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公開番号2024108406
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023012752
出願日2023-01-31
発明の名称エアバッグ用織物およびエアバッグ用織物の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D03D 1/02 20060101AFI20240805BHJP(織成)
要約【課題】ノンコートエアバッグに求められる優れた乗員拘束性能を得るために、エアバッグ展開後の通気を抑えて内圧を適正に維持することができるノンコートエアバッグ用織物を提供する。
【解決手段】沸水収縮率5~9%を有する合成繊維からなるエアバッグ用織物であって、該織物にASTM D 6476に準じた動的通気度測定で、100cm3のテストヘッドでSTART PRESSUREが100kPaの圧力を付与した際、100ミリ秒後の保持圧力が16~20kPaであることを特徴とする、ノンコートエアバッグ用織物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
沸水収縮率5~9%を有する合成繊維からなるエアバッグ用織物であって、該織物にASTM D 6476に準じた動的通気度測定で、100cm

のテストヘッドでSTART PRESSUREが100kPaの圧力を付与した際、100ミリ秒後の保持圧力が16~20kPaであることを特徴とする、ノンコートエアバッグ用織物。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
カバーファクターが2300~2600であることを特徴とする、請求項1に記載のノンコートエアバッグ用織物。
【請求項3】
ASTM D 6467に基づいて測定される動的通気度曲線指数(Exponent)が1.50以上である、請求項2に記載のノンコートエアバッグ用織物。
【請求項4】
織物の少なくとも一方の耳部において、それぞれ異なるクリンプ率をもつ経糸方向に配された織糸YA、YBを有し、YA、YBが繰り返し配列されており、YA、YBの少なくとも一方が、織物の地部を構成する経糸方向に配された織糸YCと同じ合成繊維からなり、YA、YBそれぞれのクリンプ率CA、CBが、CA≧CB×1.2の関係を満たし、YCのクリンプ率CCがCC>CB×1.2の関係を満たすことを特徴とする、請求項3に記載のノンコートエアバッグ用織物。
(ただし、CA(YA)およびCB(YB)は、クリンプ率の大きい方がCAであり、小さい方がCBである。)
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のエアバッグ用織物の製造方法であって、前記織物の製織工程において、下記式で表されるHDIが200~250であることを特徴とする、ノンコートエアバッグ用織物の製造方法。なお、式(1)において、Dwは経糸総繊度(dtex)であり、Nwは経糸密度(本/2.54cm)であり、SFは製織時に使用する開口枠枚数である。
HDI = ((Dw)
1/2
×Nw)/(2.54×SF)・・・(1)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグ用織物およびエアバッグ用織物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車では、乗員の安全確保のためのエアバッグを装備している。エアバッグは、自動車の衝突事故の際、衝突の衝撃を受けてセンサーが作動し、高温、高圧のガスをエアバッグ内で発生させ、このガスによってエアバッグを瞬間的に膨張させて衝突時に乗員の顔面、前頭部を保護するものである。
【0003】
エアバッグは、一般に、150~600dtexの合成繊維を用いた平織物からなる布帛に、耐熱性、難燃性、空気遮断性などの特性を向上させるために、シリコーンなどの樹脂を塗布又は積層した基布(いわゆるコート布)を製造し、これを裁断し、袋体に縫製して作られる。
【0004】
また、基布には樹脂を付与せずに、ポリアミド繊維等の合成繊維フィラメント糸を高密度に製織することで布帛の通気量を小さくして使用される、いわゆるノンコート布がある。
【0005】
ここで、エアバッグ用の織物は、自動車の衝突事故の際、エアバッグを瞬間的に膨張させ、衝突時には乗員の顔面、前頭部等を保護するということから、高強力かつ低通気性が要求されるものである。
【0006】
特に、低通気性に関しては、エアバッグが展開してから乗員を拘束し、保護するまでの100ミリ秒後までの圧力を維持することが重要であり、これを達成するために、織物の密度を限界近くまで高密度化することや、後加工における熱収縮をコントロールする方法がある。
【0007】
例えば、特許文献1~2では原糸の特性や織物のクリンプ構造、製織時におけるタテ糸張力、精練・熱セット時の温度調整等の手段によって、動的な低通気特性に優れ、内圧保持性に優れたエアバッグ用織物の製造方法が開示されている。しかしながら、いずれも限界近くまで織物の密度を高密度度化されたものではなく、エアバッグ展開後の圧力保持特性が得られているとは言い難かった
また、特許文献3には経糸方向のクリンプ率を高めた高密度のエアバッグ用織物が開示されているが、生機から加工で大きく収縮を入れているために織物となった糸の隙間からの通気を抑制しにくく、エアバッグ展開後の圧力維持特性が得られているとは言い難かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2013/168730号公報
特開2009-256860号公報
WO2019/167820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、優れた乗員拘束性能を得るためにエアバッグ展開後の通気を抑えて内圧を適正に維持することができるノンコートエアバッグ用織物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明は下記(1)の構成を有する。
(1)沸水収縮率5~9%を有する合成繊維からなるエアバッグ用織物であって、該織物にASTM D 6476に準じた動的通気度測定で、100cm

のテストヘッドでSTART PRESSUREが100kPaの圧力を付与した際、100ミリ秒後の保持圧力が16~20kPaであることを特徴とする、ノンコートエアバッグ用織物。
かかる本発明のエアバッグ用織物において、好ましくは、以下の(2)~(4)のいずれかの構成を有することである。
(2)カバーファクターが2300~2600であることを特徴とする、上記(1)に記載のノンコートエアバッグ用織物。
(【0011】以降は省略されています)

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