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公開番号2024058596
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023152528
出願日2023-09-20
発明の名称偏光調整装置及びレーザ加工機
出願人株式会社アマダ
代理人個人,個人,個人
主分類H01S 3/10 20060101AFI20240418BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ランダム偏光のレーザビームに含まれる2つの直線偏光の偏光方向を平行に揃えることができ、且つ、偏光方向を平行に揃えた2つのレーザビームの切断進行方向に対する異方性をなくす。
【解決手段】第1の光学素子は、ランダム偏光のレーザビームを、第1の偏光方向を有する第1の直線偏光と第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する第2の直線偏光とに分離する。第2の光学素子は、第1の光学素子によって分離された第2の直線偏光の偏光方向を第1の偏光方向に変換する。アキシコンレンズは、第2の光学素子より射出された第2の直線偏光、または第2の光学素子に入射される第2の直線偏光をリング状に広げる。第3の光学素子は、第1の光学素子によって分離された第1の直線偏光と、アキシコンレンズによってリング状に広げられた第2の直線偏光とを同軸で射出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1の偏光方向を有する第1の直線偏光と、前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する第2の直線偏光とを含むランダム偏光のレーザビームを、前記第1の直線偏光と前記第2の直線偏光とに分離する第1の光学素子と、
前記第1の光学素子によって分離された前記第2の直線偏光の偏光方向を前記第1の偏光方向に変換する第2の光学素子と、
前記第2の光学素子より射出された前記第2の直線偏光、または前記第2の光学素子に入射される前記第2の直線偏光をリング状に広げるアキシコンレンズと、
前記第1の光学素子によって分離された前記第1の直線偏光と、前記アキシコンレンズによってリング状に広げられた前記第2の直線偏光とを同軸で射出する、前記第1の光学素子と兼用されている、または前記第1の光学素子とは別体の第3の光学素子と、
を備える偏光調整装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1の光学素子と前記第3の光学素子とを兼用する兼用光学素子を備え、
前記兼用光学素子は、入射された前記ランダム偏光のレーザビームにおける前記第1の直線偏光を反射させ、前記第2の直線偏光を透過させることによって、前記第1の直線偏光と前記第2の直線偏光とを分離する偏光分離領域を中心部に有し、前記偏光分離領域の周囲に前記第1の偏光方向の直線偏光を透過させる透過領域を有し、
前記第2の光学素子は、前記偏光分離領域を透過した前記第2の直線偏光を第1の円偏光に変換する1/4波長板と、前記第1の円偏光を反射させて第2の円偏光として射出する第1の反射ミラーとを有し、
前記1/4波長板は、前記第1の反射ミラーより反射された前記第2の円偏光を前記第1の偏光方向の前記第2の直線偏光に変換し、
前記偏光分離領域は、前記1/4波長板より射出された前記第2の直線偏光を反射させ、
前記アキシコンレンズは、前記偏光分離領域で反射した前記第2の直線偏光をリング状に広げ、
前記アキシコンレンズより射出された前記第2の直線偏光を反射する第2の反射ミラーをさらに備え、
前記アキシコンレンズは、前記第2の反射ミラーより反射された前記第2の直線偏光を前記透過領域に入射させ、
前記兼用光学素子は、前記偏光分離領域により反射した前記第1の直線偏光と、前記透過領域を透過した前記第2の直線偏光とを同軸で射出する
請求項1に記載の偏光調整装置。
【請求項3】
前記第3の光学素子は、
前記第1の光学素子とは別体であり、
入射されたレーザビームを透過させる透過領域を中心部に有し、前記透過領域の周囲に、入射されたレーザビームを反射させる反射領域を有し、
前記第1の光学素子は、前記ランダム偏光のレーザビームにおける前記第1の直線偏光を透過させて前記透過領域に入射させ、前記第2の直線偏光を反射させることにより前記第1の直線偏光と前記第2の直線偏光とを分離し、
前記第1の光学素子より反射された前記第2の直線偏光を反射させる第1の反射ミラーをさらに備え、
前記アキシコンレンズは、前記第1の反射ミラーより反射された前記第2の直線偏光をリング状に広げ、
前記アキシコンレンズより射出された前記第2の直線偏光を反射する第2の反射ミラーをさらに備え、
前記第2の光学素子は、
1/2波長板であり、
前記第2の反射ミラーより反射された前記第2の直線偏光の偏光方向を前記第1の偏光方向に変換して前記反射領域に入射させ、
前記第3の光学素子は、前記透過領域を透過した前記第1の直線偏光と、前記反射領域により反射した前記第2の直線偏光とを同軸で射出する
請求項1に記載の偏光調整装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の偏光調整装置と、
前記偏光調整装置より同軸で射出された前記第1の直線偏光及び前記第2の直線偏光の偏光方向を、被加工材にレーザビームを照射して前記被加工材を切断するときの切断進行方向と平行となるように制御する偏光方向制御機構と、
を備えるレーザ加工機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光調整装置及びレーザ加工機に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
レーザ加工機は、レーザ発振器より射出されたレーザビームによって金属の被加工材を切断加工する。レーザ発振器が射出するレーザビームは、互いに直交する2つの直線偏光成分(以下、p偏光、s偏光と言う)を含むランダム偏光である。ランダム偏光のレーザビームにより切断加工を行う際の被加工材のレーザビームの吸収率は、レーザビームが被加工材へ入射する入射角度に応じて変化することが知られている。ランダム偏光のレーザビームの吸収率は、p偏光の吸収率とs偏光の吸収率の平均値となる。
【0003】
レーザ加工機による一般的な切断加工においては、レーザビームは被加工材に対して82度~88度の入射角度で入射されて、被加工材が切断される。被加工材の金属が鉄、レーザビームの波長が1μm帯である場合を例として、レーザビームの入射角が82度~88度であると、p偏光の吸収率が最大で90%程度となるのに対し、s偏光の吸収率は10%未満となる。ランダム偏光のレーザビームの吸収率はp偏光の吸収率とs偏光の吸収率との平均値となるため、ランダム偏光のレーザビームの吸収率は40%またはそれ以下となってしまい、被加工材を切断加工するときの加工効率を低下させる要因の一つとなっている。
【0004】
この問題を解決する方法として、特許文献1には、ランダム偏光のレーザビームに含まれる2つの直線偏光の偏光方向を平行に揃え、偏光方向が平行に揃った2つの直線偏光の偏光方向を、切断加工を行う方向(以下、切断進行方向と言う)と一致させるように制御するレーザ加工機が開示されている。直線偏光の偏光方向を切断進行方向と一致させることにより、カッティングフロントに対するレーザビームの偏光方向がp偏光となり、被加工材のレーザビームの吸収率がp偏光の吸収率となる。これにより、被加工材のレーザビームの吸収率が向上して加工効率を向上させることができる。なお、ここでのカッティングフロントとは、被加工材が溶融して切断されていくときの切断進行方向の非溶融領域と溶融領域との境界の切断面である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-266071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているレーザ加工機は、偏光方向が同一且つ波長が同一である2つの直線偏光のレーザビームを一つの集束レンズによって集束させて、被加工材に照射する。しかしながら、原理的に、偏光方向が同一且つ波長が同一の2つのレーザビームを同じ位置に集束させることはできない。したがって、実際には、2つのレーザビームを集束させる位置を異ならせて、2つのレーザビームを例えば横並びに隣接するように配置する必要がある。すなわち、偏光方向を平行に揃えた2つのレーザビームは互いに異なる2つの軸に沿って進行するため、2つのレーザビームは切断進行方向に対して異方性を有する。2つのレーザビームが切断進行方向に対する異方性を有すると、被加工材の切断進行方向が任意に変化するレーザ切断加工において切断品質が一定とならず、切断品質の低下を招くことがある。
【0007】
ランダム偏光のレーザビームに含まれる2つの直線偏光の偏光方向を平行に揃えることができ、且つ、偏光方向を平行に揃えた2つのレーザビームの切断進行方向に対する異方性をなくすことができる偏光調整装置、及びそのような偏光調整装置を備えるレーザ加工機の登場が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1またはそれ以上の実施形態の第1の態様は、第1の偏光方向を有する第1の直線偏光と、前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する第2の直線偏光とを含むランダム偏光のレーザビームを、前記第1の直線偏光と前記第2の直線偏光とに分離する第1の光学素子と、前記第1の光学素子によって分離された前記第2の直線偏光の偏光方向を前記第1の偏光方向に変換する第2の光学素子と、前記第2の光学素子より射出された前記第2の直線偏光、または前記第2の光学素子に入射される前記第2の直線偏光をリング状に広げるアキシコンレンズと、前記第1の光学素子によって分離された前記第1の直線偏光と、前記アキシコンレンズによってリング状に広げられた前記第2の直線偏光とを同軸で射出する、前記第1の光学素子と兼用されている、または前記第1の光学素子とは別体であるの第3の光学素子と、を備える偏光調整装置である。
【0009】
1またはそれ以上の実施形態の第2の態様は、第1の態様の偏光調整装置と、前記偏光調整装置より同軸で射出された前記第1の直線偏光及び前記第2の直線偏光の偏光方向を、被加工材にレーザビームを照射して前記被加工材を切断するときの切断進行方向と平行となるように制御する偏光方向制御機構と、を備えるレーザ加工機である。
【発明の効果】
【0010】
1またはそれ以上の実施形態に係る偏光調整装置によれば、ランダム偏光のレーザビームに含まれる2つの直線偏光の偏光方向を平行に揃えることができ、且つ、偏光方向を平行に揃えた2つのレーザビームの切断進行方向に対する異方性をなくすことができる。1またはそれ以上の実施形態に係るレーザ加工機によれば、偏光方向を平行に揃えた異方性のない2つのレーザビームによって被加工材を加工することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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