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公開番号2024126311
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034607
出願日2023-03-07
発明の名称ヒートシール紙
出願人日本製紙株式会社
代理人個人,個人
主分類D21H 19/28 20060101AFI20240912BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】PHBHを含有し、ラミネート層密着性に優れたヒートシール紙を提供すること。
【解決手段】紙基材の少なくとも一方の面上に、PHBH(ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート))を主成分とするフィルムからなるヒートシール層が、アンカー層を介して貼合されており、
前記アンカー層が、ガラス転移温度が-25~46℃であるポリエステル系樹脂を含む塗工層であるヒートシール紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材の少なくとも一方の面上に、PHBH(ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート))を主成分とするフィルムからなるヒートシール層が、アンカー層を介して貼合されており、
前記アンカー層が、ガラス転移温度が-25~46℃であるポリエステル系樹脂を含む塗工層であることを特徴とするヒートシール紙。
続きを表示(約 60 文字)【請求項2】
前記ポリエステル系樹脂が、生分解性であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートシール紙に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックごみによる環境破壊を防ぐための動きが始まっており、プラスチック製使い捨て製品を、環境への負荷の小さな材料で代替することが求められている。プラスチックの代替材料としては、生分解性プラスチック、木材、紙等が挙げられる。
生分解性プラスチックとして、ポリ乳酸やポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルが知られている。しかし、脂肪族ポリエステルは、温度が低いと生分解に時間がかかり、海洋などの自然環境での分解速度が遅いという問題がある。
一方、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂は、好気性、嫌気性下での分解性に優れた、微生物産生の熱可塑性プラスチックであり、海洋中などの水中でも微生物により短期間で分解されるという特筆すべき性能を有している。特許文献1には、3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキシヘキサノエートとの共重合体であるポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート)(以下、PHBHともいう)を含む生分解性ポリエステル水性分散液が、成膜性に優れ、かつ、塗料、接着剤、繊維加工、シート・フィルム加工、紙加工等に適用する際、柔軟で伸びがよく、折り曲げに対して強い樹脂塗膜を与えことが記載されている。
【0003】
特許文献2には、このPHBHを、紙等の積層用基材の少なくとも片面に積層した積層体の発明が提案され、その実施例において、PHBHを溶融押し出しラミネートして積層体を得たことが記載されている。しかしながら、PHBHを紙上に直接ラミネートすると、紙とPHBH層との接着力が弱く、包装体等として利用するためにPHBH層同士をラミネートした際に、紙とPHBH層との界面で剥離が起こりやすいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2004/041936号
特開平10-128920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ラミネート層密着性に優れた、PHBHを主成分とするフィルムを有するヒートシール紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.紙基材の少なくとも一方の面上に、PHBH(ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート))を主成分とするフィルムからなるヒートシール層が、アンカー層を介して貼合されており、
前記アンカー層が、ガラス転移温度が-25~46℃であるポリエステル系樹脂を含む塗工層であることを特徴とするヒートシール紙。
2.前記ポリエステル系樹脂が、生分解性であることを特徴とする1.に記載のヒートシール紙。
【発明の効果】
【0007】
本発明のヒートシール紙は、層間接着力に優れており、紙基材とアンカー層、アンカー層とヒートシール層との間で剥離が起こりにくい。本発明のヒートシール紙は、ヒートシール加工により様々な形態の包装体とすることができる。生分解性のポリエステル系樹脂を含むアンカー層を有する本発明のヒートシール紙は、ヒートシール紙全体に対する生分解性材料の比率が高く、仮に環境中に流出しても、迅速に分解される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のヒートシール紙は、紙基材の少なくとも一方の面上に、PHBH(ポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート))を主成分とするフィルムからなるヒートシール層が、アンカー層を介して貼合されており、
アンカー層が、ガラス転移温度が-25~46℃であるポリエステル系樹脂を含む塗工層であることを特徴とする。
なお、本明細書において「A~B」(A、Bは数値)との記載は、A、Bを含む数値範囲、すなわち「A以上B以下」を意味する。
【0009】
(紙基材)
紙基材は、主としてパルプからなるシート(以下、「基紙」ともいう。)であり、更に填料、各種助剤等を含む紙料を抄紙して得られる。
パルプとしては、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未漂白パルプ(NUKP)、サルファイトパルプなどの化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプなどの機械パルプ、脱墨パルプ、古紙パルプなどの木材繊維、ケナフ、竹、麻などから得られた非木材繊維などを用いることができ、適宜配合して用いることが可能である。これらの中でも、紙基材中への異物混入が発生し難いこと、古紙原料としてリサイクル使用する際に経時変色が発生し難いこと、高い白色度を有するため印刷時の面感が良好となり、特に包装材料として使用した場合の使用価値が高くなることなどの理由から、木材繊維の化学パルプ、木材繊維の機械パルプを用いることが好ましく、化学パルプを用いることがより好ましい。具体的には、全パルプに対するLBKP、NBKP等の化学パルプの配合量が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、100%であることが特に好ましい。
【0010】
填料としては、タルク、カオリン、焼成カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどの無機填料、尿素-ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール系樹脂、微小中空粒子等の有機填料等の公知の填料を使用することができる。なお、填料は、必須材料ではなく、使用しなくてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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