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公開番号2024083479
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-21
出願番号2024061564,2021102533
出願日2024-04-05,2016-02-09
発明の名称エピゲノム編集のための組成物および方法
出願人デューク ユニバーシティ
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/62 20060101AFI20240614BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】CRISPR/Cas9に基づく遺伝子活性化系および前記の系を使用する方法の提供。
【解決手段】本明細書で開示するのは、Cas9タンパク質とヒストンアセチル化酵素活性を有するタンパク質との融合タンパク質を含む、CRISPR/Cas9に基づく遺伝子活性化系、および前記系を使用する方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2つの異種のポリペプチドドメインを含む融合タンパク質であって、第1のポリペプチドドメインは、クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート関連(Cas)タンパク質を含み、かつ第2のポリペプチドドメインは、ヒストンアセチル化酵素活性を有するペプチドを含む、融合タンパク質。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
標的遺伝子の転写を活性化する、請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項3】
前記Casタンパク質が、Cas9を含む、請求項1または2に記載の融合タンパク質。
【請求項4】
前記Cas9が、Cas9のヌクレアーゼ活性をノックアウトする少なくとも1つのアミノ酸変異を含む、請求項3に記載の融合タンパク質。
【請求項5】
前記Casタンパク質が、配列番号1または配列番号10を含む、請求項4に記載の融合タンパク質。
【請求項6】
前記第2のポリペプチドドメインが、ヒストンアセチル化酵素エフェクタードメインを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項7】
前記ヒストンアセチル化酵素エフェクタードメインが、p300ヒストンアセチル化酵素エフェクタードメインである、請求項6に記載の融合タンパク質。
【請求項8】
前記第2のポリペプチドドメインが、配列番号2または配列番号3を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項9】
前記第1のポリペプチドドメインが、配列番号1または配列番号10を含み、かつ前記第2のポリペプチドドメインが、配列番号2または配列番号3を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
【請求項10】
前記第1のポリペプチドドメインが、配列番号1を含み、かつ前記第2のポリペプチドドメインが、配列番号3を含む、または、第1のポリペプチドドメインが、配列番号1を含み、かつ、前記第1のポリペプチドドメインが、配列番号10を含み、かつ第2のポリペプチドドメインが、配列番号3を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の融合タンパク質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、その内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2015年2月9日に出願された米国仮特許出願第62/113,569号明細書に対する優先権を主張する。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
政府の権利の陳述
本発明は、アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって拠出された連邦政府助成金第1R01DA036865号に基づいて、政府支援の下で行われた。政府は、本発明に対する一定の権利を有する。
【0003】
技術分野
本開示は、CRISPR/Cas9に基づく遺伝子活性化系および前記の系を使用する方法を対象とする。
【背景技術】
【0004】
ヒトゲノム計画は、資金提供が行われ、ヒトゲノムの配列決定が、循環器疾患、神経変性状態、および糖尿病などの代謝疾患を含めた、強い遺伝性要素を有する複雑な疾患の遺伝的根拠を明らかにするであろうという前提に基づいて推進された。この情報が、これらの広範な疾患に対する新規の薬物標的をもたらすであろうと信じられていた。しかし、何千ものゲノムワイド関連解析(GWAS)が、これらの複雑な疾患と関係がある遺伝的変異が、遺伝子内に発生するのではなく特定の遺伝子のレベルを制御する遺伝子間調節領域において発生することを示している。同様に、メンデル遺伝病(Mendelian disorder)のおよそ20%は、検出可能なコード化変異を有さず、原因となる変異が遺伝子調節エレメント内にあることを示唆している。重要なことには、これらの調節エレメントに、機能的役割を割り当てることは非常に難しい。何故なら、これらの調節エレメントは、しばしば、その標的遺伝子から離れた位置に位置するからである。さらに、多くの遺伝子および調節エレメントは、GWAS研究ごとに、それぞれの陽性のヒットに分類される。実際には、ヒトゲノム計画に対するフォローアッププロジェクト、例えばNIH出資のEncyclopedia of DNA Elements(ENCODE)およびRoadmap Epigenomics Projectなどが、多くのヒト細胞型および組織について、ヒトゲノム全域の何百万もの推定上の調節エレメントを同定している。
【0005】
ゲノム機能解析の最初の難関は、個々の遺伝子座でのゲノム機能を直接的かつ正確に操作する技術を発展させることである。ENCODEおよびRoadmap Epigenomics Projectなどのプロジェクトは、多くのヒト細胞型および組織について、ヒトゲノム全域の何百万ものエピジェネティックマークを同定している。しかし、これらのマークの機能を研究することは、もっぱら遺伝子発現との統計的関連性に限られている。これらのエピジェネティック特性の直接操作のための技術は、こうした関連性に基づく発見を遺伝子調節の機構的原理に変換するために必須である。こうした進歩は、ゲノムの標的領域のエピジェネティックコードを改変する遺伝子治療、系譜特定のエピジェネティックリプログラミングに基づく再生医療および疾患モデリングのための戦略、およびエピゲノム特異的な薬物スクリーニングプラットフォームの設計をもたらす可能性があるので、人間の健康に利益を与える可能性を有する。
【0006】
エピゲノムの操作は、細胞を、ヒストン脱アセチル酵素またはDNAメチルトランスフェラーゼの阻害剤などの小分子薬物で処理すること、または細胞を特定の系譜に分化させることによって可能である。しかし、小分子に基づく方法は、エピゲノムおよびトランスクリプトームを全体的に変化させ、個々の遺伝子座を標的にするのには適していない。エピゲノム修飾酵素と、ジンクフィンガータンパク質および転写活性化因子様エフェクター(TALE)などのプログラム可能なDNA結合タンパク質との融合を含めたエピゲノム編集技術は、標的にされるDNAメチル化、DNAヒドロキシメチル化、およびヒストン脱メチル化、メチル化、および脱アセチル化を達成するのに有効である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
単純ヘルペスウイルスタンパク質16(VP16)のオリゴマーなどの活性化ドメインと融合されると、dCas9は、合成の転写調節因子として機能することができる。しかし、複数の活性化ドメインの必要性、または活性化ドメイン間の相乗効果によって高レベルの遺伝子導入を実現するためのgRNAの組み合わせの必要性を含めて、dCas9活性化因子の使用における制限は残ったままである。VP16のテトラマーVP64などの、これらの遺伝子改変された転写因子において使用される、従来の活性化因子ドメインは、転写開始前複合体の複数の成分を動員するための骨格として機能し、クロマチン状態を特異的に調節する直接的な酵素機能は有しない。エピジェネティックリモデリングのこの間接的方法は、特定のエピジェネティックマークの役割を試験することを可能にせず、また、エピジェネティック状態の直接プログラミングほど強力ではない可能性がある。エピジェネティック特性の直接操作を目標にする能力の必要性が、依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、2つの異種のポリペプチドドメインを含む融合タンパク質であって、第1のポリペプチドドメインが、クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeat)関連(Cas)タンパク質を含み、かつ第2のポリペプチドドメインが、ヒストンアセチル化酵素活性を有するペプチドを含む、融合タンパク質を対象とする。
【0009】
本発明は、先に記載した融合タンパク質と、少なくとも1種のガイドRNA(gRNA)とを含む、DNAターゲティング系を対象とする。
【0010】
本発明は、細胞における標的遺伝子の遺伝子発現を活性化する方法であって、この細胞を、DNAターゲティング系(ここでは、DNAターゲティング系は、先に記載したの融合タンパク質と、少なくとも1つのガイドRNA(gRNA)とを含む)をコードするポリヌクレオチドと接触させることを含む方法を対象とする。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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