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公開番号2024081854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-19
出願番号2022195352
出願日2022-12-07
発明の名称車両構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類B60K 1/04 20190101AFI20240612BHJP(車両一般)
要約【課題】車両の側突発生時における蓄電装置ユニットの保護性能を優れたものとすることが可能な車両構造を提供する。
【解決手段】車両構造Aは、サイドメンバ2の傾斜部20を含む領域とロッカ3との両者間に橋渡し接続されたブラケット5と、このブラケット5に蓄電装置ユニット4を連結固定させる複数の連結固定部7と、ブラケット5に設けられた所定の剛性断点50と、を備えており、複数の連結固定部7は、底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並んでおり、剛性断点50は、複数の連結固定部7の車幅方向外方側に位置し、かつ底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並ぶ複数の剛性断点として設けられ、または底面視において車両前後方向に傾きがないように延びる少なくとも1つの剛性断点として設けられている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
車幅方向に間隔を隔てた配置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドメンバと、
前記一対のサイドメンバを利用して車両に搭載される蓄電装置ユニットと、
前記一対のサイドメンバよりも車幅方向外方側に位置して車両前後方向に延びる左右一対のロッカと、
を備えており、
前記各サイドメンバのうち、車両前後方向において前記蓄電装置ユニットとオーバラップする領域には、底面視傾斜状の傾斜部が形成されている、車両構造であって、
前記各サイドメンバの前記傾斜部を含む領域と前記各ロッカとの両者間に橋渡し接続されたブラケットと、
このブラケットに前記蓄電装置ユニットを連結固定させる複数の連結固定部と、
前記ブラケットに設けられ、かつ前記ブラケットに車幅方向外方側から所定以上の荷重入力があったときに、前記ブラケットの座屈変形の起点となる剛性断点と、
をさらに備えており、
前記複数の連結固定部は、底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並んでおり、
前記剛性断点は、前記複数の連結固定部の車幅方向外方側に位置し、かつ底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並ぶ複数の剛性断点として設けられ、または底面視において車両前後方向に傾きがないように延びる少なくとも1つの剛性断点として設けられていることを特徴とする、車両構造。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両構造であって、
前記複数の連結固定部のいずれかは、前記各サイドメンバから車幅方向に最も離間した配置にある特定の連結固定部であり、
前記ブラケットを補強するための補強部材として、底面視において前記特定の連結固定部の周囲を囲むように前記ブラケットに重ねられて接合された補強部材を、さらに備えている、車両構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両構造であって、
前記ブラケットは、車両前後方向に並び、かつ互いに別体の部材により構成された少なくとも2つの前側および後側のブラケット部として分割されている、車両構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両構造に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
車両構造の具体例として、車室のフロア下に、バッテリなどの蓄電装置ユニットを搭載したものがある(たとえば、特許文献1,2)。
車両には、車体骨格部材として、幅方向に間隔を隔てた配置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドメンバが具備されているのが一般的であり、蓄電装置ユニットの取付けは、それら一対のサイドメンバに蓄電装置ユニットの適当な箇所をボルト締結するなどして図られている。
このような構成によれば、一対のサイドメンバを利用して、蓄電装置ユニットをスペース効率よく車両に搭載することが可能である。
【0003】
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
【0004】
すなわち、車両に設けられる一対のサイドメンバとしては、たとえば底面視後広がり状の傾斜部など、底面視おいて、車両前後方向に対して傾斜した傾斜部を含むように構成される場合が多い。また、そのような傾斜部に対しても、蓄電装置ユニットの連結固定部(ボルト締結部など)が複数設けられる場合がある。
ただし、そのような構成においては、複数の連結固定部のそれぞれの車幅方向の配置は不揃い状態となり、互いに位置ずれしている。このため、車両の側突が発生した際には、前記複数の連結固定部に対して側突荷重が異なるタイミングで作用し、一部の連結固定部に側突荷重が集中し易くなる。ポール側突の場合には、そのような現象が一層顕著となる。蓄電装置ユニットの保護性能を高める上では、そのような不具合を適切に解消することが要望される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-73222号公報
特開2021-133837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、車両の側突発生時における蓄電装置ユニットの保護性能を優れたものとすることが可能な車両構造を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明により提供される車両構造は、車幅方向に間隔を隔てた配置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドメンバと、前記一対のサイドメンバを利用して車両に搭載される蓄電装置ユニットと、前記一対のサイドメンバよりも車幅方向外方側に位置して車両前後方向に延びる左右一対のロッカと、を備えており、前記各サイドメンバのうち、車両前後方向において前記蓄電装置ユニットとオーバラップする領域には、底面視傾斜状の傾斜部が形成されている、車両構造であって、前記各サイドメンバの前記傾斜部を含む領域と前記
各ロッカとの両者間に橋渡し接続されたブラケットと、このブラケットに前記蓄電装置ユニットを連結固定させる複数の連結固定部と、前記ブラケットに設けられ、かつ前記ブラケットに車幅方向外方側から所定以上の荷重入力があったときに、前記ブラケットの座屈変形の起点となる剛性断点と、をさらに備えており、前記複数の連結固定部は、底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並んでおり、前記剛性断点は、前記複数の連結固定部の車幅方向外方側に位置し、かつ底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並ぶ複数の剛性断点として設けられ、または底面視において車両前後方向に傾きがないように延びる少なくとも1つの剛性断点として設けられていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、蓄電装置ユニットとブラケットとを連結固定する複数の連結固定部は、底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並んでおり、サイドメンバの傾斜部に対応した傾斜配列とはされていない。このため、車両の側突発生時には、側突荷重を複数の連結固定部に同時に作用させ得ることとなり、複数の連結固定部の一部分のみに、側突荷重が集中的に作用することは抑制される。したがって、蓄電装置ユニットの一部分に側突荷重が集中的に作用することも適切に抑制され、蓄電装置ユニットの保護性能が高められる。
第2に、ブラケットのうち、複数の連結固定部の車幅方向外方側には、剛性断点が設けられており、この剛性断点は、車両の側突が発生して所定以上の側突荷重がブラケットに入力した場合に、ブラケットを座屈変形させる。したがって、この座屈変形により側突エネルギの吸収作用が得られ、蓄電装置ユニットが受ける衝撃を緩和することが可能である。ここでさらに重要な効果として、剛性断点は、複数の連結固定部と同様に、底面視において車両前後方向に傾きのない一直線上に並び、あるいは車両前後方向に傾きのないように延びているため、側突荷重は、複数の剛性断点に対し、あるいは剛性断点の各部に対し、同時に作用させ得ることとなる。このことにより、複数の連結固定部に側突荷重が同時に作用することが、適切に確保される。
第3に、蓄電装置ユニットは、サイドメンバに対してブラケットを介して間接的に支持された構成となるが、前記ブラケットは、サイドメンバとこのサイドメンバよりも車幅方向外方側に位置するロッカとの両者間に橋渡し接続されたものである。したがって、前記ブラケットは、車両の側突発生時に、その側突荷重を受ける部材としての役割を果たし、ブラケットの存在が車両の側突に対する強度を高める効果が期待できる。これは、蓄電装置ユニットの保護性能を一層高める効果をもたらせる。
第4に、本発明によれば、車両の側突対策として、蓄電装置ユニット自体の強度、あるいはその周辺強度をさほど高める必要はなく、車両重量の軽減や、製造コストの低減などを図る上で、好ましい。
【0010】
本発明において、好ましくは、前記複数の連結固定部のいずれかは、前記各サイドメンバから車幅方向に最も離間した配置にある特定の連結固定部であり、前記ブラケットを補強するための補強部材として、底面視において前記特定の連結固定部の周囲を囲むように前記ブラケットに重ねられて接合された補強部材を、さらに備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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