TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024035635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022140222
出願日2022-09-02
発明の名称開閉体制御装置
出願人ニデックモビリティ株式会社
代理人個人
主分類E05F 15/41 20150101AFI20240307BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約
【課題】開閉体の全閉位置の手前で挟み込みが発生した場合であっても、速やかに挟み込みを検出できるようにする。
【解決手段】開閉体制御装置は、開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出部と、開閉体の開度を検出する開度検出部と、開閉体による挟み込みを検出するための閾値を算出する閾値算出部と、挟み込みが発生したか否かを判定する挟み込み判定部とを備えている。開閉体の閉動作中において、開度が基準値αを超えている間は、閾値算出部は、モータ電流Iと所定値Kとに基づいて、挟み込み検出用の第1閾値Th1(n)を算出する。開閉体の閉動作中において、開度が基準値α以下になると、閾値算出部は、モータ電流の減少の傾向を示す傾向値R(n)を算出するとともに、第1閾値Th1(n)から|R(n)|を減算した値を、第2閾値Th2(n)として算出する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、
前記モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出部と、
前記開閉体の開度を検出する開度検出部と、
前記モータ電流検出部が検出したモータ電流、および前記開度検出部が検出した開度に基づいて、前記開閉体による挟み込みを検出するための閾値を算出する閾値算出部と、
前記モータ電流検出部が検出したモータ電流、および前記閾値算出部が算出した閾値に基づいて、前記開閉体による挟み込みが発生したか否かを判定する挟み込み判定部と、を備え、
前記挟み込み判定部により挟み込みが発生したと判定された場合に、前記モータ駆動部が前記モータを停止または逆転させる開閉体制御装置であって、
前記閾値算出部は、
前記開閉体の閉動作中において、前記開度があらかじめ決められた基準値を超えている間は、前記モータ電流とあらかじめ決められた所定値とに基づいて、挟み込み検出用の第1閾値を算出し、
前記開閉体の閉動作中において、前記開度が前記基準値以下になると、前記モータ電流の減少の傾向を示す傾向値を算出するとともに、前記第1閾値と前記傾向値とに基づいて、前記第1閾値よりも小さい挟み込み検出用の第2閾値を算出する、ことを特徴とする開閉体制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の開閉体制御装置において、
前記閾値算出部は、
現時点より前の第1時点における前記モータ電流に前記所定値を加算した値を、前記第1閾値として算出し、
前記第1時点における前記モータ電流と、当該第1時点よりさらに前の第2時点における前記モータ電流との差を、前記傾向値として算出し、
前記第1閾値から前記傾向値の絶対値を減算した値を、前記第2閾値として算出する、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の開閉体制御装置において、
前記開度検出部は、前記モータの回転と同期して発生するパルスを計数することにより、前記開閉体の開度を検出し、
前記第1時点は、現時点から所定数の前記パルスが含まれる期間だけ遡った時点であり、
前記第2時点は、前記第1時点からさらに所定数の前記パルスが含まれる期間だけ遡った時点である、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項4】
開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、
前記モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出部と、
前記開閉体の開度を検出する開度検出部と、
前記モータ電流検出部が検出したモータ電流に基づいて、前記開閉体による挟み込みが発生したか否かを判定する挟み込み判定部と、を備え、
前記挟み込み判定部により挟み込みが発生したと判定された場合に、前記モータ駆動部が前記モータを停止または逆転させる開閉体制御装置であって、
前記モータ電流検出部は、
現時点のモータ電流と現時点より前の第1時点におけるモータ電流との変化量である、第1変化量を算出するとともに、
前記第1時点におけるモータ電流と当該第1時点よりさらに前の第2時点におけるモータ電流との変化量である、第2変化量を算出し、
前記挟み込み判定部は、
前記開閉体の閉動作中において、前記開度があらかじめ決められた基準値以下になると、前記第1変化量と前記第2変化量との差分があらかじめ決められた所定値を超えているか否かを判定し、
前記差分が前記所定値を超えている場合に、前記開閉体による挟み込みが発生したと判定する、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の開閉体制御装置において、
前記開閉体は、車両の後部に設けられたバックドアであり、
前記基準値は、閉動作中の前記バックドアが全閉位置の直前の所定位置まで閉じたときの開度に設定されている、ことを特徴とする開閉体制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に備わるバックドアなどの開閉体を制御する装置に関し、特に、開閉体による挟み込みを迅速に検出するための技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
車両の後方に設けられているバックドア(テールゲートともいう)は、モータの回転によって自動的に開閉動作を行い、モータが一方向に回転するとドアが開き、モータが他方向に回転するとドアが閉じるようになっている。バックドアが閉じる方向に動作している際に、ドアと車体との間に障害物が挟み込まれると、ドアを完全に閉じることが不可能となるとともに、人体が挟み込まれた場合には安全が脅かされることになる。そのため、挟み込みが発生した場合には、これを速やかに検出してモータを停止または反転させる必要がある。
【0003】
図9は、バックドアが全開位置から閉じて行く場合の、バックドアの開度(以下「ドア開度」という)と、モータに流れる電流(以下「モータ電流」という)との関係の一例である。横軸はドア開度を表しており、左端は全開位置、右端は全閉位置を示している。したがって、横軸の左に行くほどドア開度は大きくなり、横軸の右に行くほどドア開度は小さくなる。バックドアは、閉動作時に、モータの回転に伴って、全開位置から全閉位置に向って一定速度で閉じてゆく。縦軸はモータ電流の電流値を表している。モータ電流Iは、閉動作の開始時(全開位置付近)に過渡的に変化するが、その後はバックドアの閉動作に伴って増加してゆき、やがて一定値に至る。そして、バックドアがある位置まで閉じると、その後はモータ負荷の減少に伴い、ドアが全閉位置に至るまでモータ電流Iは減少してゆく。
【0004】
図10は、バックドアの全閉位置の手前(直前)で挟み込みが発生した場合の、モータ電流Iの変化を示している。挟み込みが発生すると、ドアが動かなくなってモータの負荷が大きくなるため、モータ電流Iは増加に転じる。そして、モータ電流Iが所定の閾値Thを超えた時点で、挟み込みが発生したと判定される。挟み込みが検出されると、バックドアが停止または反転するようにモータの制御が行われ、これによって挟み込みの状態が解消される。特許文献1および特許文献2には、このようなバックドアによる挟み込みを検出する技術が開示されている。
【0005】
特許文献1の開閉体制御装置では、モータ負荷(モータ電流)の変化量の積算値を閾値と比較し、当該積算値が閾値を超えた場合に挟み込みが発生したと判定している。本文献では、モータ負荷の現在値と前回値との差分を変化量(微分値)として算出し、この変化量の積算値(積分値)を閾値と比較しているので、結局、モータ負荷が閾値を超えたときに挟み込みと判定することになる。また、本文献の場合、閾値の設定にあたってモータ負荷の変化量の差分は考慮されていない。
【0006】
特許文献2の開閉体制御装置では、バックドアの開度を角度センサによって検出し、バックドアの開度が大きい場合は挟み込み検出用の閾値を高くし、バックドアの開度が小さくなるほど閾値が低くなるようにしている。本文献では、ドアの開度のみに基づいて閾値を可変としており、閾値の設定にあたってモータ負荷の変化量は考慮されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009-161993号公報
特開2016-65398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図10で示したように、挟み込みが発生した場合、モータ電流が増加して閾値Thを超えた時点で挟み込みが検出されるが、挟み込みの発生時点と挟み込みの検出時点との間には時間差tがある。このため、挟み込みが発生してからモータを停止または逆転させるまでに時間的な遅れが発生し、この間、挟み込みの状態が継続する。また、車両のバックドアの場合は、閉動作中のドアが全閉位置の手前まで至ると、モータ電流の値が小さくなるため、ドア開度が大きい場合の閾値と同じ閾値を用いて挟み込みを検出すると、モータ電流が閾値を超えるまでに時間を要し、挟み込みの検出が一層遅れるという特有の問題がある。
【0009】
本発明の課題は、開閉体の全閉位置の手前で挟み込みが発生した場合であっても、速やかに挟み込みを検出することが可能な開閉体制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る開閉体制御装置は、開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出部と、開閉体の開度を検出する開度検出部と、モータ電流検出部が検出したモータ電流、および開度検出部が検出した開度に基づいて、開閉体による挟み込みを検出するための閾値を算出する閾値算出部と、モータ電流検出部が検出したモータ電流、および閾値算出部が算出した閾値に基づいて、開閉体による挟み込みが発生したか否かを判定する挟み込み判定部とを備えている。挟み込み判定部により挟み込みが発生したと判定された場合、モータ駆動部はモータを停止または逆転させる。閾値算出部は、開閉体の閉動作中において、開度があらかじめ決められた基準値を超えている間は、モータ電流とあらかじめ決められた所定値とに基づいて、挟み込み検出用の第1閾値を算出する。また、閾値算出部は、開閉体の閉動作中において、開度が基準値以下になると、モータ電流の減少の傾向を示す傾向値を算出するとともに、第1閾値と傾向値とに基づいて、第1閾値よりも小さい挟み込み検出用の第2閾値を算出する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
トイレ用補助錠
1か月前
個人
ドアガード固定具
1か月前
個人
扉構造およびブース
1か月前
株式会社SUBARU
車両
1か月前
株式会社白山機工
ロッカー
24日前
ナブテスコ株式会社
自動ドア
2か月前
リョービ株式会社
ドアクローザ
2か月前
タキゲン製造株式会社
抜差し蝶番
1か月前
株式会社コアテックシステム
車両制御方法
2か月前
株式会社ガードロック
ドア錠
1か月前
美和ロック株式会社
施解錠装置
1か月前
マクセル株式会社
保管装置
2か月前
大阪金具株式会社
クレセント錠
4日前
美和ロック株式会社
施解錠装置
2か月前
株式会社ユーシン
ラッチ解除装置
2か月前
株式会社ユーシン
ラッチ解除装置
2か月前
株式会社アイシン
車両用ドア装置
2か月前
株式会社アイシン
車両用ドア装置
1か月前
株式会社ユーシン
ドアラッチ装置
2か月前
株式会社アイシン
車両用ドア装置
26日前
株式会社アイシン
車両用ドア装置
1か月前
株式会社ユニオン
レバーハンドル
20日前
株式会社アイシン
車両用ドア装置
20日前
株式会社ユーシン
ドアラッチ装置
18日前
株式会社ユーシン
開閉体制御装置
11日前
株式会社ユーシン
ドアラッチ装置
18日前
オイレスECO株式会社
跳ね上げ式門扉
1か月前
三和シヤッター工業株式会社
錠装置
19日前
株式会社アイシン
車両用ドア制御装置
19日前
株式会社オカムラ
間仕切
1か月前
株式会社オカムラ
間仕切
1か月前
株式会社アイシン
車両用ドア制御装置
19日前
ニデックモビリティ株式会社
開閉体制御装置
1か月前
株式会社オカムラ
間仕切
1か月前
株式会社ユーシン
スイッチ装置及びドアノブ
2か月前
株式会社オカムラ
間仕切
1か月前
続きを見る