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公開番号2023127055
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-13
出願番号2022030599
出願日2022-03-01
発明の名称積層体
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 5/02 20060101AFI20230906BHJP(積層体)
要約【課題】
本発明は、優れた難燃性を発現しつつ力学特性を維持できる軽量な積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】
繊維、マトリックス樹脂および難燃剤フィラーを含む積層体であって、
該難燃剤フィラーは、少なくとも一部がホウ酸亜鉛であって、
繊維方向に対して45°の断面において、該45°の断面全体における該難燃剤フィラーが占める面積を100%としたとき、片方の積層体最表面から400μmの範囲Sにおける該難燃剤フィラーが占める面積比Rが70%以上であり、
かつ該範囲Sにおいて、該難燃剤フィラーが占める面積をA、マトリックス樹脂面積をBとしたときに、以下の関係式(I)が成り立つ積層体。
0.01<A/B<0.2 (I)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
繊維、マトリックス樹脂および難燃剤フィラーを含む積層体であって、
該難燃剤フィラーは、少なくとも一部がホウ酸亜鉛であって、
繊維方向に対して45°の断面において、該45°の断面全体における該難燃剤フィラーが占める面積を100%としたとき、片方の積層体最表面から400μmの範囲Sにおける該難燃剤フィラーが占める面積比Rが70%以上であり、
かつ該範囲Sにおいて、該難燃剤フィラーが占める面積をA、マトリックス樹脂面積をBとしたときに、以下の関係式(I)が成り立つ積層体。
0.01<A/B<0.2 (I)
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記難燃剤フィラーがホウ酸亜鉛を60質量%以上含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記難燃剤フィラーの平均粒径は、前記繊維の繊維径より大きく、かつ60μm以下である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記繊維の一部または全部が織物を構成する、請求項1から3のいずれかに記載の積層体。
【請求項5】
前記面積比Rが70%以上である側の最表層に含まれる繊維が織物を構成する、請求項1から4のいずれかに記載の積層体。
【請求項6】
厚さが4mm以上である、請求項1から5のいずれかに記載の積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機用途に好適な積層体に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
強化繊維、特に炭素繊維とマトリックス樹脂からなる炭素繊維複合材料は、その力学特性が優れていることから、ゴルフクラブ、テニスラケットおよび釣り竿などのスポーツ用品を始め、航空機や車両などの構造材料やコンクリート構造物の補強など幅広い分野で利用されている。近年は、優れた力学特性のみならず、炭素繊維が導電性を有することから、ノートパソコンやビデオカメラなどの電子電気機器の筐体などにも使用され、筐体の薄肉化、機器の重量軽減などに役立っている。このような炭素繊維強化複合材料は、熱硬化性樹脂を強化繊維に含浸して得られるプリプレグを積層して得られることが多い。
【0003】
炭素繊維強化複合材料の様々な用途の中で、特に航空機や車両などの構造材料や内装材料などにおいては、火災によって材料が着火燃焼しないように材料に難燃性を有することが強く求められている。また電子電気機器用途においても、装置内部からの発熱や外部の高温にさらされることにより、筐体や部品などが発火し燃焼する事故を防ぐために、材料の難燃化が求められている。
【0004】
難燃性を向上させる方法として、熱硬化性樹脂に難燃剤を配合する方法が広く用いられている(例えば特許文献1)。しかしながらフィラーはその部分が破断起点となって、力学特性を低下させるため、その混合量を減少する必要がある。
【0005】
そこで、難燃剤フィラーを混合したプリプレグを表層部両面に積層した積層体の技術が開示されている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2005/082982号公報
特開2007-231073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2の技術である、難燃剤フィラーを表面部両面に積層した積層体では、難燃性も低く、また両表層付近から進展する物性低下を抑制するのには不十分であるという課題を有している。
【0008】
本発明は、上記した従来技術における問題を解決し、優れた難燃性を発現しつつ力学特性を維持できる軽量な繊維強化複合材料を得るための積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため、本発明は、次の構成を有するものである。すなわち、繊維、マトリックス樹脂および難燃剤フィラーを含む積層体であって、該難燃剤フィラーは、少なくとも一部がホウ酸亜鉛であって、繊維方向に対して45°の断面において、45°の断面全体における難燃剤フィラーが占める面積を100%としたとき、片方の積層体最表面から400μmの範囲Sにおける難燃剤フィラーが占める面積比Rが70%以上であり、かつ該範囲Sにおいて、難燃剤フィラーが占める面積をA、マトリックス樹脂面積をBとしたときに、以下の関係式(I)が成り立つ積層体を提供する。
0.01<A/B<0.2 (I)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、積層体を成形して得られる繊維強化複合材料の難燃性と力学特性を両立するという効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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