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公開番号2024053157
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2022159229
出願日2022-10-03
発明の名称高精細スクリーン印刷用芯鞘複合ポリエステルモノフィラメント
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D01F 8/14 20060101AFI20240408BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】 均一な繊維径および高精細スクリーン印刷に好適な高強度・高モジュラス特性を有し、ハレーションを防止するための染色工程を不要とする高精細スクリーン印刷用芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを提供する。
【解決手段】 芯成分ポリエステル樹脂に光吸収物質を0.05重量%~1.0重量%含有し、モノフィラメントの繊維長手方向100万mに存在する、繊維直径に対して1.0μm以上の繊維直径低下の発生数が5.0個以下であり、破断強度が6.5cN/dtex~9.0cN/dtexである高精細スクリーン印刷用芯鞘複合ポリエステルモノフィラメント。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントの芯成分に光吸収物質を含有し、
前記光吸収物質の含有割合が芯成分に対して0.05重量%~1.0重量%、
モノフィラメントの繊維長手方向100万mに存在する、繊維直径に対して1.0μm以上の繊維直径低下の発生数が5.0個以下、
モノフィラメントの破断強度が6.5cN/dtex~9.0cN/dtex
である高精細スクリーン印刷用芯鞘複合ポリエステルモノフィラメント。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
繊維横断面において、
繊維表面から中心に向かって1μmの位置における結晶化度χsを、繊維軸方向に10点測定した際の結晶化度χsの標準偏差が2.0以下
である請求項1記載の高精細スクリーン印刷用芯鞘複合ポリエステルモノフィラメント。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はスクリーン紗用モノフィラメントに関する。詳しくは、モノフィラメントをメッシュ織物に製織する際の耐摩耗性に優れ、染色工程を要せず、スクリーンに印刷パターンを形成する際のハレーション防止効果に優れた高精細スクリーン印刷用ポリエステルモノフィラメントに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
スクリーン印刷用織物としては、従来はシルクなどの天然繊維やステンレスなどの無機繊維からなるメッシュ織物、すなわちスクリーン紗が広く使用されてきた。近年は、柔軟性や耐久性、コストパフォーマンスに優れる合繊メッシュが好んで使用され、中でもポリエステルモノフィラメントは寸法安定性に優れるなど用途の適性が高く、広く普及している。また、電子部品の電極・配線印刷などの高精細スクリーン印刷用途において、積層セラミックスコンデンサ、太陽電池など世界的なクリーンエネルギーへの需要の高まりを背景に、成長拡大と高精細印刷要求の高度化が著しく、スクリーン紗用モノフィラメントの高度化が求められている。
【0003】
スクリーン紗を用いた製版工程は、モノフィラメントを用いたスクリーン紗を版枠に紗張り固定し、精錬して、モノフィラメントに付着している油剤等の不要物を除去後、紫外線硬化性樹脂を塗布・乾燥した後に、印刷したい図柄を黒色で描いたポジフィルムをスクリーン紗に密着させた状態で、波長280~500nmの紫外線を露光して行われる。この際、ポジフィルムの図柄部分に重複した紫外線硬化性樹脂は固化せず、他部分は紫外線硬化性樹脂が紫外線に露光して光化学反応により固化するため、露光後の版を水洗することで、ポジフィルムの図柄部分の紫外線硬化性樹脂が洗い流され、印刷ネガとなる。
【0004】
スクリーン印刷において、より精密・精細な印刷を行うためには、いかにポジフィルムの図柄通りに紫外線硬化性樹脂を固化させるかが重要な課題となる。スクリーン紗の紫外線反射率が高いと、スクリーン紗表面で紫外線が乱反射し露光不要な図柄部分まで感光させてしまう、いわゆるハレーションが発生するため、印刷精度が著しく低下する。紫外線の乱反射を防ぐ方法として、一般にモノフィラメントでスクリーン紗を製織した後に、染色を施す方法が採用されているが、染色工程では環境負荷の高い廃液が排出されることが深刻な問題となっている。この染色工程を廃止すべく、製糸工程段階で光吸収物質を混合したスクリーン紗用モノフィラメントに関する検討が種々行われている。
【0005】
例えば、特許文献1には、ポリエステルモノフィラメントを芯鞘複合構造とし、鞘成分のみに高濃度の有機化合物系光吸収物質を含有させる発明が開示されている。また、特許文献2では、芯鞘複合構造とし、芯成分に光吸収物質を含有させる発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-28194号公報
国際公開第2005/118927号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、高精細スクリーン印刷用に目開きが均一なハイメッシュ織物を得ることであり、繊維直径が均一かつ高強度・高モジュラスであり、ハレーションを防止するための染色工程を不要とする芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを提供することである。
【0008】
本発明では、高精細スクリーン印刷用ハイメッシュ織物を得るために、高強度・高モジュラスであるモノフィラメントを用いて、紗を高密度化し、紗のオープニングを精密化する方法を採用した。
【0009】
また、高精細スクリーン印刷には、被写体とスクリーン版の距離を小さくしてスキージング時の紗の沈み込みを低減して塗布剤の滲みを抑制することが重要であり、スクリーン紗の製織性や紗張り性を発揮するため、モノフィラメントの強度・モジュラスを向上させるべく、特許文献1、2のように製糸工程段階で光吸収物質を混合して染色によるモジュラス特性の低下を排除した。
【0010】
しかしながら、製糸工程段階で光吸収物質を混合すると、この光吸収物質がポリマーの分子鎖の間に入り込み、分子間の拘束を弱めてしまうため、モノフィラメントの強度が下がり、高精細スクリーン印刷用途へ展開できない問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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