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公開番号2024058265
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165521
出願日2022-10-14
発明の名称ガスバリア性フィルム用積層体、ガスバリア性フィルム、包装フィルム、包装容器及び包装製品
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/18 20060101AFI20240418BHJP(積層体)
要約【課題】ロールに巻き取られる場合でも優れたぬれ性及び耐ブロッキング性を有し、ガスバリア性フィルムに対して熱水処理後でも優れた酸素バリア性を付与できるガスバリア性フィルム用積層体等を提供すること。
【解決手段】基材フィルムと、基材フィルムに積層される無機酸化物層を備え、基材フィルムの無機酸化物層側の第1面、及び、無機酸化物層と反対側の第2面がそれぞれ、平面部よりも突出した複数の突起部を備え、突起部が、その高さfが0.5~1μmの第1突起部と、fが1μmより大きい第2突起部を有し、第1面における第1突起部、第2突起部の単位面積あたりの個数a1、a2、第2面における第1突起部、第2突起部の単位面積あたりの個数b1、b2が下記(1)~(4)を満たす、ガスバリア性フィルム。
(1)a1が5~100個/mm2
(2)a2が50個/mm2以下
(3)b1が5~100個/mm2
(4)b2が50個/mm2以下
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂を含む基材フィルムと、前記基材フィルムに積層される無機酸化物層とを備え、
前記基材フィルムの前記無機酸化物層側の第1面、及び、前記無機酸化物層と反対側の第2面がそれぞれ、平面部と、前記平面部よりも突出した複数の突起部とを備え、
前記突起部の高さをfとしたときに、前記突起部が、fが0.5~1μmの範囲である第1突起部と、fが1μmより大きい第2突起部とを有し、
前記第1面における前記第1突起部の単位面積あたりの個数をa1、前記第1面における前記第2突起部の単位面積あたりの個数をa2、前記第2面における前記第1突起部の単位面積あたりの個数をb1、前記第2面における前記第2突起部の単位面積あたりの個数をb2とする場合に、a1、a2、b1及びb2がそれぞれ下記(1)~(4)を満たす、ガスバリア性フィルム用積層体。
(1)a1が5個/mm

以上100個/mm

以下である
(2)a2が50個/mm

以下である
(3)b1が5個/mm

以上100個/mm

以下である
(4)b2が50個/mm

以下である
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記基材フィルムがアンチブロッキング剤を含み、
前記突起部が、前記アンチブロッキング剤に由来する、請求項1に記載のガスバリア性フィルム用積層体。
【請求項3】
前記基材フィルムが、前記無機酸化物層側から、表層、中間層及び裏層を備え、
前記表層及び前記裏層が、前記アンチブロッキング剤を含み、
前記中間層が、前記アンチブロッキング剤を含まない、請求項2に記載のガスバリア性フィルム用積層体。
【請求項4】
前記無機酸化物層の厚みが1~200nmである、請求項1に記載のガスバリア性フィルム用積層体。
【請求項5】
前記無機酸化物層が、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素である、請求項1に記載のガスバリア性フィルム用積層体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のガスバリア性フィルム用積層体と、前記ガスバリア性フィルム用積層体の前記無機酸化物層の上に設けられるガスバリア性被覆層とを備える、ガスバリア性フィルム。
【請求項7】
請求項6に記載のガスバリア性フィルムと、シーラント層とを備え、
前記シーラント層が、前記ガスバリア性フィルムの前記ガスバリア性被覆層の上に設けられている、包装フィルム。
【請求項8】
請求項7に記載の包装フィルムを用いて得られる包装容器。
【請求項9】
請求項8に記載の包装容器と、前記包装容器内に充填される内容物とを備える包装製品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスバリア性フィルム用積層体、ガスバリア性フィルム、包装フィルム、包装容器及び包装製品に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
食品、医薬品等の包装に用いられる包装袋などの包装容器においては、内容物の変質や腐敗などを抑制し、それらの機能や性質を保持するために、水蒸気、酸素、その他の内容物を変質させる気体の進入を遮断するガスバリア性が要求される。そのため、従来より、包装容器においてはガスバリア性フィルムが用いられている。
【0003】
このようなガスバリア性フィルムとして、例えば、アンチブロッキング剤を含有する樹脂基材、無機酸化物層及び酸素バリア性皮膜をこの順に備え、樹脂基材の一方の面における黒色面積率が0.15%以下である、ガスバリア性フィルムが知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6809622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載されたガスバリア性フィルムは、レトルト処理等の熱水処理後の酸素バリア性の点で改善の余地を有していた。また、上記特許文献1に記載されたガスバリア性フィルムから酸素バリア性皮膜を除いたガスバリア性フィルム用積層体は、ロールに巻き取られる場合のぬれ性及び耐ブロッキング性の点で改善の余地を有していた。
【0006】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ロールに巻き取られる場合でも優れたぬれ性及び耐ブロッキング性を有し、ガスバリア性フィルムに対して熱水処理後でも優れた酸素バリア性を付与することができるガスバリア性フィルム用積層体、ガスバリア性フィルム、包装フィルム、包装容器及び包装製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の発明者は、上記課題を解決するため、基材フィルムの表面及び裏面の平滑性に着目して鋭意研究を重ねた。具体的には、発明者は、基材フィルムの表面及び裏面における突起部の高さ及びその単位面積あたりの個数に着目して鋭意研究を重ねた。その結果、発明者は、以下の本開示により上記課題を解決し得ることを見出した。
【0008】
[1]樹脂を含む基材フィルムと、前記基材フィルムに積層される無機酸化物層とを備え、前記基材フィルムの前記無機酸化物層側の第1面、及び、前記無機酸化物層と反対側の第2面がそれぞれ、平面部と、前記平面部よりも突出した複数の突起部とを備え、前記突起部の高さをfとしたときに、前記突起部が、fが0.5~1μmの範囲である第1突起部と、fが1μmより大きい第2突起部とを有し、前記第1面における前記第1突起部の単位面積あたりの個数をa1、前記第1面における前記第2突起部の単位面積あたりの個数をa2、前記第2面における前記第1突起部の単位面積あたりの個数をb1、前記第2面における前記第2突起部の単位面積あたりの個数をb2とする場合に、a1、a2、b1及びb2がそれぞれ下記(1)~(4)を満たす、ガスバリア性フィルム用積層体。
(1)a1が5個/mm

以上100個/mm

以下である
(2)a2が50個/mm

以下である
(3)b1が5個/mm

以上100個/mm

以下である
(4)b2が50個/mm

以下である
[2]前記基材フィルムがアンチブロッキング剤を含み、前記突起部が、前記アンチブロッキング剤に由来する、[1]に記載のガスバリア性フィルム用積層体。
[3]前記基材フィルムが、前記無機酸化物層側から、表層、中間層及び裏層を備え、前記表層及び前記裏層が、前記アンチブロッキング剤を含み、前記中間層が、前記アンチブロッキング剤を含まない、[2]に記載のガスバリア性フィルム用積層体。
[4]前記無機酸化物層の厚みが1~200nmである、[1]~[3]のいずれかに記載のガスバリア性フィルム用積層体。
[5]前記無機酸化物層が、酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素である、[1]~[4]のいずれかに記載のガスバリア性フィルム用積層体。
[6][1]~[5]のいずれかに記載のガスバリア性フィルム用積層体と、前記ガスバリア性フィルム用積層体の前記無機酸化物層の上に設けられるガスバリア性被覆層とを備える、ガスバリア性フィルム。
[7][6]に記載のガスバリア性フィルムと、シーラント層とを備え、前記シーラント層が、前記ガスバリア性フィルムの前記ガスバリア性被覆層の上に設けられている、包装フィルム。
[8][7]に記載の包装フィルムを用いて得られる包装容器。
[9][8]に記載の包装容器と、前記包装容器内に充填される内容物とを備える包装製品。
【0009】
本開示のガスバリア性フィルム用積層体によれば、ロールに巻き取られる場合でも優れたぬれ性及び耐ブロッキング性を有し、ガスバリア性フィルムに対して熱水処理後でも優れた酸素バリア性を付与することができる。
【0010】
上記効果が得られる理由について、本開示の発明者は以下のとおりではないかと推測する。
すなわち、本開示のガスバリア性フィルム用積層体において基材フィルムの第1面における第1突起部の単位面積あたりの個数a1が5個/mm

以上であると、基材フィルムの第1面と無機酸化物層との接触面積が減少するため、基材フィルムから無機酸化物層への添加剤などの移行が起こりにくくなり、無機酸化物層の表面が優れたぬれ性を有する。また、本開示のガスバリア性フィルム用積層体において基材フィルムの第2面における第1突起部の単位面積あたりの個数b1が5個/mm

以上であると、本開示のガスバリア性フィルム用積層体がロールに巻き取られてガスバリア性フィルム用積層体の一部と他の一部とが重なり合う場合に、その一部の基材フィルムの第2面と他の一部の無機酸化物層との接触面積が減少する。このため、その一部の基材フィルムから他の一部の無機酸化物層への添加剤などの移行が起こりにくくなり、無機酸化物層の表面が優れたぬれ性を有する。また、その一部の基材フィルムの第2面と他の一部の無機酸化物層とが密着しにくくなるため、ブロッキングが起こりにくくなる。
また、本開示のガスバリア性フィルム用積層体において基材フィルムの第1面における第1突起部の単位面積あたりの個数a1が100個/mm

以下でありかつ第2突起部の単位面積あたりの個数a2が50個/mm

以下であると、熱水処理によって基材フィルムが収縮しても、無機酸化物層において、突起部に起因したクラックの形成が起こりにくくなる。さらに、本開示のガスバリア性フィルム用積層体において基材フィルムの第2面における第1突起部の単位面積あたりの個数b1が100個/mm

以下でありかつ第2突起部の単位面積あたりの個数b2が50個/mm

以下であると、本開示のガスバリア性フィルム用積層体がロールに巻き取られてガスバリア性フィルム用積層体の一部と他の一部とが重なり合う場合でも、その一部の基材フィルムの第2面の第1突起部が他の一部の無機酸化物層に突き刺さることにより凹部が形成されることが抑制される。このため、熱水処理によって基材フィルムが収縮しても、無機酸化物層において、上記凹部に起因したクラックの形成が起こりにくくなる。そのため、ガスバリア性フィルムに対して優れた酸素バリア性が付与されると考えられる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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