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公開番号2024065516
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174426
出願日2022-10-31
発明の名称断熱シート、組電池
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D21H 13/36 20060101AFI20240508BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】本発明は断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シート;および前記断熱シートを備えた組電池を提供する。
【解決手段】本発明の断熱シートは、ウォラストナイトとセピオライトと無機繊維とバインダーとを含む。断熱シート中の無機繊維の含有量は、断熱シート100質量%に対して10質量%以上である。ウォラストナイトおよびセピオライトの合計含有量は、前記断熱シート100質量%に対して48質量%以上である。断熱シート中のウォラストナイトに対するセピオライトの質量比は、0.1以上5.0以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
断熱シートであって、
ウォラストナイトと、セピオライトと、無機繊維と、を含み、
前記無機繊維の含有量が、前記断熱シート100質量%に対して10質量%以上であり、
前記ウォラストナイトおよび前記セピオライトの合計含有量が、前記断熱シート100質量%に対して48質量%以上であり、
前記ウォラストナイトに対する前記セピオライトの質量比が、0.1以上5.0以下である、断熱シート。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記ウォラストナイトの平均長さが5~100μmであり、前記ウォラストナイトの平均径が1~30μmであり、前記ウォラストナイトのアスペクト比が3~100である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項3】
前記断熱シート中の有機成分の含有量が、前記断熱シートの全質量に対して8質量%以下である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項4】
前記断熱シートの坪量が、20~500g/m

である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項5】
前記断熱シートの厚みが、0.1~3mmである、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項6】
前記断熱シートの通気度が、50cc/cm

/sec以下である、請求項1に記載の断熱シート。
【請求項7】
積層された複数の単電池と、
前記複数の単電池の間に挿入された断熱シートと、
を備え、
前記断熱シートの少なくとも一つが、請求項1~6のいずれか一項に記載の断熱シートである、組電池。
【請求項8】
前記複数の単電池のうち最外層に積層された単電池の外側にも断熱シートが配置されている、請求項7に記載の組電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱シート、組電池に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池等の高出力、高容量の充電池がモバイル機器、工具、自動車、鉄道、航空機等に広く用いられている。高出力、高容量の充電池では、損傷、内部の不純物によって短絡が生じると、内部エネルギーが熱として瞬間的に放出される。結果、電池の劣化が加速し、また、発火することもある。
例えば、自動車等の高容量の蓄電量を搭載する用途には、高電圧、高出力が求められる。そのため、多数の単電池が積層されるように隣接した単電池がパッキングされた組電池(バッテリーパックまたは集合体と呼ばれることもある。)が使用されることが多い。かかる組電池においては、1つの単電池の不具合が隣接する単電池に及ぶことが懸念される。
そこで、1つの単電池の不具合が隣接する単電池に及ぶことを防止するために、単電池間に不燃性の断熱シートを配置することが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/129274号
特開2006-310274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
断熱シートには優れた断熱性に加えて、搬送時の便宜や生産性を考慮し、できるだけ小さい径で丸めて巻き取れること(巻き取り加工性)も求められる。
本発明は、断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シート;および前記断熱シートを備えた組電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、断熱性および巻き取り加工性に優れ、また、単電池の発火や発熱による形状変化に追従できる形状追従性にも優れる難燃性の断熱シートを得るために、無機繊維、バインダー、ウォラストナイトおよびβ型セピオライトを含むスラリーを抄紙することを試みた。
ところが、これらを含むスラリーを抄紙した湿式ウェブから得られた断熱シートにあっては、シートの表面から粉が落ちることがあり、その表面強度が不充分であり、また、引張強度も不充分であった。シートから落ちた粉は、搬送時の作業性の低下の原因となり、また、生産設備に付着することで故障や不具合の原因となり得る。
そこで、本発明者らは無機繊維、バインダー、ウォラストナイトおよびβ型セピオライトの配合比を鋭意検討することで、これらの不具合を解決した上で、断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シートが得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]断熱シートであって;ウォラストナイトと、セピオライトと、無機繊維と、を含み;前記無機繊維の含有量が、前記断熱シート100質量%に対して10質量%以上であり;前記ウォラストナイトおよび前記セピオライトの合計含有量が、前記断熱シート100質量%に対して48質量%以上であり;前記ウォラストナイトに対する前記セピオライトの質量比が、0.1以上5.0以下である、断熱シート。
[2]前記ウォラストナイトの平均長さが5~100μmであり、前記ウォラストナイトの平均径が1~30μmであり、前記ウォラストナイトのアスペクト比が3~100である、[1]に記載の断熱シート。
[3]前記断熱シート中の有機成分の含有量が、前記断熱シートの全質量に対して8質量%以下である、[1]または[2]に記載の断熱シート。
[4]前記断熱シートの坪量が、20~500g/m

である、[1]~[3]のいずれかに記載の断熱シート。
[5]前記断熱シートの厚みが、0.1~3mmである、[1]~[4]のいずれかに記載の断熱シート。
[6]前記断熱シートの通気度が、50cc/cm

/sec以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の断熱シート。
[7]積層された複数の単電池と;前記複数の単電池の間に挿入された断熱シートと;を備え;前記断熱シートの少なくとも一つが、[1]~[6]のいずれかに記載の断熱シートである、組電池。
[8]前記複数の単電池のうち最外層に積層された単電池の外側にも断熱シートが配置されている、[7]に記載の組電池。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、断熱性および巻き取り加工性に優れる断熱シート;および前記断熱シートを備えた組電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
組電池の一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
本明細書に開示の数値範囲の下限値および上限値は任意に組み合わせて新たな数値範囲とすることができる。
【0010】
<断熱シート>
本発明の断熱シートは、ウォラストナイトとセピオライトと無機繊維とバインダーとを含む。
本発明の断熱シートは、発明の効果を損なわない範囲内であれば、無機繊維、ウォラストナイト、セピオライトおよびバインダー以外の他の成分を任意成分としてさらに含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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