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公開番号2024086845
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-28
出願番号2024062990,2021554025
出願日2024-04-09,2019-11-01
発明の名称細胞培養方法および細胞培養装置
出願人株式会社島津製作所
代理人個人
主分類C12M 1/04 20060101AFI20240621BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】CO2インキュベータを用いずに、複数の培養チャンバー間で細胞の灌流培養が可能な細胞培養方法を提供する。
【解決手段】この細胞培養方法は、細胞の培養環境の雰囲気を形成するための環境ガス(101)を第1培養チャンバ(10a)に供給することによって、第1流路(20a)を介して第1培養チャンバ内の液体(91)を第2培養チャンバ(10b)に移動させるステップと、準備した環境ガスを第1培養チャンバへ供給し、液体の移動に用いた環境ガスを置換するステップと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
細胞および液体を収容可能な複数の培養チャンバと、前記複数の培養チャンバを接続する流路と、を有する細胞培養デバイスを用いた細胞培養方法であって、
前記複数の培養チャンバは、第1流路によって接続された第1培養チャンバおよび第2培養チャンバを含み、
細胞の培養環境の雰囲気を形成するための環境ガスを前記第1培養チャンバに供給することによって、前記第1流路を介して前記第1培養チャンバ内の液体を前記第2培養チャンバに移動させるステップと、
準備した環境ガスを前記第1培養チャンバへ供給し、液体の移動に用いた環境ガスを置換するステップと、を備える、細胞培養方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記複数の培養チャンバ及び前記流路は、気体不透過材で作られている、請求項1に記載の細胞培養方法。
【請求項3】
環境ガスを置換するステップにおいて、前記第1培養チャンバと外部とを接続するバルブを開放した状態で、環境ガスを前記第1培養チャンバに供給することにより、前記バルブを介して前記液体の移動に用いた環境ガスを置換する、請求項1に記載の細胞培養方法。
【請求項4】
前記細胞培養デバイスは、前記第1培養チャンバに環境ガスを供給するガス供給口と、前記第1培養チャンバ内のガスを前記バルブへ排出するガス排出口と、を含み、
前記バルブは、前記ガス排出口に着脱可能に取り付けられる排出機構に設けられ、
準備した環境ガスが前記ガス供給口から前記第1培養チャンバに供給され、前記液体の移動に用いた環境ガスが、前記排出機構の前記バルブから外部へ排出される、請求項3に記載の細胞培養方法。
【請求項5】
前記環境ガスは、二酸化炭素リッチ空気である、請求項1に記載の細胞培養方法。
【請求項6】
空気と、ガス源から供給される二酸化炭素とを混合することにより、前記環境ガスを準備するステップをさらに備える、請求項5に記載の細胞培養方法。
【請求項7】
前記第2培養チャンバに移動させた液体を、前記流路を介して前記第1培養チャンバに移動させるステップをさらに備え、
前記第1培養チャンバ内の液体を前記第2培養チャンバに移動させるステップと、液体を前記第1培養チャンバに移動させるステップとを複数回実施することにより、前記複数の培養チャンバの間で液体を循環させるステップをさらに備える、請求項1に記載の細胞培養方法。
【請求項8】
前記流路は、一方向に液体を通過させる逆流防止機構を有し、前記複数の培養チャンバの各々をループ状に接続しており、
前記複数の培養チャンバの間で液体を循環させるステップにおいて、前記複数の培養チャンバ間で液体を前記一方向に循環させる、請求項7に記載の細胞培養方法。
【請求項9】
前記複数の培養チャンバには、それぞれ互いに異なる臓器由来の臓器モデル細胞が配置されている、請求項1に記載の細胞培養方法。
【請求項10】
前記複数の培養チャンバのいずれかに収容された液体をサンプル容器に送液するステップをさらに備える、請求項1に記載の細胞培養方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養方法および細胞培養装置に関し、特に、複数の培養チャンバ間で送液を行う細胞培養方法および細胞培養装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、細胞培養において複数の培養チャンバ間で送液を行う技術が知られている。このような技術は、たとえば、国際公開第2016/158233号に開示されている。
【0003】
上記国際公開第2016/158233号では、細胞培養装置(Body-on-a-Chipユニット)が開示されている。上記国際公開第2016/158233号によれば、Body-on-a-chipシステムは、培養細胞を臓器モデルとして用い、複数の臓器モデルを連結して培養することで、複数の臓器が関わる生体内の現象を生体外で再構成する方法である。Body-on-a-chipシステムは、通常動物実験を必要とする薬物動態解析をin vitroで実施できる動物実験代替法としての可能性を秘めているとされ、特にヒト由来の培養細胞で薬物動態解析をin vitroで評価することができれば、臨床試験と相関の良いデータが取得できると期待される。
【0004】
上記国際公開第2016/158233号の細胞培養装置は、臓器モデルとなる培養チャンバーが2つ連結された2連培養チャンバーを1ユニットとして、全8ユニットで構成されている。1ユニットを構成する培養チャンバー同士は流路で接続されている。空圧配管(加圧ライン)により順次加圧することで、各臓器モデル培養チャンバー間で培養液を循環させることができる。上記国際公開第2016/158233号では、第1の培養チャンバー内を第1のエアフィルターを介して加圧し、第2の培養チャンバーを第2のエアフィルターを介して大気圧開放する。培地は第1の下流口から第1の連絡流路を通じて第2の培養チャンバーに送液される。圧力駆動に用いる気体は、細胞培養に適した二酸化炭素および酸素の含有量に調整すると好ましいとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2016/158233号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、圧力駆動のために密閉された培養チャンバー内では、細胞培養の過程で、酸素の消費、CO

濃度の変化などが生じて、環境ガスの組成が適正値から変化する。そのため、細胞培養を行っている間、培養チャンバー内を適正な組成の環境ガス雰囲気に維持することが望まれる。
【0007】
環境ガスの組成を適正範囲に維持するためには、たとえば細胞培養装置を環境ガス雰囲気に調整されたCO

インキュベータ内に設置して、培養チャンバー内外での環境ガスの流通を実現することが要求される。たとえば培養チャンバーを構成する壁面の一部を、ガス透過性の高い材料により構成し、培養チャンバーを封止しつつ外部(CO

インキュベータ内)の環境ガスを培養チャンバー内に取り込めるようにすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、このように封止された培養チャンバーを有する細胞培養装置をCO

インキュベータ内に設置する手法では、環境ガス雰囲気のCO

インキュベータ内部空間の中に、さらに密閉された培養チャンバーが配置されることになる。そのため、細胞培養や、上記の薬物動態解析の作業効率を向上させるための自動化が困難である。そこで、国際公開第2016/158233号に開示されたような細胞培養デバイスの複数の培養チャンバー間で培養液を送液して行う細胞培養(いわゆる灌流培養)を、既存のCO

インキュベータを用いずに行えるようにすることが望まれている。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、CO

インキュベータを用いずに、複数の培養チャンバー間で細胞の灌流培養が可能な細胞培養方法および細胞培養装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における細胞培養方法は、細胞および液体を収容可能な複数の培養チャンバと、複数の培養チャンバを接続する流路と、を有する細胞培養デバイスを用いた細胞培養方法であって、複数の培養チャンバは、第1流路によって接続された第1培養チャンバおよび第2培養チャンバを含み、細胞の培養環境の雰囲気を形成するための環境ガスを第1培養チャンバに供給することによって、第1流路を介して第1培養チャンバ内の液体を第2培養チャンバに移動させるステップと、準備した環境ガスを第1培養チャンバへ供給し、液体の移動に用いた環境ガスを置換するステップと、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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