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公開番号2024080123
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193041
出願日2022-12-01
発明の名称スピーカ
出願人アルプスアルパイン株式会社
代理人個人
主分類H04R 3/00 20060101AFI20240606BHJP(電気通信技術)
要約【課題】主磁気ギャップと副磁気ギャップを有する磁気回路部を用いたスピーカにおいて、副磁気ギャップを横断する磁束によりボイスコイルに制動力が作用するのを抑制することができるスピーカを提供する。
【解決手段】磁石11、12、プレート13、14、15及びヨーク16、17を有するスピーカの磁気回路部10は、主磁気ギャップG1と副磁気ギャップG2、G3とを有する。ボイスコイル7に流れるボイス電流と主磁気ギャップG1を横断する磁束とによる電磁力で振動部が振動する際に、ボイスコイル7が副磁気ギャップG2またはG3に接近するか又は入り込んだときに、ボイスコイル7に流れるボイス電流を反転させるか又は一時的に遮断するかあるいは減衰させる。これにより、副磁気ギャップG2又はG3を横断する磁束で、ボイスコイル7に制動力が作用するのを抑制することができる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
振動板およびボイスコイルを有する振動部と、前記ボイスコイルを横断する磁束を形成する磁気回路部と、前記振動部の移動を検知する検知部と、を有するスピーカにおいて、
前記磁気回路部に、ボイスコイルの振動方向に間隔を空けて配置された2つの磁石と、2つの前記磁石の中間に形成された主磁気ギャップと、少なくとも一方の前記磁石を挟んで前記主磁気ギャップと間隔を空けて形成された副磁気ギャップとが設けられ、
前記主磁気ギャップと前記副磁気ギャップとで、その内部を移動可能なボイスコイルを横断する磁束の向きが相反しており、
前記検知部によって前記ボイスコイルが前記主磁気ギャップから前記副磁気ギャップに向けて所定距離移動したことが検知されたときに、前記ボイスコイルに与えられる電流の向きを反転させる振動制御部が設けられていることを特徴とするスピーカ。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記振動制御部には、前記電流の向きを反転させる反転部と、電流量を補正する補正部が含まれている請求項1記載のスピーカ。
【請求項3】
前記ボイスコイルの振動方向での中心部が、前記主磁気ギャップと前記副ギャップとの中間位置に至ったときに、前記電流の向きを反転させる請求項1または2記載のスピーカ。
【請求項4】
振動板およびボイスコイルを有する振動部と、前記ボイスコイルを横断する磁束を形成する磁気回路部と、前記振動部の移動を検知する検知部と、を有するスピーカにおいて、
前記磁気回路部に、ボイスコイルの振動方向に間隔を空けて配置された2つの磁石と、2つの前記磁石の中間に形成された主磁気ギャップと、少なくとも一方の前記磁石を挟んで前記主磁気ギャップと間隔を空けて形成された副磁気ギャップとが設けられ、
前記主磁気ギャップと前記副磁気ギャップとで、その内部を移動可能なボイスコイルを横断する磁束の向きが相反しており、
前記検知部によって前記ボイスコイルが前記主磁気ギャップから前記副磁気ギャップに向けて所定距離移動したことが検知されたときに、前記ボイスコイルに与えられる電流を一時的に遮断しまたは減衰させる振動制御部が設けられていることを特徴とするスピーカ。
【請求項5】
前記振動制御部には、電流量を補正する補正部が含まれている請求項4記載のスピーカ。
【請求項6】
前記ボイスコイルの振動方向での中心部が、前記主磁気ギャップと前記副ギャップとの中間位置に至ったときに、前記電流を一時的に遮断しまたは減衰させる請求項4または5記載のスピーカ。
【請求項7】
前記主磁気ギャップを挟んで振動方向の一方向に間隔を空けて形成された第1副磁気ギャップと、他方向に間隔を空けて形成された第2副磁気ギャップとを有し、前記第1副磁気ギャップと前記第2副磁気ギャップは、共に磁束の向きが前記主磁気ギャップと相反しており、
前記ボイスコイルが、前記主磁気ギャップから前記第1副磁気ギャップに向けて所定距離移動したときのみならず、前記主磁気ギャップから前記第2副磁気ギャップに向けて所定距離移動したときにも、前記振動制御部による制御が行われる請求項1または4記載のスピーカ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主磁気ギャップとさらに少なくとも1つの副磁気ギャップとを有し、主磁気ギャップと副磁気ギャップとで磁束が相反する方向へ横断するスピーカに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1と特許文献2に、2つのマグネットを有する磁気回路部が設けられたスピーカが示されている。特許文献1の図2に記載されたスピーカは、ボイスコイルの振動方向である上下方向に沿って2つのリング状マグネットが設けられている。2つのリング状マグネットのS極どうしの間にプレートが挟まれ、また上側のリング状マグネットの上面のN極にプレートが設けられ、下側のリング状マグネットの下面のN極にもプレートが設けられている。2つのリング状マグネットの中間に位置するプレートとセンターポールとの間に中央の磁気ギャップが形成され、上側のリング状マグネットの上面に位置するプレートとセンターポールとの間に上側の磁気ギャップが形成され、下側のリング状マグネットの下面に位置するプレートとセンターポールの間に下側の磁気ギャップが形成されている。振動板に振動力を与えるボイスコイルは、中央の磁気ギャップの内部を基準として上下に駆動される。
【0003】
特許文献2に記載されたスピーカは、リング状のメインマグネットの上にリング状のセンタープレートが固定され、センタープレートの上に同じくリング状のサブマグネットが重ねられている。メインマグネットとサブマグネットは上下逆向きに着磁され、メインマグネットとサブマグネットは、センタープレートに同じ極性の磁極が対面している。センタープレートとセンターポールとの間に磁気ギャップが形成され、サブマグネットの上に設けられたトッププレートとセンターポールとの間にも磁気ギャップが形成されている。ボイスコイルは、センタープレートとセンターポールとの間の磁気ギャップの内部を基準として上下に駆動される。また、図3と図4に示されたスピーカでは、ボイスコイルに、センタープレートとセンターポールとの間の磁気ギャップ内に位置する第1の巻線部分と、トッププレートおよびセンターポールよりもさらに上方に位置する第2の巻線部分とが設けられている。第1の巻線部分と第2の巻線部分とで電流の向きが同じである。このスピーカは、ボイスコイルが下向きに大きく動いたときに、第2の巻線部分がトッププレートとセンターポールとの間の磁気ギャップ内に至ることでボイスコイルに上向きに押し上げようとする駆動力が働き、これによりボイスコイルの底当たりを防止する、というものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-197189号公報
特開平5-227593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車載用音響装置などにおいては、低音を再生するためにサブウーハーが使用される。サブウーハーなどにおいて低音域の音を効果的に再生するには、大きな面積の振動板を駆動して効果的な音圧を発生させることが必要であり、そのためには、ボイスコイルに大きな駆動力を与えることが必要である。特許文献1および特許文献2に記載されたスピーカのように、2つのマグネットを使用し、中央の磁気ギャップに磁束を集中させる構造は、大きな面積の振動板を駆動し低音域を効果的に再生する手段として有効である。
【0006】
ただし、サブウーハーなどのスピーカで低音域の音を再生するときは、大きな面積の振動板を大きな振幅で動作させるために駆動力のリニアリティを確保することが必要となり、リニアリティが確保できていないと、低音域の再生に歪みなどが発生しやすくなる課題がある。特許文献1に記載されたスピーカでは、中央の磁気ギャップの磁束の横断方向に対し、上側の磁気ギャップおよび下側の磁気ギャップにおける磁束の横断方向が逆向きとなっている。そのため、振動板の振幅が大きくなって、ボイスコイルが上側の磁気ギャップまたは下側の磁気ギャップに接近しまたは入り込むと、これら磁気ギャップ内の逆向きの磁束によりボイスコイルに制動力が作用し、さらには逆向きの駆動力が作用することになる。これにより、振動板に作用する駆動力のリニアリティが損なわれ、低音域の再生音に歪みなどが発生しやすくなる。
【0007】
特許文献2に記載されたスピーカにおいても、ボイスコイルの第1の巻線部分がトッププレートとセンターポールとの間に形成された上側の磁気ギャップに接近しまたは入り込むと、ボイスコイルに制動力が作用するようになる。さらに第2の巻線部分が設けられた構造では、ボイスコイルが下側に駆動されると、第2の巻線部分に作用する電磁力により大きな制動力が作用し、低音域の再生音質にさらに悪影響を与えやすくなる。特許文献1と特許文献2に記載されたスピーカは、振動板の振幅が小さい中音域や高音域での音の再生には適しているかもしれないが、大きな面積の振動板を大きな振幅で駆動して低音域の音を再現するサブウーハーなどのスピーカには適したものではない。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、複数の磁気ギャップを有する磁気回路部を使用して磁気駆動力を効果的に発生できるようにし、また駆動力のリニアリティを確保して、歪みの少ない再生音を発生することができるスピーカを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、振動板およびボイスコイルを有する振動部と、前記ボイスコイルを横断する磁束を形成する磁気回路部と、前記振動部の移動を検知する検知部と、を有するスピーカにおいて、
前記磁気回路部に、ボイスコイルの振動方向に間隔を空けて配置された2つの磁石と、2つの前記磁石の中間に形成された主磁気ギャップと、少なくとも一方の前記磁石を挟んで前記主磁気ギャップと間隔を空けて形成された副磁気ギャップとが設けられ、
前記主磁気ギャップと前記副磁気ギャップとで、その内部を移動可能なボイスコイルを横断する磁束の向きが相反しており、
前記検知部によって前記ボイスコイルが前記主磁気ギャップから前記副磁気ギャップに向けて所定距離移動したことが検知されたときに、前記ボイスコイルに与えられる電流の向きを反転させる振動制御部が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明のスピーカは、前記振動制御部に、前記電流の向きを反転させる反転部と、電流量を補正する補正部が含まれていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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