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公開番号
2025102399
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219828
出願日
2023-12-26
発明の名称
冷蔵品用紙容器
出願人
日本製紙株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B65D
81/18 20060101AFI20250701BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】本発明の課題は、防水性のみならず、周囲環境に対する箱内部の温度変化の追従性が良好で、冷蔵品を入れた場合や輸送温度条件が急激に変化した場合でも箱圧縮強度が低下しない、冷蔵品を入れる用途に用いられる紙製包装材を開発することである。
【解決手段】容器の内部側より測定した30分コッブ吸水度が155g/m
2
以下、かつ、周囲環境の温度変化に対し10分以内に箱内部の温度も周囲の温度環境に追従することが可能な紙容器とすることで、冷蔵品を収容するための優れた紙製包装材が提供できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも箱の内面に防水性樹脂層が塗工されている、冷蔵品輸送用の紙容器であって、
容器の内部側より測定した30分コッブ吸水度が155g/m
2
以下であり、
以下の条件で保管試験を行った際の紙容器内部の温度T
b
が、紙容器の保管温度T
a
+5℃以下を満足することを特徴とする、紙容器:
a)紙容器の蓋を外気が入らないよう閉止後、温度T
a
の環境下に紙容器を移動する。
b)温度T
a
の環境下に移動し10分経過後、紙容器内部の温度T
b
を測定する。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
気温23℃、湿度50%の環境下に紙容器を1時間以上放置後、気温5℃の環境下に紙容器を移し24時間保管した直後の箱強度残存率が50%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の紙容器。
【請求項3】
防水性樹脂層が、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン樹脂の少なくとも1つおよび撥水性ワックスを含有する、請求項1または2に記載の紙容器。
【請求項4】
紙容器を構成する段ボールシートの厚みが0.4~15mmである、請求項1または2に記載の紙容器。
【請求項5】
紙容器の内寸容積/外寸容積が、0.70以上である、請求項1または2に記載の紙容器。
【請求項6】
段ボールシートに用いるライナの熱伝導率が0.05w/mK以上0.20w/mK以下である、請求項1または2に記載の紙容器。
【請求項7】
段ボールシートが片面段ボール、両面段ボール、複両面段ボール、複々両面段ボールのいずれかである、請求項1または2に記載の紙容器。
【請求項8】
紙容器に用いられる段ボールシートが2枚以上の段ボールであり、紙容器の底部および側壁部において各段ボールシートが接するよう紙容器を組み立てた際、紙容器の最も内側に位置する段ボールシートの内面側に防水性樹脂層を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の紙容器。
【請求項9】
中しんと、熱伝導率が0.05W/m・K以上0.20W/m・K以下で、少なくとも片面に防水性樹脂層が塗工されているライナと、で構成された段ボールシートを用いることを特徴とする紙容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵品用の紙容器に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
鮮魚や野菜などの生鮮食品などの輸送にあたり、従来、発泡スチロールの容器内部に保冷剤(畜冷材)と生鮮食品を入れて輸送することが広く行われている。また、環境保護の観点などから紙製の容器を用いる場合、通常、段ボールなどの紙製容器の内側に内袋を設け、その内袋に保冷剤と生鮮食品を入れて輸送するが、生鮮食品自体の水分や結露による強度低下を防止するため、内袋としてポリ袋などを利用することが必要となる(特許文献1など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-240765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、容器の最内面に防水性を有することに加え、周囲環境に対する箱内部の温度変化の追従性が良好で、冷蔵品を入れた場合や輸送温度条件が急激に変化した場合でも箱圧縮強度が低下しない、冷蔵品を収容する用途に用いる紙容器を開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討したところ、紙容器の少なくとも最内面に防水性樹脂層を塗工により設けることによって、冷蔵品を収容するための優れた紙容器を実現することができた。
【0006】
以下に限定されるものではないが、本発明は、下記の態様を包含する。
[1] 少なくとも箱の内面に防水性樹脂層が塗工されている、冷蔵品輸送用の紙容器であって、
容器の内部側より測定した30分コッブ吸水度が155g/m
2
以下であり、
以下の条件で保管試験を行った際の紙容器内部の温度T
b
が、紙容器の保管温度T
a
+5℃以下を満足することを特徴とする、紙容器:
a)紙容器の蓋を外気が入らないよう閉止後、温度T
a
の環境下に紙容器を移動する。
b)温度T
a
の環境下に移動し10分経過後、紙容器内部の温度T
b
を測定する。
[2] 気温23℃、湿度50%の環境下に紙容器を1時間以上放置後、気温5℃の環境下に紙容器を移し24時間保管した直後の箱強度残存率が50%以上であることを特徴とする、[1]に記載の紙容器。
[3] 防水性樹脂層が、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン樹脂の少なくとも1つおよび撥水性ワックスを含有する、[1]または[2]に記載の紙容器。
[4] 紙容器を構成する段ボールシートの厚みが0.4~15mmである、[1]~[3]のいずれかに記載の紙容器。
[5] 紙容器の内寸容積/外寸容積が、0.70以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の紙容器。
[6] 段ボールシートに用いるライナの熱伝導率が0.05w/mK以上0.20w/mK以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の紙容器。
[7] 段ボールシートが片面段ボール、両面段ボール、複両面段ボール、複々両面段ボールのいずれかである、[1]~[6]のいずれかに記載の紙容器。
[8] 紙容器に用いられる段ボールシートが2枚以上の段ボールであり、紙容器の底部および側壁部において各段ボールシートが接するよう紙容器を組み立てた際、紙容器の最も内側に位置する段ボールシートの内面側に防水性樹脂層を有することを特徴とする、[1]~[6]のいずれかに記載の紙容器。
[9] 中しんと、熱伝導率が0.05W/m・K以上0.20W/m・K以下で、少なくとも片面に防水性樹脂層が塗工されているライナと、で構成された段ボールシートを用いることを特徴とする紙容器。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、防水性のみならず、周囲環境に対する箱内部の温度変化の追従性が良好で、冷蔵品を入れた場合や輸送温度条件が急激に変化した場合でも箱圧縮強度が低下しない、冷蔵品を収容する用途に適した紙容器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
冷蔵品を収容するための第1の態様の箱を示す斜視図である。
冷蔵品を収容するための第2の態様の箱うち、内容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、冷蔵品を収容するための紙容器に関する。本発明に係る紙容器は少なくとも容器の最内面に防水性を有し、冷蔵品を収容しても周囲環境に対する容器内部の温度変化の追従性が良好で、また輸送温度条件が急激に変化し結露が発生した場合でも紙容器の強度が低下しにくいことを特徴とする紙容器のことを指す。特に本発明に係る紙容器は、周囲の温度環境が変化してから10分以内に容器内部の温度が周囲環境の温度に対し+5℃以下となる特徴を有する。本発明に係る紙容器は、冷蔵品を含むものを包装する用途であれば特に制限はなく、例えば、肉や魚、野菜などを内容物として収容するような用途に用いることができる。本発明に係る紙容器は、周囲の温度環境に紙容器内部の温度が追従しやすい特徴を有するため、従来の発泡スチロール製容器とは異なり10℃以下の冷蔵環境下においても保冷剤(畜冷材)を収容せずとも肉や魚、野菜などを収容後冷蔵するような用途にも用いることができるし、紙容器の周囲が常温となった際に紙容器内部の冷蔵状態を維持する目的で保冷剤を収容してもよい。
【0010】
本発明に係る紙容器に用いられる紙の種類は特に限定されず、包装紙、加工原紙、段ボール原紙、紙器用板紙、雑板紙、厚紙など適宜選択してよい。好ましい態様においては、紙容器は段ボール製であることが好ましい。段ボール製であることにより、複数段積載した場合においても輸送等の取扱い中に荷崩れ等の事故が発生しなくなる。また、本発明に係る紙容器は、1枚の段ボール製であってもよく、複数の段ボールを用いて紙容器をそれぞれ形成後、外側に設ける紙容器(外容器)の内側に、内側用の紙容器(内容器)を挿入して1つの紙容器を形成した、複数構造の紙容器とする形態としても良い。
(【0011】以降は省略されています)
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