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公開番号2025071566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2023181843
出願日2023-10-23
発明の名称押出形材用塩化ビニル系重合体組成物及びその製造方法
出願人大洋塩ビ株式会社,地方独立行政法人京都市産業技術研究所,プラス・テク株式会社,YKK AP株式会社,日本製紙株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 27/06 20060101AFI20250428BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】塩化ビニル系重合体、セルロース繊維、及び、相溶化剤を加熱混練して得られ、塩化ビニル系重合体特有の難燃性や高断熱性を維持し、優れた成形性、剛性、耐熱性を有することを特徴とする押出形材用塩化ビニル系重合体組成物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)及び相溶化剤(C)を含有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物であって、
前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m2以下の低坪量紙であることを特徴とする押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)及び相溶化剤(C)を含有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物であって、
前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m

以下の低坪量紙であることを特徴とする押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を更に含み、前記エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を構成する酢酸ビニルの含有率が3質量%以上、85質量%以下であり、前記エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を構成する酢酸ビニルのアセチル基が鹸化反応によって水素原子に置換されており、その鹸化度が0%以上95%以下である、請求項1に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項3】
前記塩化ビニル系重合体(A)の全てもしくは一部がエチレン酢酸ビニル系共重合体に塩化ビニルがグラフト重合してなる塩化ビニル系共重合体(E)であり、前記塩化ビニル系共重合体(E)を構成するエチレン酢酸ビニル系共重合体が前記エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)からなり、その含有率が0.3質量%以上、40質量%以下である、請求項1又は2に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項4】
前記塩化ビニル系重合体(A)の全てもしくは一部が塩化ビニルと酢酸ビニルが共重合してなる塩化ビニル系共重合体(F)であり、前記塩化ビニル系共重合体(F)を構成する酢酸ビニルの含有率が0.3質量%以上、30質量%以下である、請求項1又は2に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項5】
前記低坪量紙が、坪量が3~40g/m

の薄葉紙である、請求項1又は2に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項6】
前記相溶化剤(C)が、分子量130~400の多価アルコール及び可塑剤からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項7】
前記相溶化剤(C)が、トリプロピレングリコール、又は可塑剤である請求項6に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項8】
前記相溶化剤(C)が、トリプロピレングリコール、トリメリット酸エステル系可塑剤、フタル酸系可塑剤、又はポリエステル系可塑剤である請求項7に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項9】
前記塩化ビニル系重合体(A)100質量部に対して、前記セルロース繊維(B)を5.0質量部以上40質量部以下の量で含み、前記相溶化剤(C)を0.02質量部以上30質量部以下の量で含む請求項1に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物の製造方法であって、
前記塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)、相溶化剤(C)、必要に応じエチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を混合し、加熱混練する工程を有し、前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m

以下の低坪量紙である、押出形材用塩化ビニル系重合体組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた成形性、剛性、耐熱性を有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、窓枠等に用いられる押出形材として、塩化ビニル系重合体組成物から成る押出形材が知られている。塩化ビニル系重合体は機械的強度、耐候性、耐薬品性に優れた材料として、窓枠等の住宅資材の樹脂成型材料として広く用いられている。塩化ビニル系重合体の耐熱性の上限温度は70~90℃程度であるため、外装用部材として用いる場合、太陽熱を原因とした変形を生じる場合がある。特に、窓枠の外装用部材は太陽光の照射を受けやすいため変形を生じやすい。そのため、耐熱性が求められる部材には塩化ビニル系重合体を塩素化することにより耐熱性を向上させた塩素化塩化ビニル系重合体が使用されている。しかしながら、塩素化塩化ビニル系重合体は塩化ビニル系重合体に比べて流動性が悪く、成形性に劣るという問題があった。
【0003】
また、塩素化塩化ビニル系重合体は塩化ビニル系重合体に熱エネルギーや光エネルギーを加えて塩素化するため、コスト的に大きな負担となり、環境へ与える負荷も大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明は、優れた成形性、剛性、耐熱性、環境特性を有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意検討の結果、塩化ビニル系重合体、セルロース繊維、及び、相溶化剤を加熱混練して得られる押出形材用塩化ビニル系重合体組成物が、塩化ビニル系重合体特有の難燃性や高断熱性を維持し、優れた成形性、剛性、耐熱性を有することを見出した。
【0006】
本発明は、下記の各項に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物及びその製造方法に関する。
項1.
塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)及び相溶化剤(C)を含有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物であって、
前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m

以下の低坪量紙であることを特徴とする押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項2.
エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を更に含み、前記エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を構成する酢酸ビニルの含有率が3質量%以上、85質量%以下であり、前記エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を構成する酢酸ビニルのアセチル基が鹸化反応によって水素原子に置換されており、その鹸化度が0%以上95%以下である、項1に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項3.
前記塩化ビニル系重合体(A)の全てもしくは一部が、エチレン酢酸ビニル系共重合体に塩化ビニルがグラフト重合してなる塩化ビニル系共重合体(E)であり、前記塩化ビニル系共重合体(E)を構成するエチレン酢酸ビニル系共重合体が前記エチレン酢酸ビニル系共重合体(D)からなり、その含有率が0.3質量%以上、40質量%以下である、項1又は2に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項4.
前記塩化ビニル系重合体(A)の全てもしくは一部が、塩化ビニルと酢酸ビニルが共重合してなる塩化ビニル系共重合体(F)であり、前記塩化ビニル系共重合体(F)を構成する酢酸ビニルの含有率が0.3質量%以上、30質量%以下である、項1乃至3に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項5.
前記低坪量紙が、坪量が3~40g/m

の薄葉紙である、項1乃至4に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項6.
前記相溶化剤(C)が、分子量130~400の多価アルコール及び可塑剤からなる群から選ばれる少なくとも一種である項1乃至5に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項7.
前記相溶化剤(C)が、トリプロピレングリコール、又は可塑剤である項1乃至6に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項8.
前記相溶化剤(C)が、トリプロピレングリコール、トリメリット酸エステル系可塑剤、フタル酸系可塑剤、又はポリエステル系可塑剤である項1乃至7に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項9.
前記塩化ビニル系重合体(A)100質量部に対して、前記セルロース繊維(B)を5.0質量部以上40質量部以下の量で含み、前記相溶化剤(C)を0.02質量部以上30質量部以下の量で含む項1乃至8に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物。
項10.
項1乃至9に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物の製造方法であって、
前記塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)、相溶化剤(C)、必要に応じエチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を混合し、加熱混練する工程を有し、前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m

以下の低坪量紙である、押出形材用塩化ビニル系重合体組成物の製造方法。
項11.
項1乃至9に記載の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物から成る、押出形材。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた成形性、剛性、及び、耐熱性を有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物及びその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物及びその製造方法について詳述する、本発明の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物は、塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)及び相溶化剤(C)を含有する押出形材用塩化ビニル系重合体組成物であって、前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m

以下の低坪量紙であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の押出形材用塩化ビニル系重合体組成物は、塩化ビニル系重合体(A)、セルロース繊維(B)、相溶化剤(C)、必要に応じエチレン酢酸ビニル系共重合体(D)を混合し、加熱混練する工程を有し、前記セルロース繊維(B)の主成分の原料が、坪量が100g/m

以下の低坪量紙である方法により好ましく製造される。
【0010】
なお、本明細書中でいう押出形材とは、窓、ドア等の開口部及びエクステリア商品に使用する框材、枠材、押縁、デッキ材のことである。
(【0011】以降は省略されています)

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