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公開番号2024131545
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041878
出願日2023-03-16
発明の名称空気入りタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 11/00 20060101AFI20240920BHJP(車両一般)
要約【課題】新品時における転がり抵抗の低減と摩耗時におけるウエット性能の改善を両立させることを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッドゴム層20はトレッド部1の踏面をなす第一トレッドゴム層21とこの第一トレッドゴム層21のタイヤ径方向内側に位置する第二トレッドゴム層22とを有し、第一トレッドゴム層21の0℃のtanδ1と第二トレッドゴム層22の0℃のtanδ2とは1.1≦tanδ2/tanδ1≦4.0の関係を満たし、第二トレッドゴム層22は主溝9に隣接する位置にタイヤ径方向外側に突出した少なくとも一つの凸部23を有し、この凸部23における主溝9の溝底から凸部23の頂部までの高さHは2mm以上かつ主溝9の深さ未満であり、凸部23に隣接する主溝9の溝幅W1と凸部23の高さHの中間位置で測定される幅W2とは0.1≦W2/W1≦0.7の関係を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部と、前記一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、前記トレッド部における前記ベルト層の外周側に配置されたトレッドゴム層とを備え、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝とこれら主溝により区画された複数列の陸部とが形成された空気入りタイヤにおいて、
前記トレッドゴム層が前記トレッド部の踏面をなす第一トレッドゴム層とこの第一トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に位置する第二トレッドゴム層とを有し、前記第一トレッドゴム層の0℃のtanδ
1
と前記第二トレッドゴム層の0℃のtanδ
2
とが1.1≦tanδ
2
/tanδ
1
≦4.0の関係を満たし、前記第二トレッドゴム層が前記主溝に隣接する位置にタイヤ径方向外側に突出した少なくとも一つの凸部を有し、この凸部における前記主溝の溝底から前記凸部の頂部までの高さHは2mm以上かつ前記主溝の深さ未満であり、前記凸部に隣接する主溝の溝幅W1と前記凸部の高さHの中間位置で測定される幅W2とが0.1≦W2/W1≦0.7の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記凸部の高さHと前記主溝の深さD1とが0<(H-2.0)/(D1-2.0)≦0.75の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記凸部に最も近い主溝の端部から前記凸部の頂部までの距離Aと前記凸部に隣接する主溝の溝幅W1とが0.03≦A/W1≦1.30の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記トレッド部の接地幅WTと前記凸部の幅W2の総和WRとが0<WR/WT≦0.2の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記第二トレッドゴム層と前記主溝との距離Tが1.0mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、新品時における転がり抵抗の低減と摩耗時におけるウエット性能の改善を両立させることを可能にした空気入りタイヤに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤにおいて、転がり抵抗の低減とウエット路面での制動性能(以下、ウエット性能という)の改善を両立するために、トレッド部を複数層のトレッドゴム層で構成し、かつトレッドゴム層の層間でゴム物性を異ならせることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1で提案された空気入りタイヤでは、摩耗時に、30℃のtanδが相対的に低い(グリップ力が劣る)トレッドゴム層が表出するので、ウエット性能の悪化が顕著であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-103903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、新品時における転がり抵抗の低減と摩耗時におけるウエット性能の改善を両立させることを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部と、前記一対のビード部間に装架されたカーカス層と、前記トレッド部における前記カーカス層の外周側に配置されたベルト層と、前記トレッド部における前記ベルト層の外周側に配置されたトレッドゴム層とを備え、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝とこれら主溝により区画された複数列の陸部とが形成された空気入りタイヤにおいて、前記トレッドゴム層が前記トレッド部の踏面をなす第一トレッドゴム層とこの第一トレッドゴム層のタイヤ径方向内側に位置する第二トレッドゴム層とを有し、前記第一トレッドゴム層の0℃のtanδ
1
と前記第二トレッドゴム層の0℃のtanδ
2
とが1.1≦tanδ
2
/tanδ
1
≦4.0の関係を満たし、前記第二トレッドゴム層が前記主溝に隣接する位置にタイヤ径方向外側に突出した少なくとも一つの凸部を有し、この凸部における前記主溝の溝底から前記凸部の頂部までの高さHは2mm以上かつ前記主溝の深さ未満であり、前記凸部に隣接する主溝の溝幅W1と前記凸部の高さHの中間位置で測定される幅W2とが0.1≦W2/W1≦0.7の関係を満たすことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明では、第一トレッドゴム層の0℃のtanδ
1
と第二トレッドゴム層の0℃のtanδ
2
とは1.1≦tanδ
2
/tanδ
1
≦4.0の関係を満たし、第二トレッドゴム層が主溝に隣接する位置にタイヤ径方向外側に突出した少なくとも一つの凸部を有し、この凸部の高さHは2mm以上かつ主溝の深さ未満である。通常のタイヤでは、摩耗時に主溝の溝体積が減少してウエット性能が低下するのに対し、本発明では、摩耗時に、0℃のtanδが相対的に高い(グリップ力が優れた)第二トレッドゴム層の凸部が表出するので、摩耗時におけるウエット性能の低下を補い、ウエット性能を向上させることができる。特に、凸部を主溝に隣接して配置することで、第二トレッドゴム層が接地し易くなるため、更にウエット性能を向上させることができる。また、凸部に隣接する主溝の溝幅W1と凸部の幅W2とが0.1≦W2/W1≦0.7の関係を満たすことで、新品時の転がり抵抗を低減させつつ、摩耗時のウエット性能を改善することができる。
【0007】
本発明の空気入りタイヤにおいて、凸部の高さHと主溝の深さD1とは0<(H-2.0)/(D1-2.0)≦0.75の関係を満たすことが好ましい。これにより、新品時の転がり抵抗を効果的に低減させつつ、摩耗時のウエット性能を効果的に改善することができる。
【0008】
凸部に最も近い主溝の端部から凸部の頂部までの距離Aと凸部に隣接する主溝の溝幅W1とは0.03≦A/W1≦1.30の関係を満たすことが好ましい。これにより、新品時の転がり抵抗を効果的に低減させつつ、摩耗時のウエット性能を効果的に改善することができる。
【0009】
トレッド部の接地幅WTと凸部の幅W2の総和WRとは0<WR/WT≦0.2の関係を満たすことが好ましい。これにより、新品時の転がり抵抗を効果的に低減させることができる。
【0010】
第二トレッドゴム層と主溝との距離Tは1.0mm以上であることが好ましい。これにより、新品時の転がり抵抗を効果的に低減させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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