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公開番号2024076039
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2022187396
出願日2022-11-24
発明の名称ガス発生器
出願人日本化薬株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類B60R 22/46 20060101AFI20240529BHJP(車両一般)
要約【課題】長期的に確実にシール性を確保することができ、しかも安価に製造することができるガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器1は、金属製のホルダ10、点火器20および樹脂成形部30を含む点火器組立体2と、カップ40と、ガス発生剤50とを備える。カップ40は、フランジ部43を有し、点火器組立体2には、フランジ部43を受け入れる環状溝部が設けられる。環状溝部の内側壁面は、樹脂成形部30の第1被覆部31の外周面によって規定され、環状溝部の底面は、ホルダ10の第1端面10aによって規定され、環状溝部の外側壁面は、ホルダ10に設けられた環状鍔部13の内周面によって規定される。環状鍔部13が内側に向けて折り曲げられることにより、ホルダ10の第1端面10aと第1被覆部31の外周面との境目が、環状溝部の内部に塗布されたシール剤60によって覆われた状態でカップ40がホルダ10に組付けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼することでガスを発生するガス発生剤と、
前記ガス発生剤を収容するとともに、軸方向の一端が開放端として構成された有底略円筒状のカップと、
前記カップが同軸上に組付けられることで前記カップの前記開放端を閉塞する略円柱状の外形を有する点火器組立体とを備え、
前記点火器組立体は、
点火薬が装填された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを有する点火器と、
前記カップに面する側の軸方向端面である第1端面、前記カップに面さない側の軸方向端面である第2端面、および、前記第1端面と前記第2端面とに達し、前記点火器の少なくとも一部が挿通された貫通部を有する略円柱状の金属製のホルダと、
前記点火器と前記ホルダとの間の空間を充填することにより、前記点火部が前記ガス発生剤に面することとなるように前記点火器を前記ホルダに固定する樹脂成形部とを含み、
前記ホルダの前記第1端面には、前記貫通部を取り囲むように突出形状の環状鍔部が設けられ、
前記樹脂成形部は、前記ホルダの前記第1端面のうちの前記貫通部の周囲に位置する部分に固着してこれを覆う第1被覆部と、前記ホルダの前記第2端面のうちの前記貫通部の周囲に位置する部分に固着してこれを覆う第2被覆部と、前記貫通部を埋め込むことで前記第1被覆部と前記第2被覆部とを接続する接続部とを有し、
前記カップは、前記開放端から外側に向けて延びるフランジ部を有し、
前記点火器組立体の前記カップに面する側の軸方向端面には、前記フランジ部を受け入れる環状溝部が設けられ、
前記環状溝部の内側壁面は、前記第1被覆部の外周面によって規定され、
前記環状溝部の底面は、前記ホルダの前記第1端面によって規定され、
前記環状溝部の外側壁面は、前記環状鍔部の内周面によって規定され、
前記環状溝部の内部にシール剤が塗布されるとともに前記フランジ部が前記環状溝部に受け入れられた状態において前記環状鍔部が内側に向けて折り曲げられることにより、前記環状溝部の内部において露出する前記ホルダの前記第1端面と前記第1被覆部の外周面との境目が前記シール剤によって覆われた状態で前記フランジ部が前記環状鍔部と前記環状溝部の底面とによって挟み込まれ、これにより前記カップが前記ホルダに組付けられてなる、ガス発生器。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記ホルダの前記第2端面には、前記貫通部に通じる凹部が設けられ、
前記第2被覆部は、前記凹部を覆う部分である第1部分と、前記凹部が設けられていない部分の前記ホルダの前記第2端面から前記カップが位置する側とは反対側に向けて突出する第2部分とを含むように設けられ、
前記端子ピンが配置されるとともに当該端子ピンを介した前記点火器の外部接続のための雄型コネクタを受け入れ保持するための凹状の雌型コネクタ部が、前記第2被覆部の前記第1部分と前記第2部分とに跨がって設けられている、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記第2部分の突出長さをAとし、前記ホルダへの前記カップの組付け後の状態における前記ホルダの軸方向長さをBとした場合に、B<1.8×Aの条件を満たしている、請求項2に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記第2部分の突出長さをAとし、前記雌型コネクタ部の深さをCとした場合に、C<1.8×Aの条件を満たしている、請求項2に記載のガス発生器。
【請求項5】
前記雌型コネクタ部の内側面のうちの前記第2部分によって規定される部分に、ショーティングクリップを保持するための窪み形状の係止部が設けられている、請求項2から4のいずれかに記載のガス発生器。
【請求項6】
前記貫通部から前記凹部が設けられていない部分の前記ホルダの前記第2端面にまで達する溝部が、前記凹部の表面に設けられ、
前記溝部が、前記第2被覆部によって埋め込まれている、請求項2から4のいずれかに記載のガス発生器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス発生器に関し、特に、作動時において比較的少量のガスが発生するように構成された小型のガス発生器に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるシートベルト装置が普及している。シートベルト装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、乗員の身体にベルトを巻き付けることで乗員を座席に拘束するものである。これにより、車両等衝突時に乗員が車内や車外に投げ出されることが防止される。
【0003】
シートベルト装置のうち、いわゆるプリテンショナを備えたものには、マイクロガスジェネレータと称される小型のガス発生器が組み込まれる。プリテンショナは、衣服の厚み等によって生じるシートベルトの弛みを、車両等の衝突が検知された場合に瞬時に巻き上げる装置であり、このような機能は、ガス発生器から出力されるガスの圧力によってシートベルトの一端が強く引き込まれることで実現される。
【0004】
一般に、この種のガス発生器においては、ガス発生剤が装填された有底略円筒状のカップが、ガス発生剤を燃焼させるための点火器が予めホルダに組付けられてなる点火器組立体に対して固定されることにより、その製造が行なわれる。
【0005】
ホルダに対する点火器の組付構造には、種々の構造のものが存在する。その一つに、樹脂材料を原料とした射出成形(より特定的にはインサート成形)によって点火器をホルダに対して組付ける組付構造が知られている。このような組付構造が開示された文献としては、たとえば特開2003-161599号公報(特許文献1)や、実用新案登録第3134430号公報(特許文献2)、特開2010-276263号公報(特許文献3)、特開2019-99022号公報(特許文献4)等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-161599号公報
実用新案登録第3134430号公報
特開2010-276263号公報
特開2019-99022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、樹脂材料を原料とした射出成形によって点火器をホルダに組付ける場合には、射出成形によって形成されることとなる樹脂成形部とホルダとの間の界面において、長期的に確実にシール性を確保することが必要になる。この点、上述した特許文献1ないし4においては、樹脂成形部で覆われることとなる部分のホルダの表面に立壁部や溝部等の各種の凹凸を付与することにより、そのシール性が確保されるように構成されている。
【0008】
しかしながら、ホルダの表面に立壁部や溝部等の各種の凹凸を付与することでシール性を確保するためには、非常に高精度の切削加工をホルダに対して施す必要があり、この点が製造コストを大幅に押し上げてしまう要因となる。
【0009】
したがって、本発明は、上述した問題を解決すべくなされたものであり、樹脂成形部とホルダとの間の界面において長期的に確実にシール性を確保することができ、しかも安価に製造することができるガス発生器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に基づくガス発生器は、燃焼することでガスを発生するガス発生剤と、上記ガス発生剤を収容するとともに、軸方向の一端が開放端として構成された有底略円筒状のカップと、上記カップが同軸上に組付けられることで上記カップの上記開放端を閉塞する略円柱状の外形を有する点火器組立体とを備えている。上記点火器組立体は、点火薬が装填された点火部および当該点火部に接続された端子ピンを有する点火器と、上記カップに面する側の軸方向端面である第1端面、上記カップに面さない側の軸方向端面である第2端面、および、上記第1端面と上記第2端面とに達し、上記点火器の少なくとも一部が挿通された貫通部を有する略円柱状の金属製のホルダと、上記点火器と上記ホルダとの間の空間を充填することにより、上記点火部が上記ガス発生剤に面することとなるように上記点火器を上記ホルダに固定する樹脂成形部とを含んでいる。上記ホルダの上記第1端面には、上記貫通部を取り囲むように突出形状の環状鍔部が設けられている。上記樹脂成形部は、上記ホルダの上記第1端面のうちの上記貫通部の周囲に位置する部分に固着してこれを覆う第1被覆部と、上記ホルダの上記第2端面のうちの上記貫通部の周囲に位置する部分に固着してこれを覆う第2被覆部と、上記貫通部を埋め込むことで上記第1被覆部と上記第2被覆部とを接続する接続部とを有している。上記カップは、上記開放端から外側に向けて延びるフランジ部を有しており、上記点火器組立体の上記カップに面する側の軸方向端面には、上記フランジ部を受け入れる環状溝部が設けられている。上記環状溝部の内側壁面は、上記第1被覆部の外周面によって規定されており、上記環状溝部の底面は、上記ホルダの上記第1端面によって規定されており、上記環状溝部の外側壁面は、上記環状鍔部の内周面によって規定されている。上記本発明に基づくガス発生器は、上記環状溝部の内部にシール剤が塗布されるとともに上記フランジ部が上記環状溝部に受け入れられた状態において上記環状鍔部が内側に向けて折り曲げられることにより、上記環状溝部の内部において露出する上記ホルダの上記第1端面と上記第1被覆部の外周面との境目が上記シール剤によって覆われた状態で上記フランジ部が上記環状鍔部と上記環状溝部の底面とによって挟み込まれ、これにより上記カップが上記ホルダに組付けられてなるものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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