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公開番号2024055516
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162519
出願日2022-10-07
発明の名称車両のドアハンドル
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人あーく事務所
主分類E05B 85/16 20140101AFI20240411BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約【課題】車外の音や雨水が車内に入り込んでしまうことを抑制することと、ドアハンドルの回動を円滑に行うこととの両立を図ることができる車両のドアハンドルを提供する。
【解決手段】ドアハンドル1のヒンジ部12の外面12aを、当該ドアハンドル1の格納姿勢(基準姿勢)においてはドアのハンドル支持パネル26に設けられたシール材5に接触し、当該格納姿勢から展開姿勢に向けての回動に伴ってシール材5との間に隙間を生じる形状にする。このため、車外の音や雨水が車内に入り込んでしまうことを抑制することと、ドアハンドル1の回動を円滑に行うこととの両立を図ることができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ハンドル長手方向における一方寄りの位置に配設されたヒンジ部によってドアに支持されて、ドア側に回動された基準姿勢と前記ドアとは反対側に回動された展開姿勢との間で回動自在とされると共に、前記ドアに収容されている内機部に対し、当該ドアに設けられた挿通開口を通って連結された連結部を備えた車両のドアハンドルにおいて、
前記ヒンジ部の外面は、前記基準姿勢において、前記挿通開口の開口縁に配設されたシール材に接触し、当該基準姿勢と前記展開姿勢との間での回動に伴って前記シール材との間に隙間を生じる形状となっていることを特徴とする車両のドアハンドル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車両のドアハンドルに係る。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両のドアハンドルとして、サイドドア(以下、単にドアという場合もある)に格納可能なものが知られている。この種のドアハンドルは、一般にフラッシュサーフェイスドアハンドルやポップアップドアハンドルと呼ばれている。この種のドアハンドルとして、特許文献1に開示されているように、当該ドアハンドルの長手方向における一方寄りの位置に配設されたヒンジ部によって鉛直軸周りに回動自在に支持されたタイプのものがある。この種のドアハンドルにあっては、人が乗車するに当たりドアの開放が必要なときには、ドアハンドルが鉛直軸周りにドア外側に回動する(例えばアクチュエータの作動によって回動する)ことで該ドアから突出された姿勢(以下、ポップアップ姿勢と呼ぶ)となり、ドアハンドルの把持が可能になる。そして、ドアハンドルを把持して更に回動させることによってドアハンドルが展開姿勢となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-20589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図3(a)(b)は従来の一般的なドアハンドルaにおけるヒンジ部bの周辺を示す平面図である。図3(a)はドアハンドルaが格納姿勢にある状態を、図3(b)はドアハンドルaが展開姿勢にある状態をそれぞれ示している。これらの図に示すように、ドアハンドルaは、平面視の外面(ドア内部h側に向く面)が円弧形状とされたヒンジ部bを備え、該ヒンジ部bの中心(ヒンジ部bの外面の円弧の中心)が回動中心となって鉛直軸周りに回動自在となっている。また、ヒンジ部bからドア内部hに向けて連結部cが延在されており、この連結部cが、ドア内部hに収容された内機部(ドアのアンロックを行う作動部)に連結されている。図中におけるdは、内機部において連結部cに係合されている係合部である。このため、ドアアウタパネルeには、連結部cが挿通された状態で移動するための挿通開口fが形成されている。そして、車外の音や雨水が車内に入り込むことを抑制するために、挿通開口fの開口縁にはシール材gが設けられている。図3(a)(b)に示すようにヒンジ部bの外面とシール材gとの間に隙間を存在させた場合(ヒンジ部bの回動を円滑に行うべく隙間を存在させた場合)、車外の音や雨水が車内に入り込んでしまうことを抑制する効果が十分に得られない。この課題を解消するための手段として、図3(c)(d)に示すように(図3(c)はドアハンドルaが格納姿勢にある状態を、図3(d)はドアハンドルaが展開姿勢にある状態をそれぞれ示している)、ヒンジ部bの外面の形状に沿うシール材gを当該ヒンジ部bの外面に常時接触させて前記隙間を無くすようにする(完全シール構造とする)ことが考えられる。しかし、この構成の場合、ドアハンドルaの回動時には、ヒンジ部bの外面がシール材gに摺接することになり、シール材gから反力を受けることによって、ドアハンドルaの回動が円滑に行えない虞がある。例えば、ドアハンドルaがポップアップ姿勢となる前に停止(ポップアップ姿勢に達する前に回動が停止)してしまったり、回動に対する引っ掛かり(円滑な回動動作が行えない状態)が発生してしまったりする虞がある。尚、このような課題は、フラッシュサーフェイスドアハンドルに限らず、ドアに格納されない一般的なドアハンドルにおいても同様に生じる可能性がある。本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車外の音や雨水が車内に入り込んでしまうことを抑制することと、ドアハンドルの回動を円滑に行うこととの両立を図ることができる車両のドアハンドルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、ハンドル長手方向における一方寄りの位置に配設されたヒンジ部によってドアに支持されて、ドア側に回動された基準姿勢と前記ドアとは反対側に回動された展開姿勢との間で回動自在とされると共に、前記ドアに収容されている内機部に対し、当該ドアに設けられた挿通開口を通って連結された連結部を備えた車両のドアハンドルを前提とする。そして、この車両のドアハンドルは、前記ヒンジ部の外面が、前記基準姿勢において、前記挿通開口の開口縁に配設されたシール材に接触し、当該基準姿勢と前記展開姿勢との間での回動に伴って前記シール材との間に隙間を生じる形状となっていることを特徴とする。この特定事項により、ドアハンドルの基準姿勢にあっては、ヒンジ部の外面がシール材に接触することにより、ドアとドアハンドルとの間が良好にシールされて、車外の音や雨水が車内に入り込むことを抑制できる(ドアが閉鎖状態にある車両の走行中等において車外の音や雨水が車内に入り込むことを抑制できる)。また、人が乗車するに当たってのドアの開放時等において、ドアハンドルが基準姿勢と展開姿勢との間で回動する際には、ヒンジ部の外面とシール材との間に隙間が生じることになり、ヒンジ部の外面がシール材に摺接する状態を回避できる。このため、ドアハンドルの回動を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明ではドアハンドルが基準姿勢にある状態で車外の音や雨水が車内に入り込んでしまうことを抑制できドアハンドルの回動時には該回動動作を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1(a)は実施形態に係るドアハンドルを備える車両の一部の側面図であり、図1(b)はドアハンドルの格納姿勢を示す斜視図であり、図1(c)はドアハンドルのポップアップ姿勢を示す斜視図であり、図1(d)は図1(a)におけるd-d線に沿った断面図である。
図2(a)はドアハンドルのヒンジ部およびシール材の分解斜視図であり、図2(b)はドアハンドルが格納姿勢にある際のヒンジ部周辺の平面図であり、図2(c)はドアハンドルが展開姿勢にある際のヒンジ部周辺の平面図である。
図3(a)は従来のドアハンドルが格納姿勢にある際のヒンジ部周辺の平面図であり、図3(b)は従来のドアハンドルが展開姿勢にある際のヒンジ部周辺の平面図であり、図3(c)は完全シール構造を採用したドアハンドルが格納姿勢にある際のヒンジ部周辺の平面図であり、図3(d)は完全シール構造を採用したドアハンドルが展開姿勢にある際のヒンジ部周辺の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両のフロントサイドドア(以下、単にサイドドアまたはドアという)に設けられ、ハンドル長手方向(ドアの閉鎖状態およびドアハンドルの格納姿勢での車体前後方向)における前端寄りの位置に配設されたヒンジ部によって回動自在に支持されたドアハンドル(フラッシュサーフェイスドアハンドル)に本発明を適用した場合について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係るドアハンドル1を備える車両Vの一部の側面図である。この図1における矢印FRは車体前方向を示し、矢印UPは上方向を示している。後述する他の図面においても同様に、矢印FRは車体前方向を示し、矢印UPは上方向を示している。図1(a)に示すように、車両Vのサイドドア2には、該サイドドア2を開放操作する際に把持されるドアハンドル1が設けられている。尚、この図1(a)では、左側のサイドドア2を示しているが、右側のサイドドアも同様な構成(対称な構成)となっている。
【0010】
ドアハンドル1は、樹脂製または金属製であって、長手方向における前端寄りの位置が鉛直軸周りに回動自在に支持されている。つまり、車両Vの走行時等にあっては、ドアハンドル1が鉛直軸周りにサイドドア2側に回動されていることで該サイドドア2に格納された格納姿勢(本発明でいう基準姿勢)となる。また、ドアの開放が必要なときには、ドアハンドル1が鉛直軸周りにサイドドア2とは反対側に回動することでサイドドア2から突出されたポップアップ姿勢となる。図1(b)はドアハンドル1の格納姿勢を示す斜視図である。また、図1(c)はドアハンドル1のポップアップ姿勢を示す斜視図である。また、図1(d)は、図1(a)におけるd-d線に沿った断面図であって、ドアハンドル1の格納姿勢を仮想線で示し、展開姿勢(ポップアップ姿勢から更に回動した姿勢)を実線で示している。図1(b)、および、図1(d)の仮想線に示すように、ドアハンドル1の格納姿勢では、該ドアハンドル1の外面31がサイドドア2の外面(ドアアウタパネル22の外面)21と略面一となって車両Vの意匠性や空力特性を高めるようになっている。そして、人が乗車するに当たりサイドドア2の開放が必要なときには、ドアハンドル1が鉛直軸周りにサイドドア2の外側に回動することで該サイドドア2から突出されたポップアップ姿勢となる。図1(c)に示すように、ドアハンドル1のポップアップ姿勢では、下側から該ドアハンドル1の内側空間に指を差し入れることでドアハンドル1の把持が可能となる(図1(c)において仮想線で示した手Hを参照)。このポップアップ姿勢にあるドアハンドル1を把持してサイドドア2を開放する際には、ドアハンドル1を手前(サイドドア2の開放側)に引くことにより、ポップアップ姿勢から更に所定角度だけ回動して展開姿勢となる。この場合、ドアハンドル1から手を離すと、図示しないスプリングの付勢力によってドアハンドル1はポップアップ姿勢に戻ることになる。
(【0011】以降は省略されています)

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