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公開番号2025108951
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024002521
出願日2024-01-11
発明の名称遮熱及び遮音用塗料
出願人日本製紙株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C09D 201/00 20060101AFI20250716BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】遮熱性と遮音性の両方の効果を有する新たな塗料を提供する。
【解決手段】火山性ガラス質粉体の加熱発泡体と、セルロース微細繊維と、樹脂とを含む、遮熱及び遮音用塗料。セルロース微細繊維は化学変性セルロース微細繊維であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
火山性ガラス質粉体の加熱発泡体と、セルロース微細繊維と、樹脂とを含む、遮熱及び遮音用塗料。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記セルロース微細繊維の平均繊維径が、2~500nmである、請求項1に記載の遮熱及び遮音用塗料。
【請求項3】
前記セルロース微細繊維が、化学変性セルロース微細繊維である、請求項1又は2に記載の遮熱及び遮音用塗料。
【請求項4】
前記化学変性セルロース微細繊維が、酸化セルロース微細繊維である、請求項3に記載の遮熱及び遮音用塗料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、火山性ガラス質粉体の加熱発泡体と、セルロース微細繊維と、樹脂とを含む、遮熱及び遮音用塗料に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の分野では、動力がエンジンからモーターに代わったことで、騒音・振動などの衝撃(Noise/Vibration/Harshness、NVH)についての新たな問題が生じている。具体的には、従来はエンジン稼働音によってマスキングされていた走行音や風切り音などのノイズが表面化し、また、電気モーターによるノイズのような新たなノイズが問題となっている。また、電気自動車では、エンジン熱を車内暖房に使えなくなったため、車内装用の断熱材も求められている。
【0003】
遮音性と遮熱性の双方を向上させることができる塗料として、特許文献1では、中空部が真空である中空粒子と、塗膜形成後に中空粒子の配列構造を保持する構造保持剤とを含有する塗料が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-186452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、中空部が真空であるという特殊な中空粒子を用いることにより、熱伝導及び音の空気伝播を妨げて遮熱と遮音の効果を得ているが、特殊な粒子を用いずに遮熱と遮音の両方の効果を得ることができることは好ましい。また、できるだけ環境負荷の小さい材料を用いて塗料を得ることが望ましい。遮熱性と遮音性の双方を有する新たな塗料組成を提供することは、遮熱及び遮音のための対策の選択肢を広げることにもつながる。本発明は、遮熱性と遮音性の両方の効果を有する新たな塗料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが鋭意検討した結果、火山性ガラス質粉体の加熱発泡体に、セルロース微細繊維を組み合わせて得た塗料は、遮熱性と遮音性の双方を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、以下を含む。
(1)火山性ガラス質粉体の加熱発泡体と、セルロース微細繊維と、樹脂とを含む、遮熱及び遮音用塗料。
(2)前記セルロース微細繊維の平均繊維径が、2~500nmである、(1)に記載の遮熱及び遮音用塗料。
(3)前記セルロース微細繊維が、化学変性セルロース微細繊維である、(1)又は(2)に記載の遮熱及び遮音用塗料。
(4)前記化学変性セルロース微細繊維が、酸化セルロース微細繊維である、(3)に記載の遮熱及び遮音用塗料。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、被塗布物に対して遮熱性と遮音性の両方を与えることができる塗料を提供することができる。本発明の火山性ガラス質粉体の加熱発泡体とセルロース微細繊維との組み合わせを含む塗料は、火山性ガラス質粉体の加熱発泡体を含みセルロース微細繊維を含まない塗料に比べて、遮熱性と遮音性が高い傾向がある。この理由は明らかではないが、本発明者らは以下の通り推測している:
火山性ガラス質粉体の加熱発泡体は中空の形状を有しており、中空部の空気層により熱や音波を遮断することができる。この発泡体にセルロース微細繊維を組み合わせると、発泡体の表面のシラノール基(Si-OH)や吸着している水と、セルロース微細繊維との間で水素結合が生じると考えられる。これにより発泡体が塗料中に均一に分散されるようになり、塗膜とした際に発泡体が均一に分散され、遮熱、遮音効果が高まり、また、塗膜の強度も高まることでこれらの効果がさらに高まると考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、火山性ガラス質粉体の加熱発泡体と、セルロース微細繊維と、樹脂とを含む、遮熱及び遮音用塗料に関する。
(火山性ガラス質粉体の加熱発泡体)
本発明に用いられる火山性ガラス質粉体の加熱発泡体は、ガラス質の火山灰の粉体を高温で加熱発泡させることにより得られた中空微粒子状の発泡体である。火山性ガラス質粉体の加熱発泡体は、市場から容易に入手することができる。例えば、シラス台地等から採掘される火山性ガラス質粉体を約1000℃の温度で焼成、発泡させた、シラスバルーンと呼ばれる微粒子状の中空体が市販されている。火山性ガラス質粉体の採掘地は特に制限されず、シラス台地以外で採掘された火山性ガラス質粉体を同様にして加熱発泡させて得た微粒子状の中空体であってもよい。火山性ガラス質粉体の加熱発泡体は、主に天然のガラス質からなっており、環境負荷の小さい材料である。
【0009】
火山性ガラス質粉体の加熱発泡体の平均粒径は、20~100μm程度が好ましく、25~80μmがさらに好ましく、30~70μmがさらに好ましい。火山性ガラス質粉体の加熱発泡体の平均粒径は、レーザ回折・散乱式粒子径分布測定装置による湿式又は乾式測定法により測定することができる。
【0010】
火山性ガラス質粉体の加熱発泡体のかさ密度は、特に限定されないが、0.05~1.00g/mL程度が好ましく、0.10~0.50g/cm

がさらに好ましく、0.15~0.40g/mLがさらに好ましい。火山性ガラス質粉体の加熱発泡体のかさ密度は、以下の方法により測定することができる:
秤量した約100gの粉体試料(m)を乾いた250mLメスシリンダー(最小目盛単位:2mL)に圧密せずに静かに入れる。必要ならば、粉体層の上面を圧密せずに注意深くならし、ゆるみかさ体積(V

)を最小目盛単位まで読み取る。m/V

によってかさ密度(g/mL)を計算する。
(【0011】以降は省略されています)

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