007】
また、特に包材の外側のみにデザイン印刷する表刷りインキで印刷する場合、インキと基材が強力に密着することが求められる。インキに環境対応のため植物由来原料を使用することも広がっており、植物由来原料を使用しつつインキの密着性を向上する検討が進められている。インキと密着性のよいフィルムにより、インキに植物由来原料を使用する、あるいはインキ中の植物由来原料の使用量を増やす取り組みの促進が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-175607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、植物由来の樹脂を用いてバイオマス度を高めた場合にも優れた成膜性を有する多層フィルムと印刷層との密着性に優れた積層体、及びこれらの多層フィルム又は積層体からなる包装材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の態様においては、
少なくとも、第一の基材層と、印刷層が積層された積層体であって、
(1)第一の基材層が、
表層(A)、中間層(B)、シール層(C)を有し、
前記表層(A)がプロピレン系樹脂を含有し、
前記中間層(B)がバイオマスポリエチレンを含有し、
前記シール層(C)がプロピレン-エチレン共重合体を含有する多層フィルムであり、
(2)印刷層がリキッド印刷インキを印刷して成る層である
ことを特徴とする、積層体が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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