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公開番号2025075011
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2024189955
出願日2024-10-29
発明の名称粉末状セルロース
出願人日本製紙株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C08J 3/12 20060101AFI20250507BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、樹脂組成物とした際に着色やシルバーストリーク、臭気を抑えることができる粉末状セルロースを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、平均粒子径が10~100μmである粉末状セルロースであって、前記粉末状セルロースを100重量%とした際のヘミセルロース含有量が10重量%未満であり、熱分析装置(TG)において20℃/分の条件で昇温した際の110℃~300℃における熱重量減少率が5%未満である、粉末状セルロースを提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
平均粒子径が10~100μmである粉末状セルロースであって、前記粉末状セルロースを100重量%とした際のヘミセルロース含有量が10重量%未満であり、熱分析装置(TG)において20℃/分の条件で昇温した際の110℃~300℃における熱重量減少率が5%未満である、粉末状セルロース。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
平均繊維長/平均繊維幅(L/D)が2.0~7.0である、請求項1に記載の粉末状セルロース。
【請求項3】
原料パルプが針葉樹由来パルプである、請求項1又は2に記載の粉末状セルロース。
【請求項4】
原料パルプが広葉樹由来パルプである、請求項1又は2に記載の粉末状セルロース。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状セルロースに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、粉末状セルロースは、ゴム、プラスチック等の樹脂材料の強化剤として用いられている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-012875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粉末状セルロースを含む樹脂組成物の使用用途の一つとして、家電筐体や自動車の内装、外装部品などの外観部品に用いられている。外観部品に要求される特性として剛性や衝撃強度などの機械的強度に加え、例えば白色系の家電筐体や自動車の部品に使用される場合は、樹脂組成物の色味が重要視されており、透明もしくは白色に近い色である必要がある。
しかしながら、一般的なセルロース繊維は加熱により着色するため、粉末状セルロースを多く含む樹脂組成物を射出成型する場合、粉末状セルロース由来の着色やシルバーストリークが問題となっている。また、粉末状セルロースを含む樹脂組成物を射出成型する際、臭気が発生することも併せて課題となっている。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、樹脂組成物とした際に着色やシルバーストリーク、並びに臭気を抑えることができる粉末状セルロースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の〔1〕~〔4〕を提供する。
〔1〕平均粒子径が10~100μmである粉末状セルロースであって、前記粉末状セルロースを100重量%とした際のヘミセルロース含有量が10重量%未満であり、熱分析装置(TG)において20℃/分の条件で昇温した際の110℃~300℃における熱重量減少率が5%未満である、粉末状セルロース。
〔2〕平均繊維長/平均繊維幅(L/D)が2.0~7.0である、〔1〕に記載の粉末状セルロース。
〔3〕原料パルプが針葉樹由来パルプである、〔1〕又は〔2〕に記載の粉末状セルロース。
〔4〕原料パルプが広葉樹由来パルプである、〔1〕又は〔2〕に記載の粉末状セルロース。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、樹脂組成物とした際に着色やシルバーストリーク、並びに臭気を抑えることができる粉末状セルロースを提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔1.粉末状セルロース〕
粉末状セルロースは、所定の平均粒子径、ヘミセルロース量を有し、熱分析装置(TG)において20℃/分の条件で昇温した際の110℃~300℃における熱重量減少率が5%未満である。
【0009】
〔1.1.平均粒子径〕
〔粒子径分布〕
粉末状セルロースの粒子径分布は、体積蓄積分布の積算値が10%、50%、90%となるときの粒子径分布(10%径、50%径、90%径、それぞれ、D.10、D.50、D.90)として表すことができる。本明細書において粒子径分布は、測定原理としてレーザー散乱法を用いて、湿式測定(超音波照射あり)にて得られる値である。なお、本明細書における平均粒子径とは、湿式測定(超音波照射あり)にて得られたD.50の値を指す。
【0010】
-湿式測定(超音波照射あり)-
本明細書において湿式条件(超音波照射あり)とは、試料に加水後超音波照射を行ってから粒子径を測定する条件を言う。湿式(超音波あり)の場合のD.10、D.50、D.90の好ましい範囲は以下のとおりである。一般に粒子径が大きいほど、繊維同士の絡まりが高まる傾向にある。さらに、以下の範囲であることにより、樹脂、ゴム等に添加した際にそれらの特性を損なわずに適切に強度を向上させることができる
D.10は、通常、3.0μm以上であり、好ましくは5.0μm以上であり、更に好ましくは10.0μm以上である。上限は、通常、20.0μm以下であり、好ましくは17.0以下であり、より好ましくは15.0μm以下である。したがって、通常、3.0~20.0μmであり、好ましくは5.0~17.0μmであり、より好ましくは10.0~15.0μmである。
D.50は、通常、10.0μm以上であり、好ましくは20.0μm以上であり、より好ましくは30.0μm以上であり、さらに好ましく32.0μm以上である(但し、D.10よりも大きい値である)。上限は、通常、100.0μm以下、好ましくは80.0μm以下、より好ましくは60.0μm以下、更に好ましくは50.0μm以下である。したがって、D.50は、通常、10.0~100.0μmであり、好ましくは20.0~80.0μmであり、より好ましくは30.0~60.0μm、さらに好ましくは32.0~50.0μmである。
D.90は、通常、50.0μm以上であり、好ましくは70.0μm以上であり、より好ましくは80.0μm以上である(但し、D.50よりも大きい値である)。上限は、通常、200.0μm以下であり、好ましくは180.0μm以下であり、より好ましくは150.0μm以下である。したがって、D.90は、通常、50.0~200.0μmであり、好ましくは70.0~180.0μmであり、より好ましくは80.0~150.0μmである。
(【0011】以降は省略されています)

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