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公開番号2024036938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141512
出願日2022-09-06
発明の名称車両用ドア装置
出願人株式会社アイシン
代理人個人,個人
主分類E05F 15/649 20150101AFI20240311BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約【課題】簡素な構成にて、車両のドアに保持力を付与する。
【解決手段】ドア装置は、車体に対する第1の回動連結点と車両のドアに対する第2の回動連結点X2とを有する第1及び第2のリンクアームを備える。また、第1のリンクアーム21における第2の回動連結点X2には、そのドアの保持力を発生する保持力発生機構60が設けられる。この保持力発生機構60は、第1及び第2のリンクアームが形成するリンク機構15の動作に基づき相対回動する第1及び第2の相対回動部材81,82を備える。更に、保持力発生機構60は、第1及び第2の相対回動部材81,82間に介在された状態で、これらの相対回動に基づいて、その摺動面Sに摺接することにより摺動抵抗を生じさせる摩擦部材61を備える。そして、保持力発生機構60は、その摩擦部材61を摺動面Sに押し当てる付勢力を発生する付勢部材65を備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項１】
車体に対する第１の回動連結点と車両のドアに対する第２の回動連結点とを有する第１及び第２のリンクアームを備え、
前記第１及び第２のリンクアームが形成するリンク機構の動作に基づき前記ドアが開閉動作するとともに、
前記各第１の回動連結点及び前記各第２の回動連結点の少なくとも何れか一つには、
前記リンク機構の動作に基づき相対回動する第１及び第２の相対回動部材と、
前記第１及び第２の相対回動部材間に介在された状態で前記相対回動に基づき前記第１及び第２の相対回動部材の少なくとも一方に設けられた摺動面に摺接することにより摺動抵抗を生じさせる摩擦部材と、
前記摩擦部材を前記摺動面に押し当てる付勢力を発生する付勢部材と、
を備えた保持力発生機構が設けられている車両用ドア装置。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
請求項１に記載の車両用ドア装置において、
前記付勢部材の付勢力に基づいて前記第１及び第２の相対回動部材が前記摩擦部材を挟圧するように構成されること、を特徴とする車両用ドア装置。
【請求項３】
請求項２に記載の車両用ドア装置において、
前記回動連結点を構成する連結軸に対して軸方向移動不能に設けられた軸方向移動不能部材と、
前記連結軸に対して軸方向移動可能に設けられた軸方向移動可能部材と、
前記軸方向移動不能部材との間に前記軸方向移動可能部材を挟む軸方向位置において前記連結軸に対して軸方向移動可能に設けられた押さえ部材と、を備え、
前記付勢部材の付勢力に基づき前記押さえ部材を軸方向に押圧することにより、
前記軸方向移動不能部材及び前記押さえ部材を前記第１及び第２の相対回動部材の一方側とし、
前記軸方向移動可能部材を前記第１及び第２の相対回動部材の他方側として、
前記軸方向移動不能部材と前記軸方向移動可能部材との間に介在された前記摩擦部材及び前記軸方向移動可能部材と前記押さえ部材との間に介在された前記摩擦部材を前記挟圧すること、を特徴とする車両用ドア装置。
【請求項４】
請求項１～請求項３の何れか一項に記載の車両用ドア装置において、
前記第１及び第２の相対回動部材の一方に対して前記摩擦部材が相対回動不能に固定されていること、を特徴とする車両用ドア装置。
【請求項５】
請求項１～請求項３の何れか一項に記載の車両用ドア装置において、
前記摩擦部材を上下方向に挟み込む位置に前記第１及び第２の相対回動部材が配置されるとともに、前記第１及び第２の相対回動部材のうち、前記摩擦部材の上方に配置された上側の相対回動部材に対して前記ドアの荷重が作用するように構成されること、
を特徴とする車両用ドア装置。
【請求項６】
請求項１～請求項３の何れか一項に記載の車両用ドア装置において、
前記第２の回動連結点に設けられた前記保持力発生機構を有すること、
を特徴とする車両用ドア装置。
【請求項７】
請求項１～請求項３の何れか一項に記載の車両用ドア装置において、
前記第１及び第２の回動連結点間の連結長を変更可能とする連結長可変機構が設けられた前記第２のリンクアームを備えるとともに、
前記連結長可変機構を有しない前記第１のリンクアームに設けられた前記保持力発生機構を備えること、を特徴とする車両用ドア装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両用ドア装置に関するものである。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、例えば、特許文献１に示すように、車両のドアを開閉駆動する駆動装置に設けられたクラッチ機構をオン作動させることにより、その開閉動作位置を保持するための保持力を生じさせる構成が知られている。即ち、このような車両用のドア装置は、例えば、ウォーム＆ホイール等、減速機構の摩擦力に基づいた駆動装置の逆入力耐性を利用することにより、そのドアに制動力を付与する。そして、例えば、特許文献２等には、駆動源となるモータのブレーキ制御を実行することにより、そのドアに保持力を付与する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００９－１２７３０１号公報
特開２０１８－１５９１９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記従来技術の構成では、そのドア保持制御を実行する制御装置及び駆動電力が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を解決する車両用ドア装置の各態様を記載する。
態様１の車両用ドア装置は、車体に対する第１の回動連結点と車両のドアに対する第２の回動連結点とを有する第１及び第２のリンクアームを備え、前記第１及び第２のリンクアームが形成するリンク機構の動作に基づき前記ドアが開閉動作するとともに、前記各第１の回動連結点及び前記各第２の回動連結点の少なくとも何れか一つには、前記リンク機構の動作に基づき相対回動する第１及び第２の相対回動部材と、前記第１及び第２の相対回動部材間に介在された状態で前記相対回動に基づき前記第１及び第２の相対回動部材の少なくとも一方に設けられた摺動面に摺接することにより摺動抵抗を生じさせる摩擦部材と、前記摩擦部材を前記摺動面に押し当てる付勢力を発生する付勢部材と、を備えた保持力発生機構が設けられている。
【０００６】
上記構成によれば、リンク機構の動作に基づき第１及び第２の相対回動部材が相対回動する際、その摩擦部材の摩擦力により生ずる摺動抵抗を利用して、このリンク機構に支持されたドアに保持力を付与することができる。そして、リンクアームの回動連結点のような二部材が相対回動可能に連結される部位であれば、簡素な構成にて、容易に、このような第１及び第２の相対回動部材、並びに摩擦部材を配置することができる。更に、付勢部材の付勢力に基づき摩擦部材を摺動面に押し当てることで、その摩擦力に基づいた摺動抵抗を強化することができる。そして、これにより、簡素な構成にて、安定的に、そのドアの開閉動作位置を保持することができる。
【０００７】
例えば、車両が傾斜路に位置する状況においても、そのドアが、自重により開閉動作し難くなる。また、強風時等、ドアに外乱が入力された場合においても、その外乱によるドアの開閉動作を抑えることができる。更に、ドアの開閉動作時に生ずる揺れや振動を抑制することができる。そして、これにより、優れた操作フィーリングを実現するとともに、併せて、その質感の向上を図ることができる。加えて、そのドアの保持力を発生するための電力を消費しないという利点がある。
【０００８】
態様２の車両用ドア装置は、態様１に記載の車両用ドア装置において、前記付勢部材の付勢力に基づいて前記第１及び第２の相対回動部材が前記摩擦部材を挟圧するように構成される。
【０００９】
上記構成によれば、簡素な構成にて、効率よく、第１及び第２の相対回動部材間に介在された摩擦部材を摺動面に押し当てることができる。そして、これにより、安定的なドアの保持力を発生させることができる。
【００１０】
態様３の車両用ドア装置は、態様２に記載の車両用ドア装置において、前記回動連結点を構成する連結軸に対して軸方向移動不能に設けられた軸方向移動不能部材と、前記連結軸に対して軸方向移動可能に設けられた軸方向移動可能部材と、前記軸方向移動不能部材との間に前記軸方向移動可能部材を挟む軸方向位置において前記連結軸に対して軸方向移動可能に設けられた押さえ部材と、を備え、前記付勢部材の付勢力に基づき前記押さえ部材を軸方向に押圧することにより、前記軸方向移動不能部材及び前記押さえ部材を前記第１及び第２の相対回動部材の一方側とし、前記軸方向移動可能部材を前記第１及び第２の相対回動部材の他方側として、前記軸方向移動不能部材と前記軸方向移動可能部材との間に介在された前記摩擦部材及び前記軸方向移動可能部材と前記押さえ部材との間に介在された前記摩擦部材を前記挟圧する。
（【００１１】以降は省略されています）

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