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公開番号2025066913
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176485
出願日2023-10-12
発明の名称減粘剤
出願人日本製紙株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C09K 3/00 20060101AFI20250417BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、セルロース繊維を含む樹脂組成物を含む各種基材に対し良好な粘度低下効果を発揮できる減粘剤を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、成分A:α,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体を含む変性成分でポリオレフィンが変性されている、変性ポリオレフィン、及び、成分B:カルボキシ基を有する構成単位(I)及び水酸基を有する構成単位(II)を含む、アクリル系共重合体を含む組成物を有効成分とする、減粘剤、並びに、前記減粘剤、プラスチック基材、及びセルロース系素材を含む、樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
成分A及びBを含む組成物を有効成分とする、減粘剤。
成分A:α,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体を含む変性成分でポリオレフィンが変性されている、変性ポリオレフィン
成分B:カルボキシ基を有する構成単位(I)及び水酸基を有する構成単位(II)を含む、アクリル系共重合体
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
構成単位(I)は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位であり、構成単位(II)は、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位(II)を含む、請求項1に記載の減粘剤。
【請求項3】
アクリル系共重合体は構成単位(I)及び(II)を含み、
構成単位(I)の含有割合が1~30mol%であること、及び、
構成単位(II)の含有割合が20~90mol%であること、
の少なくともいずれかを満たす、請求項2に記載の減粘剤。
【請求項4】
アクリル系共重合体は、分子内に少なくとも1つの二重結合を有するポリアルキレンオキサイド系化合物に由来する構成単位(III)をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の減粘剤。
【請求項5】
構成単位(III)の含有割合が、1~20mol%である、請求項4に記載の減粘剤。
【請求項6】
ポリオレフィンが、ポリプロピレン、及びプロピレンとプロピレン以外のオレフィンモノマーの共重合体から選ばれる少なくとも1つである、請求項1~3のいずれか1項に記載の減粘剤。
【請求項7】
プロピレンとプロピレン以外のオレフィンモノマーの共重合体が、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体及びプロピレン-エチレン-ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1つである、請求項6に記載の減粘剤。
【請求項8】
プロピレンとプロピレン以外のオレフィンモノマーの共重合体において、プロピレン単位/プロピレン以外のオレフィンモノマー単位(モル比)が、20~99/80~1である、請求項6に記載の減粘剤。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載の減粘剤、プラスチック基材、及びセルロース系素材を含む、樹脂組成物。
【請求項10】
セルロース系素材の含有量が、組成物に対し51重量%以上である、請求項9に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、減粘剤に関し、詳しくは、変性ポリオレフィンおよびアクリル系共重合体を含む減粘剤と、これを含む樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
環境配慮に向けたバイオマス化の一環として、セルロース系素材をプラスチック基材へ練り込んだバイオコンポジットの開発検討が行われている。しかしながら、プラスチック基材へセルロース系素材を混練すると、混練時の基材の粘度が大きく上昇し、混練や成形が困難になるという問題点があった。
例えば、特許文献1には、未解繊のパルプを樹脂と混合して溶融混練することにより、成形品の強度低下を抑制できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-55835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1においても、セルロース高配合処方では混練時に増粘しており、減粘効果が十分とは言えない。従って、本発明は、セルロース繊維を含む樹脂組成物を含む各種基材に対し良好な粘度低下効果を発揮できる減粘剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、下記の〔1〕~〔11〕を提供する。
〔1〕成分A及びBを含む組成物を有効成分とする、減粘剤。
成分A:α,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体を含む変性成分でポリオレフィンが変性されている、変性ポリオレフィン
成分B:カルボキシ基を有する構成単位(I)及び水酸基を有する構成単位(II)を含む、アクリル系共重合体
〔2〕構成単位(I)は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位であり、構成単位(II)は、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位(II)を含む、〔1〕に記載の減粘剤。
〔3〕アクリル系共重合体は構成単位(I)及び(II)を含み、
構成単位(I)の含有割合が1~30mol%であること、及び、
構成単位(II)の含有割合が20~90mol%であること、
の少なくともいずれかを満たす、〔2〕に記載の減粘剤。
〔4〕アクリル系共重合体は、分子内に少なくとも1つの二重結合を有するポリアルキレンオキサイド系化合物に由来する構成単位(III)をさらに含む、〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の減粘剤。
〔5〕構成単位(III)の含有割合が、1~20mol%である、〔4〕に記載の減粘剤。
〔6〕ポリオレフィンが、ポリプロピレン、及びプロピレンとプロピレン以外のオレフィンモノマーの共重合体から選ばれる少なくとも1つである、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の減粘剤。
〔7〕プロピレンとプロピレン以外のオレフィンモノマーの共重合体が、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体及びプロピレン-エチレン-ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1つである、〔6〕に記載の減粘剤。
〔8〕プロピレンとプロピレン以外のオレフィンモノマーの共重合体において、プロピレン単位/プロピレン以外のオレフィンモノマー単位(モル比)が、20~99/80~1である、〔6〕に記載の減粘剤。
〔9〕〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の減粘剤、プラスチック基材、及びセルロース系素材を含む、樹脂組成物。
〔10〕セルロース系素材の含有量が、組成物に対し51重量%以上である、〔9〕に記載の樹脂組成物。
〔11〕プラスチック基材に下記成分Aを添加した後、セルロース素材と同時に成分Bを添加するか、又はセルロース素材、成分Aをこの順に添加し、混合することを含む、〔9〕に記載の樹脂組成物の製造方法。
成分A:α,β-不飽和カルボン酸又はその誘導体を含む変性成分でポリオレフィンが変性されている、変性ポリオレフィン
成分B:カルボキシ基を有する構成単位(I)及び水酸基を有する構成単位(II)を含む、アクリル系共重合体
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、良好な粘度低減効果を発揮できる減粘剤が提供される。本発明の減粘剤を含む樹脂組成物は、セルロース系素材が配合されているにもかかわらず、プラスチック基材との混練の際の粘度上昇が抑制されるので、混練、成形等の製造時の作業が容易であり、またセルロース系素材を多量に配合することができ、得られる樹脂組成物の機械的強度も改善できる。そのため、本発明は、バイオコンポジットの実用化に寄与するものと期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[1.成分A及びBを含む組成物]
減粘剤は、成分A及びBを含む組成物を有効成分とする。成分A及びBを含む組成物は、成分AとBを含む成分の、反応物、混合物の態様も含む。
【0008】
[1.1 成分A:変性ポリオレフィン]
成分Aは、変性ポリオレフィンである。
【0009】
-ポリオレフィン(原料)-
変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンを原料とする。本明細書において、ポリオレフィンは、オレフィン(α-オレフィン)重合体を意味する。α-オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテンが挙げられる。
【0010】
ポリオレフィンは、1種単独のオレフィン(α-オレフィン)の重合体でも、2種以上のオレフィン(α-オレフィン)の共重合体でもよい。好ましくは、ポリプロピレン(プロピレン単独重合体)、プロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-ブテン(プロピレン-1-ブテン)共重合体、プロピレン-エチレン-ブテン(プロピレン-エチレン-1-ブテン)共重合体である。ポリオレフィンが共重合体である場合、ポリオレフィンはランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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