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公開番号2024056771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024015281,2020560973
出願日2024-02-02,2019-05-02
発明の名称ポリマーフィルムの製造方法
出願人トゥルン イリオピスト
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240416BHJP(積層体)
要約【課題】電子デバイス用の導電性、粗さ平均、光透過性に優れた導電性PEDOTフィルムの製造方法および導電性PEDOTフィルムとその用途を提供する。
【解決手段】基板の表面上に酸化剤および塩基阻害剤を含む溶液を塗布して、前記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤コーティングを形成するステップと、酸化剤コーティングされた前記基板が、酸化剤コーティングされた前記基板の前記表面を重合温度でPEDOTモノマー蒸気に暴露することによって重合ステップを受けるステップと、を含み、前記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた前記基板の温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された前記基板温度は、前記重合温度より2~40℃低い。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、前記基板の少なくとも1つの表面上に少なくとも1つのPEDOT層とを含むポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)フィルムの製造方法であって、
a)前記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤および塩基阻害剤を含む溶液を塗布して、前記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤コーティングを形成するステップと、
b)ステップa)で形成された酸化剤コーティングされた前記基板が、酸化剤コーティングされた前記基板の前記表面を重合温度で3,4-エチレンジオキシチオフェン(EDOT)モノマー蒸気に暴露することによって重合ステップを受けることで、酸化剤コーティングされた前記基板の前記表面上にPEDOT層を形成するステップと、
を含み、
前記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた前記基板の温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された前記基板温度は、前記重合温度より2~40℃低い、製造方法。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記基板が非導電性基板である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記製造方法が、
c)ステップb)で形成された前記PEDOT層の少なくとも1つの表面上に前記酸化剤および前記塩基阻害剤を含む前記溶液を塗布して、前記PEDOT層の前記少なくとも1つの表面上に酸化剤コーティングを形成するステップと、
d)ステップc)で形成された酸化剤コーティングされた前記PEDOT層が、酸化剤コーティングされた前記PEDOT層の前記表面を重合温度で3,4-エチレンジオキシチオフェン(EDOT)モノマー蒸気に暴露することによって重合ステップを受けることで、酸化剤コーティングされた前記PEDOT層の前記表面上に後続のPEDOT層を形成するステップと、
を含み、
前記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた前記PEDOTフィルムの温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された前記基板温度は、前記重合温度よりも2~40℃低い、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
モノマーの1つが(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(EDOT)であるコポリマーから形成されるポリマーフィルムであって、基板と、モノマーの1つが前記基板の少なくとも1つの表面上にEDOTモノマーであるコポリマーから形成される少なくとも1つのポリマー層とを含む、ポリマーフィルムの製造方法であって、
a)前記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤および塩基阻害剤を含む溶液を塗布して、前記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤コーティングを形成するステップと、
b)ステップa)で形成された酸化剤コーティングされた前記基板が、酸化剤コーティングされた前記基板の表面を少なくとも2つの異なるモノマーであって、前記モノマーの1つがEDOTモノマーである、モノマーの蒸気に、重合温度で暴露することによって重合ステップを受け、酸化剤コーティングされた前記基板の前記表面上にポリマー層を形成するステップと、
を含み、
前記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた前記基板の温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された前記基板温度は、前記重合温度より2~40℃低い、製造方法。
【請求項5】
前記製造方法が、
c)ステップb)で形成された前記ポリマー層の少なくとも1つの表面上に前記酸化剤および前記塩基阻害剤を含む前記溶液を塗布して、前記ポリマー層の前記少なくとも1つの表面上に酸化剤コーティングを形成するステップと、
d)ステップc)で形成された酸化剤コーティングされた前記ポリマー層が、酸化剤コーティングされた前記ポリマー層の前記表面を少なくとも2つの異なるモノマーであって、前記モノマーの1つがEDOTである、モノマーの蒸気に重合温度で暴露することによって重合ステップを受け、酸化剤コーティングされた前記基板の前記表面上にポリマー層を形成するステップと、
を含み、
前記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた前記ポリマーフィルムの温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された前記基板温度は、前記重合温度よりも2~40℃低い、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記製造方法が、ステップc)およびステップd)を少なくとも1回繰り返すことを含む、請求項3または5に記載の製造方法。
【請求項7】
少なくとも2つの異なるモノマーの蒸気が、3,4-エチレンジオキシチオフェン(EDOT)と、アズレン、ピロール、アニリン、チオフェン、およびフェニレンからなる群から選択される少なくとも1つのさらなるモノマーとを含むか、またはそれらからなる、請求項4~6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
酸化剤コーティングされた前記基板の温度は、前記重合ステップの間、制御された基板温度に保たれ、制御された前記基板温度は、前記重合温度よりも2~30℃、または2~25℃、または2~22℃、または2~20℃、または2~15℃、または3~25℃、または3~22℃、または3~20℃、または3~15℃、または5~20℃、または5~15℃、または8~12℃低い、請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項9】
前記製造方法が気相重合(VPP)である、請求項1~8のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記重合温度が55~95℃で、制御された前記基板温度が40~70℃であるか、または前記重合温度が60~85℃で、制御された前記基板温度が45~70℃であるか、または前記重合温度が65~80℃で、制御された前記基板温度が55~70℃であるか、または前記重合温度が67~77℃で、制御された前記基板温度が56~66℃であるか、または前記重合温度が72~77℃で、制御された前記基板温度が61~66℃である、請求項1~9のいずれか一項に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)フィルムの製造方法に関する。本開示は、さらに、導電性PEDOTフィルムに関する。本開示は、さらに、導電性PEDOTフィルムを含む電子デバイスと、電子デバイス内の/電子デバイスの帯電防止コーティングまたは電極としての導電性PEDOTフィルムの使用に関する。本開示は、また、コポリマーから形成されるポリマーフィルムの製造方法と、導電性ポリマーフィルムを含む電子デバイスと、電子デバイス内の/電子デバイスの帯電防止コーティングまたは電極としての導電性ポリマーフィルムの使用に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
導電性PEDOTフィルムおよびそのコポリマーフィルムは、帯電防止コーティング、ペロブスカイト太陽電池、有機太陽電池、色素増感太陽電池、電気化学トランスデューサ、エレクトロクロミックデバイス、エレクトロルミネセントデバイス、熱電デバイス、スマートウィンドウ、OLED、光電子工学およびスーパーキャパシタなどの異なる分野で使用されている。導電性PEDOTフィルムは、例えば、導電性基板上でのPEDOTの電気化学重合、酸化化学気相堆積(oCVD)または真空気相重合(VVPP)技術によって製造することができる。電子デバイス用の導電性PEDOTフィルムを形成する場合、その導電性、低いシート抵抗、形態(粗さ平均)および光透過性が重要である。
【発明の概要】
【0003】
基板と、その基板の少なくとも1つの表面上に少なくとも1つのPEDOT層とを含む、基板の上にポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)フィルムを製造するための方法が開示される。この方法は、上記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤および塩基阻害剤を含む溶液を塗布して、上記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤コーティングを形成するステップと、形成された酸化剤コーティングされた上記基板が、酸化剤コーティングされた上記基板の上記表面を重合温度で3,4-エチレンジオキシチオフェン(EDOT)モノマー蒸気に暴露することによって重合ステップを受けることで、酸化剤コーティングされた上記基板の上記表面上にPEDOT層を形成するステップと、を含み、上記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた上記基板の温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された上記基板温度は、上記重合温度より2~40℃低い。
【0004】
モノマーの1つが(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(EDOT)であるコポリマーから形成されるポリマーフィルムを、基板と、上記基板の少なくとも1つの表面上に少なくとも1つのポリマー層とを含む、基板上に、製造するための方法が開示される。この方法は、上記基板の少なくとも1つの表面上に酸化剤および塩基阻害剤を含む溶液を塗布して、上記基板の少なくとも1つの表面の上に酸化剤コーティングを形成するステップと、形成された酸化剤コーティングされた上記基板が、酸化剤コーティングされた上記基板の上記表面を少なくとも2つの異なるモノマーであって、上記モノマーの1つがEDOTモノマーである、モノマーの蒸気に、重合温度で暴露することによって、重合ステップを受け、酸化剤コーティングされた上記基板の上記表面上にポリマー層を形成するステップと、を含み、上記重合ステップの間、酸化剤コーティングされた上記基板の温度は、制御された基板温度に保たれ、制御された上記基板温度は、上記重合温度より2~40℃低い。
【0005】
さらに、導電性PEDOTフィルムが開示される。導電性PEDOTフィルムは、非導電性基板と、PEDOT層であって、上記非導電性基板上の上記PEDOT層に埋め込まれた1つ/複数の酸化剤からのアニオンを有する、PEDOT層とを備えることができ、上記導電性PEDOTフィルムは、2100S/cm超の導電率および200Ω/□未満のシート抵抗を有する。
【0006】
さらに、本開示に開示されるように、非導電性基板と、非導電性基板の少なくとも1つの表面上に少なくとも1つのPEDOT層とを備えるPEDOTフィルムを製造するための方法によって取得可能な導電性PEDOTフィルムが開示される。
【0007】
さらに、コポリマーから形成される導電性ポリマーフィルムであって、上記コポリマーのモノマーの1つが(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(EDOT)である、導電性ポリマーフィルムが開示される。 導電性ポリマーフィルムは、非導電性基板と、上記非導電性基板上の上記ポリマー層に埋め込まれた1つ/複数の酸化剤からのアニオンを有するコポリマーから形成されるポリマー層フィルムとを含むことができ、上記導電性ポリマーフィルムの厚さは、10~500nmまたは10~200nmである。
【0008】
さらに、モノマーの1つが(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(EDOT)であるコポリマーから形成される導電性ポリマーフィルムであって、本開示で開示されるように、非導電性基板と、上記非導電性基板の少なくとも1つの表面上に少なくとも1つのポリマー層とを含むポリマーフィルムを製造する方法によって取得可能である、導電性ポリマーフィルムが開示される。
【0009】
さらに、電子デバイスが開示される。電子デバイスは、導電性PEDOTフィルム、またはモノマーの1つが本開示に開示されるようなEDOTであるコポリマーから形成される導電性ポリマーフィルムを含むことができる。
【0010】
さらに、導電性PEDOTフィルム、およびモノマーの1つが本開示に開示されるようなEDOTであるコポリマーから形成される導電性ポリマーフィルムの使用が開示される。
(【0011】以降は省略されています)

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