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公開番号2025080488
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-26
出願番号2023193663
出願日2023-11-14
発明の名称除草剤組成物および除草剤の散布方法
出願人日本製紙株式会社,国立大学法人静岡大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A01N 33/18 20060101AFI20250519BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】環境に与える負荷の少ない素材を用いることで除草効果が高められた除草剤組成物の提供。
【解決手段】土壌処理型除草剤に、セルロース微細繊維を併用して、除草剤組成物とする。セルロース微細繊維は化学変性されていることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
セルロース微細繊維と土壌処理型除草剤とを含む、除草剤組成物。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記セルロース微細繊維が化学変性セルロース微細繊維である、請求項1に記載の除草剤成物。
【請求項3】
前記土壌処理型除草剤が、有効成分として、トリフルラリン、リニュロン、アトラジン、ジメテナミド、またはジフルフェニカンから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の除草剤組成物。
【請求項4】
除草剤組成物における土壌処理型除草剤の含有量が、除草対象の植物に対して推奨されている土壌処理型除草剤の量の1/15~1/2の量である、請求項1または2に記載の除草剤組成物。
【請求項5】
除草剤組成剤が水を含む液体状の剤であり、セルロース微細繊維を固形分で0.1~10質量%の量で含む、請求項1または2に記載の除草剤組成物。
【請求項6】
セルロース微細繊維の固形分で100質量部に対し、土壌処理型除草剤を有効成分量で0.005~200質量部の範囲で含む、請求項1または2に記載の除草剤組成物。
【請求項7】
対象土壌の表層に対し、セルロース微細繊維と土壌処理型除草剤と水を含む除草剤組成物を、1m

辺りにセルロース微細繊維の固形分として0.1~100gの範囲となるように散布することを含む、除草剤組成物の散布方法。
【請求項8】
対象土壌の表層に対し、セルロース微細繊維分散液を1m

辺りにセルロース微細繊維の固形分として0.1~100gの範囲となるように散布すること、及び
前記セルロース微細繊維分散液の散布の前又は後に、土壌処理型除草剤を散布すること
を含む、除草剤の散布方法。
【請求項9】
セルロース微細繊維と土壌処理型除草剤とを散布した後に、土壌表層を1時間以上乾燥させることをさらに含む、請求項7または8に記載の散布方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、除草剤組成物と除草剤の散布方法に関する。より詳細には、雑草の発芽や生育を阻害する除草剤組成物と、そのような除草剤の効果的な散布方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
除草剤は、大きく分けると、土壌表面に散布することで雑草の発芽を抑制したり発芽直後に枯死させる土壌処理型除草剤と、生育している雑草の葉や茎に直接散布することで雑草を枯死させる茎葉処理型除草剤の2つの種類がある。土壌処理型除草剤と茎葉処理型除草剤の例が特許文献1や特許文献2に記載されている。
【0003】
化学薬品を使用する除草剤は人畜に対する毒性を少なからず有していると考えられるため、化学薬品の使用量を低減させながら十分な除草効果が得られる除草剤や除草方法を開発することは望ましいといえる。例えば、より強力な除草効果のある化学薬品を除草剤として用いれば、化学薬品の使用量自体は低減させることができる可能性がある。しかしながら、そのような効果の強すぎる除草剤は、一般に、環境に対する負荷も高いと考えられる。また、特許文献1、2に記載されるように、除草効果を高めるために土壌処理型除草剤と茎葉処理型除草剤とを組み合わせて用いることも考えられるが、いずれの除草剤も化学薬品によるものであって化学薬品の使用量の低減につながるかは不明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-232098号公報
特開2010-70578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
人畜や環境に対する負荷が小さい素材を用いることで、除草剤の除草効果を高めることは望ましい。本発明は、環境に与える負荷の少ない素材を用いて、除草剤の除草効果を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが鋭意検討した結果、既存の土壌処理型除草剤に対し、セルロース微細繊維を含有させることにより、除草効果を高めることができることを見出した。すなわち、本発明は、以下を含む。
(1)セルロース微細繊維と土壌処理型除草剤とを含む、除草剤組成物。
(2)前記セルロース微細繊維が化学変性セルロース微細繊維である、(1)に記載の除草剤成物。
(3)前記土壌処理型除草剤が、有効成分として、トリフルラリン、リニュロン、アトラジン、ジメテナミド、またはジフルフェニカンから選ばれる少なくとも1種を含む、(1)または(2)に記載の除草剤組成物。
(4)除草剤組成物における土壌処理型除草剤の含有量が、除草対象の植物に対して推奨されている土壌処理型除草剤の量の1/15~1/2の量である、(1)~(3)のいずれか1つに記載の除草剤組成物。
(5)除草剤組成剤が水を含む液体状の剤であり、セルロース微細繊維を固形分で0.1~10質量%の量で含む、(1)~(4)のいずれか1つに記載の除草剤組成物。
(6)セルロース微細繊維の固形分で100質量部に対し、土壌処理型除草剤を有効成分量で0.005~200質量部の範囲で含む、(1)~(5)のいずれか1つに記載の除草剤組成物。
(7)対象土壌の表層に対し、セルロース微細繊維と土壌処理型除草剤と水を含む除草剤組成物を、1m

辺りにセルロース微細繊維の固形分として0.1~100gの範囲となるように散布することを含む、除草剤組成物の散布方法。
(8)対象土壌の表層に対し、セルロース微細繊維分散液を1m

辺りにセルロース微細繊維の固形分として0.1~100gの範囲となるように散布すること、及び
前記セルロース微細繊維分散液の散布の前又は後に、土壌処理型除草剤を散布すること
を含む、除草剤の散布方法。
(9)セルロース微細繊維と土壌処理型除草剤とを散布した後に、土壌表層を1時間以上乾燥させることをさらに含む、(7)または(8)に記載の散布方法。
【発明の効果】
【0007】
微細セルロース繊維は天然由来の成分であり、環境への負荷が小さい。本発明によれば、環境への負荷が小さいセルロース微細繊維を用いることで、既存の土壌処理型除草剤の除草効果を高めることができる。これにより、例えば、土壌処理型除草剤の使用量を低減させながら、通常推奨される量を用いた場合と同等の除草効果を得ることが可能となる。セルロース微細繊維の併用により土壌処理型除草剤の除草効果が高まる理由は明らかではないが、本発明者らは、以下のように推測している:
土壌処理型除草剤は、土壌に散布した後に土壌の表層に滞留し、雑草が発芽及び生育する際に幼芽や根から取り込まれることで雑草の発芽と生育を阻害する剤であるが、散布から時間がたつことで徐々に土壌の深くに浸透したり、また、雨等で洗い流されたりして、表層から徐々に失われていき、除草効果が低減すると考えられる。特に除草剤の使用量を減らした場合には、表層に滞留する除草剤の量が少なくなり、除草効果が低減する。これに対し、本発明にしたがって土壌処理型除草剤にセルロース微細繊維を併用することにより、除草剤と土壌との結着性が高くなって除草剤が土壌表層から失われにくくなり、除草効果がより長期間維持され、また、少量の除草剤でも除草効果を発揮させることができると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例のヤマノイモへの効果の検証1の結果を示すグラフである。
実施例のヤマノイモへの効果の検証2の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、セルロース微細繊維と土壌処理剤とを含む除草剤組成物に関する。本発明では、従来の土壌処理型除草剤に対し、セルロース微細繊維を併用することにより、土壌処理型除草剤の除草効果を高めることができる。
【0010】
(土壌処理型除草剤)
土壌処理型除草剤とは、除草剤のうち、土壌表面に散布することにより、出芽直後の幼芽や幼根から有効成分を吸収させて発芽を抑制したり、また、雑草の根から有効成分を吸収させて枯死させる剤である。本発明に用いる土壌処理型除草剤は、市販されているものなど、既存のものでよい。土壌処理型除草剤の有効成分は、土壌に散布した際に除草の効果を発揮できるものであればよく、特に限定されない。例えば、トリフルラリン、リニュロン、アトラジン、ジメテナミド、またはジフルフェニカンを好ましい例として挙げることができる。これらは1種のみを用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。土壌処理型除草剤には、例えば顆粒状などの固形剤と、液体状の液剤または乳剤があるが、いずれの剤型でもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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