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公開番号2024050427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2023133717,2023111461
出願日2023-08-19,2023-07-06
発明の名称易接着ポリアミドフィルム及びその製造方法
出願人ユニチカ株式会社
代理人個人
主分類B32B 27/34 20060101AFI20240403BHJP(積層体)
要約【課題】熱水処理後も高い密着性を有しながら、耐ブロッキング性、印刷適性等にも優れた易接着ポリアミドフィルムを提供する。
【解決手段】ポリアミド基材フィルムの少なくとも片面にプライマー層が形成されているポリアミドフィルムであって、(1)前記プライマー層が、シラノール基を有しないポリウレタン樹脂Aとシラノール基を有するポリウレタン樹脂Bとを含み、(2)前記ポリウレタン樹脂Aと前記ポリウレタン樹脂Bのガラス転移温度(Tg)が互いに異なる、ことを特徴とする易接着ポリアミドフィルムに係る。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
ポリアミド基材フィルムの少なくとも片面にプライマー層が形成されているポリアミドフィルムであって、
(1)前記プライマー層が、シラノール基を有しないポリウレタン樹脂Aとシラノール基を有するポリウレタン樹脂Bとを含み、
(2)前記ポリウレタン樹脂Aと前記ポリウレタン樹脂Bのガラス転移温度(Tg)が互いに異なる、
ことを特徴とする易接着ポリアミドフィルム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ポリウレタン樹脂Aのガラス転移温度(Tg)が5~50℃の範囲であり、前記ポリウレタン樹脂Bのガラス転移温度(Tg)が60℃以上の範囲である、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項3】
ポリウレタン樹脂A及びポリウレタン樹脂Bの合計を100重量部としたとき、ポリウレタン樹脂Aが25~80重量部であり、ポリウレタンBが20~75重量部である、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項4】
ポリウレタン樹脂Aが、皮膜伸度300%以上及び抗張力20~50MPaであり、かつ、ポリウレタン樹脂Bが、皮膜伸度200%以上及び抗張力40~60MPaである、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項5】
前記プライマー層に印刷した半調印刷50%階調部の2.5mm

内の網点300個の面積を、印刷フィルムTD方向に任意の10箇所測長したときに、最小と最大の面積比(最小面積20個の平均/最大面積20個の平均)が0.8~1の範囲である、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項6】
プライマー層どうしを重ね、10kg/cmの荷重をかけ、40℃の環境で1週間経過後の密着力が40g/15mm以下である、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項7】
ヘーズが8%以下である、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項8】
二軸延伸フィルムである、請求項1に記載の易接着ポリアミドフィルム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の易接着ポリアミドフィルムのプライマー層に直に又は印刷層を介して、少なくともラミネート接着剤層及びヒートシール層が順に積層されている積層体。
【請求項10】
易接着ポリアミドフィルムを製造する方法であって、
(1)未延伸のポリアミド基材フィルムの少なくとも片面に、シラノール基を有しないポリウレタン樹脂Aとシラノール基を有するポリウレタン樹脂Bとを含む水性塗剤を塗布する工程、及び
(2)水性塗剤が塗布されたポリアミドフィルムを二軸延伸した後、熱処理する工程
を含む易接着ポリアミドフィルムの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な易接着ポリアミドフィルム及びその製造方法に関する。特に、本発明は、包装材料、電気絶縁材料、一般工業材料等に好適に使用される易接着ポリアミドフィルム及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
二軸延伸ポリアミドフィルムは、機械的特性、光学的特性、熱的特性、バリア性等に優れているほか、耐摩耗性、耐衝撃性、耐ピンホール性等にも優れていることから、食品その他を包装するための包装材料用のフィルムとして広く利用されている。これらの用途においては、通常は、基材フィルムの表面に種々の二次加工、例えば各種塗剤のコーティング加工、印刷加工、蒸着加工、他のフィルムとラミネート加工等が施される。そのため、基材フィルムにコロナ放電処理、プラズマ処理等の物理的な表面処理、あるいは酸、アルカリ等の化学薬品を使用してフィルム表面を活性化させる化学的な表面処理を施すことによって、基材フィルムの表面改質を図り、基材フィルムと二次加工による被覆物との接着性を高める試みがなされている。
【0003】
しかし、物理的な表面処理では、工程は比較的簡便であるものの、得られる接着性は不十分である。化学的な表面処理では、工程が複雑となるうえに、作業環境の悪化等の問題がある。
【0004】
ところで、ポリアミドフィルムを食品包装用途に供する場合は、必要に応じて印刷加工を施した後、シーラントフィルムを積層する方法が一般的に採用されている。ところが、両フィルム間の接着力が弱いと、内容物の殺菌のためのボイル処理、レトルト処理等を行う際に、基材のポリアミドフィルムとシーラントフィルムとの間での剥離、いわゆるデラミネーション現象が発生することがある。
【0005】
かかる問題を解決するために、上記の物理的又は化学的な表面処理方法とは別に、基材フィルムに接着活性を有する下塗り剤を塗布することにより易接着塗膜( 以下「プライマー層」という。) を形成する方法がある。この方法は、各種のトップコート層に応じてプライマー成分を選択できること等から、広く利用されている。
【0006】
プライマー層の構成成分としては、作業性、安全性及びコスト面から、水性樹脂が多く使用されている。その中でも、トップコート層としてのコーティング層、インキ層、蒸着層等との接着性を向上させるために、とりわけポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が使用されている(特許文献1~7)。
【0007】
この中でも、例えば、易接着ポリアミドフィルムのプライマー層の厚みと、易接着塗剤として使用するポリウレタン樹脂の物性と、プライマー層中に残存する揮発性塩基成分の量とを制御することで、塗膜の表面特性が改善され、熱水処理後の密着性を向上させる方法が知られている(特許文献7)。特許文献7によれば、揮発性塩基成分については、プライマー層中に硬化剤(架橋剤)を含有させないことによって、揮発性塩基成分の総量を減少することができ、耐水性低下の抑制に加え、食品のための包装材料等に用いる場合の安全性を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-38956
特開2020-121496
特開2014-22080
特開2000-26798
特公平3-55302
国際公開WO2008/75461
国際公開WO2010/110282
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの従来のフィルムでは、耐ブロッキング性という点でさらなる改良を進める必要がある。すなわち、フィルムをロールで扱う際に、フィルムどうしが相互にくっついてしまう「ブロッキング」という現象が生じやすくなる。特に、特許文献7等に開示されているように、プライマー層中に硬化剤を使用しない場合には、その現象が顕著になる傾向にある。また、多層ラミネート積層体の中間層に用いるためプライマー層と反対面にコロナ放電処理を施した場合は、さらにブロッキングが生じやすくなり、加工トラブルになりやすい。この場合、ブロッキングを抑制するためにプライマー層中に滑剤を添加させる方法があるが、滑剤を多量に添加するとヘーズが上昇し、透明性が損なわれて印刷外観を低下させるおそれがある。
【0010】
また、従来のフィルムでは、プライマー層に起因する印刷適性についても改善の余地が残されている。商品パッケージにおいては、環境に配慮したアピールのほか、個性を表現する方法として多種多様な印刷が施されることから、印刷外観への要求も高くなる傾向にある。この点、従来のフィルムで適用されるプライマー層の塗膜特性により生じる局所的な印刷外観の低下の問題もあり、この点においても改善の余地がある。
(【0011】以降は省略されています)

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