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公開番号2024078323
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022190804
出願日2022-11-29
発明の名称トルクコンバータ
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 41/24 20060101AFI20240603BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】電動機の高トルク使用に起因する熱制限が適切に抑制されるトルクコンバータを選定する。
【解決手段】電動機MGの最大出力カーブLm と熱定格トルクTh との交点Sの回転数を基準回転数Ns として、その基準回転数Ns および熱定格トルクTh に基づいて基準トルク容量係数Ks が求められ、その基準トルク容量係数Ks に応じてトーラス径Dが定められるため、熱制限トルク域を総て含む基準回転数Ns 以下の領域でトルクコンバータによるトルク増幅作用が得られる。これにより、高負荷時でも電動機MGの熱制限トルク域の使用が抑制され、電動機MGが熱制限を受ける可能性が低くなるため、熱制限に起因する駆動力低下によって運転者に不安感や違和感を生じさせることが抑制される。また、電動機MGの最大出力の領域を含んでトルクコンバータによるトルク増幅作用が得られるため、パワー域の駆動力が上昇する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
走行用の動力源として電動機を備えている電動車両に用いられ、前記電動機のトルクを増幅して出力するトルクコンバータであって、
前記電動機の通常時の最大トルクと回転数との関係である最大トルク特性と、前記電動機の熱制限時における最大トルクである熱定格トルクとの交点、における前記電動機の回転数を基準回転数として、該基準回転数および前記熱定格トルクに基づいて求められる前記トルクコンバータのトルク容量係数に応じてトーラス径が設定されている
ことを特徴とするトルクコンバータ。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
ポンプ翼車の回転数とトルクとの関係であるトルクコンバータ特性が前記交点を通るように定められ、
前記トルクコンバータ特性に基づいて基準トルク容量係数が求められるとともに、該基準トルク容量係数以下のトルク容量係数の範囲で前記トルクコンバータが選定されている
ことを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータ。
【請求項3】
前記基準トルク容量係数を有する前記トルクコンバータが選定されている
ことを特徴とする請求項2に記載のトルクコンバータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はトルクコンバータに係り、特に、走行用の動力源として電動機を備えている電動車両に用いられ、前記電動機のトルクを増幅して出力するトルクコンバータに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、走行用の動力源として電動機を備えている電動車両に用いられ、前記電動機のトルクを増幅して出力するトルクコンバータが記載されている。特許文献1では、電動機の効率を考慮してトルクコンバータのトルク容量係数を設定する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-24035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電動機は一般に高トルクを使用し続けるとコイル発熱によって損傷したり寿命が低下したりする可能性があるため、これを防止するために熱制限トルク域(図3参照)が設けられており、熱制限によってその熱制限トルク域よりも下のトルク領域に使用が制限される場合がある。上記特許文献1に記載のトルクコンバータにおいても、トルク容量係数の設定次第で、電動機の高トルク使用により熱制限を受ける可能性がある。その場合に、トルクコンバータによるトルク増幅の分だけ駆動力低下の落差が大きくなるため、運転者に不安感や違和感を生じさせる可能性がある。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、電動機の高トルク使用に起因する熱制限が適切に抑制されるトルクコンバータを選定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 走行用の動力源として電動機を備えている電動車両に用いられ、前記電動機のトルクを増幅して出力するトルクコンバータであって、(b) 前記電動機の通常時の最大トルクと回転数との関係である最大トルク特性と、前記電動機の熱制限時における最大トルクである熱定格トルクとの交点、における前記電動機の回転数を基準回転数として、その基準回転数および前記熱定格トルクに基づいて求められる前記トルクコンバータのトルク容量係数に応じてトーラス径が設定されている、ことを特徴とする。
上記トーラス径は流体作動室の外径で、トルクコンバータの代表寸法であり、ポンプ翼車やタービン翼車の外径と一致する。また、一般にトルク容量係数はトーラス径の5乗に比例する。
【0007】
第2発明は、第1発明のトルクコンバータにおいて、(a) ポンプ翼車の回転数とトルクとの関係であるトルクコンバータ特性が前記交点を通るように定められ、(b) 前記トルクコンバータ特性に基づいて基準トルク容量係数が求められるとともに、その基準トルク容量係数以下のトルク容量係数の範囲で前記トルクコンバータが選定されている、ことを特徴とする。
【0008】
第3発明は、第2発明のトルクコンバータにおいて、前記基準トルク容量係数を有する前記トルクコンバータが選定されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
このようなトルクコンバータによれば、最大トルク特性と熱定格トルクとの交点の回転数を基準回転数として、その基準回転数および熱定格トルクに基づいてトルク容量係数、更にはトーラス径が設定されているため、熱制限トルク域を総て含む基準回転数以下の領域でトルクコンバータによるトルク増幅作用が得られるようにすることができる。これにより、高負荷時でも電動機の熱制限トルク域の使用が抑制され、電動機が熱制限を受ける可能性が低くなるため、熱制限に起因する駆動力低下によって運転者に不安感や違和感を生じさせることが抑制される。また、電動機の最大出力の領域を含んでトルクコンバータによるトルク増幅作用が得られるため、パワー域の駆動力が上昇する。
【0010】
第2発明では、トルクコンバータ特性が上記交点を通るように定められ、言い換えれば上記交点がストールトルク/ストール回転数となるトルクコンバータ特性が定められる一方、そのトルクコンバータ特性に基づいて基準トルク容量係数が求められるとともに、その基準トルク容量係数以下のトルク容量係数の範囲でトルクコンバータが選定される。また、第3発明では基準トルク容量係数を有するトルクコンバータが選定される。このため、これ等の第2発明、第3発明では、熱制限トルク域を総て含む基準回転数以下の領域でトルクコンバータによるトルク増幅作用が得られるようになり、電動機の熱制限による駆動力低下で運転者に不安感や違和感を生じさせることを抑制する、という本発明の効果が適切に得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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