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公開番号
2025102959
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2025062084,2023051929
出願日
2025-04-03,2018-09-27
発明の名称
ハードコートフィルム
出願人
日本製紙株式会社
代理人
個人
主分類
C08J
7/046 20200101AFI20250701BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】シクロオレフィンフィルム等の極性基が少なく密着性に劣る基材フィルムに対しても、通常条件下、及び耐湿熱条件下におけるハードコート層の経時密着性と耐久性に優れるハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】基材フィルムの少なくとも片面に電離放射線硬化型樹脂を含有するハードコート層を設け、基材フィルムはシクロオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートから選ばれ、電離放射線硬化型樹脂は(メタ)アクリロイル基を含むウレタンアクリレート樹脂を含み、電離放射線硬化型樹脂が下記条件(I)、(II)を満たす。
条件(I) ピーク面積比1(A/C×100)が5%以上
未硬化の電離放射線硬化型樹脂の赤外分光スペクトル測定で3250~3500cm
-1
に現れるピーク面積をAとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をCとする。
条件(II) ピーク面積比2(B/C×100)が5%以上
未硬化の電離放射線硬化型樹脂の赤外分光スペクトル測定で1500~1580cm
-1
に現れるピーク面積をBとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をCとする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材フィルムの少なくとも片面に、電離放射線硬化型樹脂を含有するハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、
前記基材フィルムは、シクロオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートから選ばれるいずれかであり、
前記電離放射線硬化型樹脂は、(メタ)アクリロイル基を含むウレタンアクリレート樹脂を含み、
前記電離放射線硬化型樹脂が下記条件(I)及び(II)を満たすことを特徴とするハードコートフィルム。
条件(I):ピーク面積比1(A/C×100)が5%以上
(但し、未硬化の電離放射線硬化型樹脂の赤外分光スペクトル測定で3250~3500cm
-1
に現れるピーク面積をAとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をCとする。)
条件(II):ピーク面積比2(B/C×100)が5%以上
(但し、未硬化の電離放射線硬化型樹脂の赤外分光スペクトル測定で1500~1580cm
-1
に現れるピーク面積をBとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をCとする。)
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記ハードコート層が、下記条件(III)を、さらに満たすことを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
条件(III):ピーク面積比3(D/E×100)が400%未満
(但し、硬化後のハードコート層の赤外分光スペクトル測定で、855~1325cm
-1
に現れるピーク面積をDとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をEとする。)
【請求項3】
前記基材フィルムは、シクロオレフィンフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
【請求項4】
前記ハードコートフィルムは、以下の試験方法による密着性の評価が、「◎」、「○」、または「△」評価であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
密着性は、JIS-K5600-5-6に準じて碁盤目剥離試験を行った。ハードコートフィルムのハードコート層形成面に、カッターナイフを用いて、碁盤目状に1mm間隔で縦11本、横11本の切り込みを入れて合計100マスの正方形の升目を刻み、積水化学工業株式会社製の粘着テープNo.252をその上に貼り付け、ヘラを用いて均一に押し付け後、60度方向に剥離し、ハードコート層の残存個数を4段階評価した。同じ箇所で5回、圧着・剥離を行った後に判定を行った。評価基準は下記の通りである。
評価基準
◎:100個 ○:99~90個 △:89~50個 ×:49~0個
【請求項5】
前記ハードコートフィルムは、以下の試験方法による耐擦傷性の評価が、「◎」、または「○」評価であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
ハードコートフィルムについて、JIS-K5600-5-10に準じた試験方法にて、ハードコート層面を、スチールウール#0000を用い、荷重250g/cm
2
をかけ10往復摩擦し、傷のつき具合を次の基準で評価した。
評価基準
◎:傷の発生なし。○:傷が1~5本発生する。△:傷が6~10本発生する。×:傷が10本以上発生する。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードコートフィルムに関し、更に詳しくは、液晶表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置等のフラットパネルディスプレイ、タッチパネル等の表示装置部品、及び建築物、自動車、電車の窓ガラス等の保護フィルムとして使用することができるハードコート層を設けたハードコートフィルムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(LCD)等のフラッドパネルディスプレイの表示面には、取り扱い時に傷が付いて視認性が低下しないように耐擦傷性を付与することが要求される。そのため、基材フィルムにハードコート層を設けたハードコートフィルムを利用して耐擦傷性を付与することが一般的に行われている。近年、表示画面上で表示を見ながら指やペン等でタッチすることでデータや指示を入力できるタッチパネルの普及により、光学的視認性の維持と耐擦傷性を有するハードコートフィルムに対する機能的要求は高まっている。
【0003】
そのため、基材フィルムとして透明性、耐熱性、寸法安定性、低吸湿性に優れるポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート、及びシクロオレフィンフィルムは光学部材用途への利用が期待されており、低複屈折性、及び光学的等方性に優れるシクロオレフィンフィルムは特に大きく期待されている。このような基材フィルム上にさらにハード性を付与する為、ハードコート層を設けることが行われている。しかし、この様な基材フィルムは、フィルム表面に極性基の数が少ないため基材フィルムとハードコート層との密着性が劣る問題点があった。
【0004】
そこで、従来、これら基材フィルムにハードコート層との易接着性を付与する方法が特許文献1、特許文献2等に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-147304号公報
特開2006-110875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、シクロオレフィンフィルムにハードコート層との易接着性を付与する方法として、特許文献1では、コロナ処理、プラズマ処理、UV処理等が開示されているが、これ等の方法ではシクロオレフィンフィルムとハードコート層との密着性は不十分であり特に経時的な密着不良が発生し易い問題点があった。
【0007】
また、特許文献2では、シクロオレフィンフィルム上にオレフィン系樹脂からなるアンカーコート剤を塗設することが開示されている。このアンカーコート処理により、シクロオレフィンフィルムとハードコート層との密着性はある程度改善されるが、塗膜が柔軟で伸びのあるアンカーコート層と塗膜が硬く伸びのないハードコート層では、耐熱条件下(例えば、温度100℃の乾燥機に5分間保存)における双方の塗膜の収縮差により、ハードコート層表面にクラック(膜割れ、ヒビなど)が発生し易い問題点があった。
【0008】
そこで、本発明は、シクロオレフィンフィルム等の極性基が少なく密着性に劣る基材フィルムに対しても、通常条件下、及び耐湿熱条件下におけるハードコート層の経時密着性と耐久性に優れるハードコートフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、赤外分光スペクトルに特徴のある樹脂をハードコート層に用いることで、シクロオレフィンフィルム等の極性基が少なく密着性に劣る基材フィルムに対してもハードコート層との密着性を改善できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0010】
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
(1)基材フィルムの少なくとも片面に、電離放射線硬化型樹脂を含有するハードコート層を設けたハードコートフィルムであって、該電離放射線硬化型樹脂が下記条件(I)を満たすことを特徴とするハードコートフィルム。
条件(I):ピーク面積比1(A/C×100)が5%以上
(但し、未硬化の電離放射線硬化型樹脂の赤外分光スペクトル測定で3250~3500cm
-1
に現れるピーク面積をAとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をCとする。)
(2)前記電離放射線硬化型樹脂が、さらに下記条件(II)を満たすことを特徴とする(1)に記載のハードコートフィルム。
条件(II):ピーク面積比2(B/C×100)が5%以上
(但し、未硬化の電離放射線硬化型樹脂の赤外分光スペクトル測定で1500~1580cm
-1
に現れるピーク面積をBとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をCとする。)
(3)前記ハードコート層が、下記条件(III)を、さらに満たすことを特徴とする(1)~(2)いずれかに記載のハードコートフィルム。
条件(III):ピーク面積比3(D/E×100)が400%未満
(但し、硬化後のハードコート層の赤外分光スペクトル測定で、855~1325cm
-1
に現れるピーク面積をDとし、1650~1800cm
-1
に現れるピーク面積をEとする。)
(4)前記電離放射線硬化型樹脂は、(メタ)アクリロイル基を含むアクリル系樹脂を含むことを特徴とする(1)~(3)のいずれかに記載のハードコートフィルム。
(5)前記基材フィルムは、シクロオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートから選ばれるいずれかであることを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載のハードコートフィルム。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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