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公開番号2024091439
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023185827
出願日2023-10-30
発明の名称イオン源アセンブリ及び質量分析装置
出願人株式会社島津製作所
代理人弁理士法人京都国際特許事務所
主分類H01J 49/16 20060101AFI20240627BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】軸方向イオン源に対するイオン輸送効率及び拘束力を確保しつつ、横方向イオン源を集成することができるイオン源アセンブリ及び質量分析装置を提供する。
【解決手段】イオン源アセンブリは、複数本の軸方向に沿って延在するセグメント多重極ロッドからなる軸方向イオンガイドアセンブリ、及び2つのセグメント多重極ロッドの間の間隙に向けて設けられる横方向イオンガイドアセンブリと、径方向に沿ってイオンを拘束するRFフィールドを形成するように少なくとも一部のセグメント多重極ロッドに高周波電圧を印加する電源と、軸方向イオンガイドアセンブリの軸方向の一端に設けられる軸方向イオン源と、横方向イオンガイドアセンブリの軸方向イオンガイドアセンブリから離れた側に配置されるターゲットパネル、及び同パネルの試料載置面にある試料を脱離させるように、ターゲットパネルにレーザ光を照射するレーザ光源を有する横方向イオン源とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数本の軸方向に沿って延在するセグメント多重極ロッドからなる多重極ロッドアセンブリである軸方向イオンガイドアセンブリ及びイオン出口が隣接する2つのセグメント多重極ロッドの間の間隙に向けて設けられる横方向イオンガイドアセンブリを含むイオンガイド装置と、
径方向に沿ってイオンを拘束するRFフィールドを形成するように少なくとも一部の前記セグメント多重極ロッドに高周波電圧を印加する電源と、
前記軸方向イオンガイドアセンブリの軸方向の一端に設けられる軸方向イオン源と、
ターゲットパネル及びレーザ光源を有し、前記ターゲットパネルは前記横方向イオンガイドアセンブリの前記軸方向イオンガイドアセンブリから離れた側に配置されるとともにその試料載置面が前記横方向イオンガイドアセンブリのイオン入口に向かって配置され、前記レーザ光源は試料載置面にある試料を脱離させるために前記ターゲットパネルにレーザ光を照射する横方向イオン源とを含む、ことを特徴とするイオン源アセンブリ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ターゲットパネルは、金属ターゲットパネル又は透明導電層がメッキされた透明ターゲットパネルであることを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項3】
顕微鏡システムをさらに含み、前記顕微鏡システムの顕微鏡対物レンズが、前記ターゲットパネルの前記多重極ロッドアセンブリから離れた側に設置されるとともに前記ターゲットパネルに合焦可能であることを特徴とする請求項2に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項4】
前記電源はさらに、前記セグメント多重極ロッドに直流電圧を印加して、イオンを軸方向に沿って前記軸方向イオンガイドアセンブリを通過させるように駆動する直流電界を形成することを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項5】
前記軸方向イオンガイドアセンブリは、前記軸方向イオン源と結合する真空インタフェースを有し、前記軸方向イオン源が位置する側の気圧は、前記軸方向イオンガイドアセンブリが位置する側の気圧よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項6】
前記電源が前記セグメント多重極ロッドに印加する高周波電圧を制御するための制御部をさらに含み、前記セグメント多重極ロッドは、前記横方向イオンガイド装置と結合し前記間隙の両側に位置する複数の多重極ロッドセグメントを有し、前記制御部は、少なくとも一部の前記多重極ロッドセグメントに印加される高周波電圧の極性を切り替える極性切替ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項7】
前記多重極ロッドアセンブリは四重極ロッドアセンブリであることを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項8】
前記軸方向イオン源は、エレクトロスプレーイオン源、大気圧化学イオン化源、脱離コロナビームイオン源、マトリックス支援レーザ脱離イオン化源の一種又は複数種の組み合わせであり、前記横方向イオン源は、マトリックス支援レーザ脱離イオン化源であることを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項9】
前記イオンガイド装置の作動気圧は10-1000Paであることを特徴とする請求項1に記載のイオン源アセンブリ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のイオン源アセンブリを含むことを特徴とする質量分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、質量分析の技術分野に関する。より具体的には、イオン源アセンブリ及び質量分析装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来の物質分析機器の一部では、物質を分析する場合、まずイオン源により物質の試料分子をイオン化して試料粒子を得、次にイオンガイド装置により試料粒子中の荷電イオンをイオン流束になるようにガイドし、その後イオン流束を検出して物質の元素組成または分子情報を同定する必要がある。そのうち、イオン源アセンブリはこのような物質分析機器の重要な構成要素である。
【0003】
ところが、物質によって異なるイオン化方式を採用して分析を行う必要があり、又は、同一の物質に対しても、異なるイオン化方式を採用して異なる性質を分析する必要が生じる可能性もある。例えば、マルチオミックスの研究において、プロテオミクス解析には高感度なESI源が必要となるとともに空間オミックス研究にはMALDIイメージングが必要となるため、複数のイオン源を集成可能なイオン源アセンブリの方が有利である。
【0004】
特許文献1には、分離源からのイオンビームを合流できるおよび/または単方向イオンビームを複数の方向へガイドすることができるY型多重極装置が開示されている。しかしながら、単一のイオン源を最適化した従来の多重極イオンガイドに比べて、Y型多重極装置は、軸方向イオン輸送効率が影響を受けやすい。
【0005】
特許文献2には、横方向にイオンを引き込む多重極のイオンガイド構造が開示されており、このような多重極のイオンガイド構造が正負イオンの反応室として用いられる。該多重極イオンガイド構造は、それぞれ軸方向及び横方向からイオンを導入することができ、特許文献2の図7の電気力線図から分かるように、横方向イオンガイドアセンブリのRFフィールドの影響により、軸方向イオンの輸送経路は、横方向イオンと交差する箇所の軸方向RFフィールドが弱く、これは、軸方向イオンの拘束が比較的困難であることを意味する。
【0006】
したがって、従来のイオン源アセンブリの上記問題を解決するための改良案が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
US20100176295A1
US20170229298A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術の上記問題に鑑み、本発明の技術案は、軸方向イオン源に対するイオン輸送効率及び拘束力を確保しながら、横方向イオン源を集成することができるイオン源アセンブリ及び質量分析装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、複数本の軸方向に沿って延在するセグメント多重極ロッドからなる多重極ロッドアセンブリである軸方向イオンガイドアセンブリ、及びイオン出口が隣接する2つのセグメント多重極ロッドの間の間隙に向けて設けられる横方向イオンガイドアセンブリを含むイオンガイド装置と、
径方向に沿ってイオンを拘束するRFフィールドを形成するように少なくとも一部の前記セグメント多重極ロッドに高周波電圧を印加する電源と、
前記軸方向イオンガイドアセンブリの軸方向の一端に設けられる軸方向イオン源と、
ターゲットパネル及びレーザ光源を有し、前記ターゲットパネルは前記横方向イオンガイドアセンブリの前記軸方向イオンガイドアセンブリから離れた側に配置されるとともにその試料載置面が前記横方向イオンガイドアセンブリのイオン入口に向かって配置され、前記レーザ光源は試料載置面にある試料を脱離させるために前記ターゲットパネルにレーザ光を照射する横方向イオン源とを含むイオン源アセンブリを提供する。
【発明の効果】
【0010】
当該技術案によれば、軸方向イオンガイドアセンブリは、軸方向に沿って延在する多段多重極ロッドであり、軸方向イオンの輸送経路は直線であり、軸方向イオン源を単独で使用する場合のイオン輸送効率に対する影響はほとんどない。さらに、横方向イオンガイドアセンブリのイオン出口は、隣接する2つのセグメント多重極ロッドの間の間隙に向かうため、横方向イオンガイドアセンブリは、軸方向RFフィールドに影響を与えず、マルチイオン源の集成を実現すると同時に、軸方向イオン源に対するイオン輸送効率及び拘束力も確保できた。
(【0011】以降は省略されています)

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