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公開番号2024088048
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203012
出願日2022-12-20
発明の名称空気入りタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類D03D 1/00 20060101AFI20240625BHJP(織成)
要約【課題】 簾織物の圧延時及びスリット時の加工性を改善し、それによってタイヤユニフォミティを改善することを可能にしたタイヤ用簾織物及び空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 平行に配列された複数本の経糸2と、経糸2に対して粗い密度で交差するように打ち込まれた緯糸3とを有するタイヤ用簾織物1において、経糸2はポリエチレンテレフタレート繊維又はアラミド繊維を含む有機繊維コードであり、緯糸3は綿紡績糸であり、緯糸3の繊度は150dtex~350dtexの範囲にあり、緯糸3の密度は2.0本/50mm~4.0本/50mmの範囲にある。空気入りタイヤは、ゴム被覆された簾織物1のストリップ材10がタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けられてなるベルトカバー層18を有する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
平行に配列された複数本の経糸と、該経糸に対して粗い密度で交差するように打ち込まれた緯糸とを有するタイヤ用簾織物において、
前記経糸はポリエチレンテレフタレート繊維又はアラミド繊維を含む有機繊維コードであり、前記緯糸は綿紡績糸であり、該緯糸の繊度は150dtex~350dtexの範囲にあり、該緯糸の密度は2.0本/50mm~4.0本/50mmの範囲にあることを特徴とするタイヤ用簾織物。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記経糸及び前記緯糸に対してエポキシ化合物を含む接着剤組成物によるディップ処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用簾織物。
【請求項3】
前記緯糸の切断伸度が10%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ用簾織物。
【請求項4】
前記経糸が2本撚り構造又は3本撚り構造を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ用簾織物。
【請求項5】
一対のビード部間に装架されたカーカス層と、該カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、該ベルト層の外周側に配置されていてゴム被覆された簾織物のストリップ材がタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けられてなるベルトカバー層とを有する空気入りタイヤにおいて、
前記簾織物は、平行に配列された複数本の経糸と、該経糸に対して粗い密度で交差するように打ち込まれた緯糸とを含み、前記経糸はポリエチレンテレフタレート繊維又はアラミド繊維を含む有機繊維コードであり、前記緯糸は綿紡績糸であり、該緯糸の繊度は150dtex~350dtexの範囲にあり、該緯糸の密度は2.0本/50mm~4.0本/50mmの範囲にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記経糸及び前記緯糸に対してエポキシ化合物を含む接着剤組成物による被覆処理が施されていることを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
前記緯糸の切断伸度が10%以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。
【請求項8】
前記経糸が2本撚り構造又は3本撚り構造を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用簾織物及び該簾織物のストリップ材をベルトカバー層に用いた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、簾織物の圧延時及びスリット時の加工性を改善することを可能にしたタイヤ用簾織物と、該タイヤ用簾織物を用いることでタイヤユニフォミティを改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤにおいて、一対のビード部間に装架されたカーカス層と、該カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、該ベルト層の外周側に配置されたベルトカバー層とを有するものがある。ベルトカバー層は、ゴム被覆された簾織物のストリップ材をタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けることで形成される。このようなベルトカバー層を設けることにより、タイヤ転動時におけるベルト層のせり上がりを防止し、その結果として、空気入りタイヤの高速耐久性を改善し、ロードノイズを抑制することが可能になる。
【0003】
従来、ベルトカバー層のストリップ材の出発原料となるタイヤ用簾織物において、経糸には高剛性の有機繊維コードが使用されている(例えば、特許文献1参照)。このようなタイヤ用簾織物は、簾織物に対してゴムを被覆する圧延工程と、経糸に沿って簾織物を裁断するスリット工程を経て、ベルトカバー層のストリップ材に加工される。
【0004】
しかしながら、タイヤ用簾織物の緯糸に高伸度糸(例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維の未延伸糸や、ポリエチレンテレフタレート繊維を芯とし、綿を鞘とする芯鞘構造の糸)が使用されていると、簾織物の圧延時及びスリット時の加工性が悪いため、簾織物やストリップ材の幅が不安定になり、ストリップ材に含まれる経糸の本数にバラツキが生じるなどの不都合がある。その結果、このようなスリット材を用いて形成されたベルトカバー層を有する空気入りタイヤのユニフォミティが悪化するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5029795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簾織物の圧延時及びスリット時の加工性を改善することを可能にしたタイヤ用簾織物と、該タイヤ用簾織物を用いることによってタイヤユニフォミティを改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明のタイヤ用簾織物は、平行に配列された複数本の経糸と、該経糸に対して粗い密度で交差するように打ち込まれた緯糸とを有するタイヤ用簾織物において、
前記経糸はポリエチレンテレフタレート繊維又はアラミド繊維を含む有機繊維コードであり、前記緯糸は綿紡績糸であり、該緯糸の繊度は150dtex~350dtexの範囲にあり、該緯糸の密度は2.0本/50mm~4.0本/50mmの範囲にあることを特徴とするものである。
【0008】
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間に装架されたカーカス層と、該カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、該ベルト層の外周側に配置されていてゴム被覆された簾織物のストリップ材がタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けられてなるベルトカバー層とを有する空気入りタイヤにおいて、
前記簾織物は、平行に配列された複数本の経糸と、該経糸に対して粗い密度で交差するように打ち込まれた緯糸とを含み、前記経糸はポリエチレンテレフタレート繊維又はアラミド繊維を含む有機繊維コードであり、前記緯糸は綿紡績糸であり、該緯糸の繊度は150dtex~350dtexの範囲にあり、該緯糸の密度は2.0本/50mm~4.0本/50mmの範囲にあることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、簾織物は、平行に配列された複数本の経糸と、該経糸に対して粗い密度で交差するように打ち込まれた緯糸とを含み、経糸はポリエチレンテレフタレート繊維又はアラミド繊維を含む有機繊維コードであり、緯糸は綿紡績糸であり、該緯糸の繊度は150dtex~350dtexの範囲にあり、該緯糸の密度は2.0本/50mm~4.0本/50mmの範囲にあるので、簾織物の圧延時及びスリット時の加工性を改善することができる。これにより、簾織物及びストリップ材の幅を安定させ、ストリップ材に含まれる経糸の本数にバラツキが生じるのを抑制することができる。その結果、ストリップ材を用いて形成されたベルトカバー層を有する空気入りタイヤのユニフォミティを改善することができる。
【0010】
本発明において、経糸及び緯糸に対してエポキシ化合物を含む接着剤組成物によるディップ処理が施されていることが好ましい。エポキシ化合物を含む接着剤組成物は上記のような経糸の接着処理剤として有効であるが、エポキシ化合物を含む接着剤組成物でディップ処理する際には高温となるため、緯糸がポリエチレンテレフタレート繊維の未延伸糸やポリエチレンテレフタレート繊維を芯とし、綿を鞘とする芯鞘構造の糸であると、熱の影響を受け易くなる。これに対して、緯糸として綿紡績糸を用いた場合、エポキシ化合物を含む接着剤組成物でディップ処理を行っても、熱の影響を受け難くなる。
(【0011】以降は省略されています)

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