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公開番号2024129342
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038484
出願日2023-03-13
発明の名称段ボール用ライナ
出願人日本製紙株式会社
代理人個人,個人
主分類D21H 27/00 20060101AFI20240919BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】強度と印刷品質とに優れた板紙を提供すること。
【解決手段】表層、1層以上の中層、裏層を有し、
全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプを20質量%以上含み、
前記表層が、針葉樹クラフトパルプを50~100質量%含み、
圧縮エネルギーが2.0~25.0gf・cm/cm2、圧縮回復率が40~95%である板紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
表層、1層以上の中層、裏層を有し、
全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプを20質量%以上含み、
前記表層が、針葉樹クラフトパルプを50~100質量%含み、
圧縮エネルギーが2.0~25.0gf・cm/cm

、圧縮回復率が40~95%であることを特徴とする板紙。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記裏層が、広葉樹クラフトパルプを40~100質量%含むことを特徴とする請求項1に記載の板紙。
【請求項3】
前記裏層が、パルプ質量に対して、内添紙力増強剤を0.3~0.8質量%含むことを特徴とする請求項1または2に記載の板紙。
【請求項4】
全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプ含有量が20~95質量%、針葉樹クラフトパルプ含有量が5~50質量%、古紙パルプ含有量が0~75質量%であり、
前記表層が、古紙パルプを含有しないことを特徴とする請求項1または2に記載の板紙。
【請求項5】
全坪量に対する前記裏層の坪量の割合が、30質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の板紙。
【請求項6】
請求項1または2に記載の板紙からなる段ボール用ライナ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、板紙、特に、段ボール用ライナや製函、積層合紙等に好適な板紙と、その製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
段ボールは、波形に成形した中芯の片面あるいは両面にライナをコルゲーターで貼り合わせて製造される。
段ボールは、軽量で安価であるため、種々の物品の梱包に使用されている。段ボールは、運搬時等に梱包物が内側から衝突する、あるいは、保管時等に外部から衝撃を受ける場合がある。そのため、段ボール用ライナには、衝撃を受けても破れないように高い破裂強さが要求される。破裂強さが要求される板紙は、一般的に、原料パルプとして、針葉樹クラフトパルプが配合される。これは、針葉樹クラフトパルプは広葉樹クラフトパルプと比較して繊維が長いことから、強度に優れた紙が得られるためである。
【0003】
例えば、特許文献1には、少なくとも表面層、表下層及び裏面層を備え、表面層が針葉樹クラフトパルプを含有し、表面層における針葉樹クラフトパルプの含有量が80質量%以上であり、表下層が針葉樹クラフトパルプ及び段ボール古紙パルプを含有し、表下層における針葉樹クラフトパルプの含有量が25質量%以上35質量%以下であり、裏面層が段ボール古紙パルプ及び雑誌古紙パルプを含有し、裏面層における段ボール古紙パルプの含有量が30質量%以上70質量%以下であり、裏面層における雑誌古紙パルプの含有量が30質量%以上70質量%以下である、耐衝撃性に優れた段ボール用ライナが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-193396号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、通信販売の取り扱い量が急激に増加しており、通販業者によっては独自の印刷を施した段ボール包装が用いられているが、その印刷デザインも洗練されたものが求められている。そして、針葉樹クラフトパルプを高配合した板紙は、クッション性が低いため印刷版との密着性が悪く、段ボール表面に図柄等を印刷したときの印刷品質に劣ることが判明した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、強度と印刷品質とに優れた板紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段は以下の通りである。
1.表層、1層以上の中層、裏層を有し、
全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプを20質量%以上含み、
前記表層が、針葉樹クラフトパルプを50~100質量%含み、
圧縮エネルギーが2.0~25.0gf・cm/cm

、圧縮回復率が40~95%であることを特徴とする板紙。
2.前記裏層が、広葉樹クラフトパルプを40~100質量%含むことを特徴とする1.に記載の板紙。
3.前記裏層が、パルプ質量に対して、内添紙力増強剤を0.3~0.8質量%含むことを特徴とする1.または2.に記載の板紙。
4.全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプ含有量が20~95質量%、針葉樹クラフトパルプ含有量が5~50質量%、古紙パルプ含有量が0~75質量%であり、
前記表層が、古紙パルプを含有しないことを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の板紙。
5.全坪量に対する前記裏層の坪量の割合が、30質量%以上50質量%以下であることを特徴とする1.~4.のいずれかに記載の板紙。
6.1.~5.のいずれかに記載の板紙からなる段ボール用ライナ。
【発明の概要】
【0007】
本発明の板紙は、印刷品質に優れており、絵柄やカラー印刷を施す用途に適している。
本発明の板紙は、折り曲げ加工をした際に罫線割れ(原紙に付与された罫線(浅い溝)から発生する破損線)が生じにくく、箱等の包材とした際にも強度を高く保つことができる。本発明の板紙は、例えば、段ボール用ライナ、中しん原紙、紙器用板紙、製函用の板紙、積層合紙等に好適に利用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の板紙は、表層、1層以上の中層、裏層を有し、
全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプを20質量%以上含み、
前記表層が、針葉樹クラフトパルプを50~100質量%含み、
圧縮エネルギーが2.0~25.0gf・cm/cm

、圧縮回復率が40~95%である。
なお、本明細書において、「A~B」(A、Bは数値)との記載は、その両端を含む数値範囲、すなわち、A以上B以下を意味する。
【0009】
本発明の板紙は、表層、1層以上の中層、裏層とで構成され、表層と裏層とが最外層である。本発明の板紙の層数は、3層以上であり、要求される坪量等に応じて中層の層数を適宜設定することができる。なお、裏層とは、抄紙時における下面であり、かつ多層抄き抄紙機において最初にワイヤーパートへ原料が供給されて形成される層を指し、表層とは裏層の反対側、つまり抄紙時における上面であり、かつ多層抄き抄紙機において最後にワイヤーパートへ原料が供給されて形成される層を意味する。
【0010】
本発明の板紙は、全パルプ質量に対して、広葉樹クラフトパルプを20質量%以上含む。また、本発明の板紙は、少なくとも表層が針葉樹クラフトパルプを50~100質量%含有する。広葉樹クラフトパルプと針葉樹クラフトパルプとしては、未晒クラフトパルプ(LUKP/NUKP)、晒クラフトパルプ(LBKP/NBKP)のどちらも使用することができるが、白さが求められない用途に用いる場合、未晒クラフトパルプが、強度に優れるうえ、漂白工程が不要なため低エネルギーで生産できる点で好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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