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公開番号2024041677
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022146617
出願日2022-09-14
発明の名称給湯装置
出願人リンナイ株式会社
代理人個人
主分類F24D 17/00 20220101AFI20240319BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】即湯機能と暖房機能とを搭載した給湯装置(1)で、即湯開閉弁(84)の開故障を検出する。
【解決手段】暖房運転を行いながら即湯開閉弁(84)を開いて熱媒の一部を即湯熱交換器(54)に供給しつつ、即湯ポンプ(51)で循環温水を循環させることで即湯運転を実行可能な給湯装置で、即湯ポンプのメンテナンス動作または凍結予防動作を実行する際に、暖房運転が実行中であった場合は即湯開閉弁を閉弁状態に制御した後、メンテナンス動作中または凍結予防動作中に即湯熱交換器の上流側と下流側で循環温水の温度を検出する。そして、即湯熱交換器での循環温水の温度上昇量を算出して、温度上昇量が所定の閾値温度を超える状態が継続時間以上続く場合は、即湯開閉弁が開故障していると判断する。こうすれば、給湯装置で暖房運転中にメンテナンス動作または凍結予防動作を実行する際に、即湯開閉弁の開故障の有無を判断することができる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
給水通路から供給された水を加熱することによって温水を生成し、前記温水を出湯通路を介して給湯栓に供給することによって給湯運転を行い、加熱された熱媒を暖房往通路および暖房戻通路を介して暖房端末に循環させることによって暖房運転を行う給湯装置において、
前記給湯栓の上流の分岐位置で前記出湯通路から分岐して、前記分岐位置よりも上流の合流位置で前記出湯通路に接続された還流通路と、
前記還流通路に搭載されて、前記出湯通路内の温水を前記分岐位置から前記還流通路に吸い込んで前記合流位置から前記出湯通路内に還流させることにより、前記出湯通路および前記還流通路内の前記温水を循環温水として循環させる即湯ポンプと、
前記還流通路に搭載されて、前記即湯ポンプによって前記循環温水が通過する即湯熱交換器と、
前記暖房往通路から分岐して、前記暖房端末に供給される前記熱媒の一部を前記即湯熱交換器に供給する即湯分岐通路と、
前記即湯分岐通路を開閉する即湯開閉弁と、
前記即湯熱交換器の上流で前記循環温水の温度を検出する上流側温度センサと、
前記即湯熱交換器の下流で前記循環温水の温度を検出する下流側温度センサと、
前記給湯運転や、前記暖房運転や、前記即湯ポンプおよび前記即湯開閉弁の動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記暖房運転を実行しながら前記即湯開閉弁を開弁させて前記熱媒の一部を前記即湯熱交換器に供給すると共に、前記即湯ポンプを動作させて前記循環温水を循環させることによって、前記熱媒で前記循環温水を加熱する即湯運転を実行する即湯運転実行部と、
所定のメンテナンス条件が成立した場合には、前記即湯開閉弁を閉弁状態に制御すると共に前記即湯ポンプを動作させることによってメンテナンス動作を実行するメンテナンス動作実行部と、
前記メンテナンス動作の実行に際して、前記暖房運転が実行中か否かを検出して、前記暖房運転が実行中であった場合は、前記即湯開閉弁の開故障の検出可能条件が成立したものと判断する検出可能条件判断部と、
前記開故障の検出可能条件が成立した場合には、前記上流側温度センサで検出した前記循環温水の温度と、前記下流側温度センサで検出した前記循環温水の温度とに基づいて、前記即湯熱交換器での前記循環温水の温度上昇量を算出する温度上昇量算出部と、
前記温度上昇量が所定の閾値温度に達していないか、前記閾値温度に達した状態で所定の継続時間が経過していない場合は、前記即湯開閉弁は開故障していないと判断し、前記温度上昇量が前記閾値温度に達した状態で前記継続時間が経過していた場合には、前記即湯開閉弁は開故障していると判断する開故障検出部と
を備えることを特徴とする給湯装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
給水通路から供給された水を加熱することによって温水を生成し、前記温水を出湯通路を介して給湯栓に供給することによって給湯運転を行い、加熱された熱媒を暖房往通路および暖房戻通路を介して暖房端末に循環させることによって暖房運転を行う給湯装置において、
前記給湯栓の上流の分岐位置で前記出湯通路から分岐して、前記分岐位置よりも上流の合流位置で前記出湯通路に接続された還流通路と、
前記還流通路に搭載されて、前記出湯通路内の温水を前記分岐位置から前記還流通路に吸い込んで前記合流位置から前記出湯通路内に還流させることにより、前記出湯通路および前記還流通路内の前記温水を循環温水として循環させる即湯ポンプと、
前記還流通路に搭載されて、前記即湯ポンプによって前記循環温水が通過する即湯熱交換器と、
前記暖房往通路から分岐して、前記暖房端末に供給される前記熱媒の一部を前記即湯熱交換器に供給する即湯分岐通路と、
前記即湯分岐通路を開閉する即湯開閉弁と、
前記即湯熱交換器の上流で前記循環温水の温度を検出する上流側温度センサと、
前記即湯熱交換器の下流で前記循環温水の温度を検出する下流側温度センサと、
前記給湯運転や、前記暖房運転や、前記即湯ポンプおよび前記即湯開閉弁の動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記暖房運転を実行しながら前記即湯開閉弁を開弁させて前記熱媒の一部を前記即湯熱交換器に供給すると共に、前記即湯ポンプを動作させて前記循環温水を循環させることによって、前記熱媒で前記循環温水を加熱する即湯運転を実行する即湯運転実行部と、
所定の凍結防止条件が成立した場合には、前記即湯開閉弁を閉弁状態に制御すると共に前記即湯ポンプを動作させることによって凍結予防動作を実行する凍結予防動作実行部と、
前記凍結予防動作の実行に際して、前記暖房運転が実行中か否かを検出して、前記暖房運転が実行中であった場合は、前記即湯開閉弁の開故障の検出可能条件が成立したものと判断する検出可能条件判断部と、
前記開故障の検出可能条件が成立した場合には、前記上流側温度センサで検出した前記循環温水の温度と、前記下流側温度センサで検出した前記循環温水の温度とに基づいて、前記即湯熱交換器での前記循環温水の温度上昇量を算出する温度上昇量算出部と、
前記温度上昇量が所定の閾値温度に達していないか、前記閾値温度に達した状態で所定の継続時間が経過していない場合は、前記即湯開閉弁は開故障していないと判断し、前記温度上昇量が前記閾値温度に達した状態で前記継続時間が経過していた場合には、前記即湯開閉弁は開故障していると判断する開故障検出部と
を備えることを特徴とする給湯装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給水通路から供給された水を加熱することによって温水を生成し、生成した温水を給湯栓に供給することが可能であり、更に、加熱された熱媒を暖房往通路および暖房戻通路を介して暖房端末に循環させることによって部屋を暖房することが可能な給湯装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
給水通路から供給される水を加熱することによって温水を生成し、生成した温水を、出湯通路を介して給湯栓に供給可能な給湯装置が知られている。この給湯装置では、使用者が給湯栓を開栓すると、給水通路から給湯装置に供給された上水が、給湯装置内で加熱されることによって温水が生成され、その温水が出湯通路を通って給湯栓から出湯するようになっている。ユーザが給湯栓を開栓しないままで長時間が経過した場合は、出湯通路内の温水が冷めて水になっていることがあり、この場合は、ユーザが給湯栓を開栓した後、給湯栓から流出する水が温水になるまでに、ある程度の時間が必要となる。
【0003】
そこで、ユーザが給湯栓を開栓した直後から温水が出湯する機能(いわゆる即湯機能)を搭載した給湯装置も知られている。即湯機能を搭載した給湯装置では、給湯栓の上流の位置で出湯通路が分岐しており、分岐した通路(以下、還流通路)がより上流の出湯通路に接続されることによって循環回路(以下、即湯循環回路)が形成されている。また、還流通路には循環ポンプ(以下、即湯ポンプ)や加熱手段(以下、即湯加熱手段)が搭載されている。そして、即湯ポンプを動作させると、給湯栓の上流付近まで供給されていた温水が即湯循環回路を循環する。この時、循環する温水を即湯加熱手段で加熱してやれば、即湯循環回路を循環する温水(以下、循環温水)を温めておくことができるので、ユーザが給湯栓を開栓すると直ちに温水を流出させることができる。
【0004】
また、循環温水を加熱する即湯加熱手段には電気ヒータなどを用いることも可能であるが、給湯装置が暖房機能を搭載している場合は、部屋を暖房するために、加熱された熱媒(例えば、暖房用の温水)の一部を利用して、循環温水を加熱することが一般的である。このような給湯装置には、即湯循環回路に液液熱交換器(以下、即湯熱交換器)が搭載されている。また、暖房機能を有する給湯装置には、熱媒を各部屋の暖房端末に供給する暖房往通路と、暖房端末で放熱して冷えた熱媒を給湯装置に還流させる暖房戻通路とが形成されている。そこで、暖房往通路から通路を分岐させて即湯熱交換器に接続することによって、暖房端末に供給される熱媒の一部を即湯熱交換器に導いて循環温水を加熱するようになっている。更に、暖房往通路から即湯熱交換器に向けて分岐した通路(以下、即湯分岐通路)には開閉弁(以下、即湯開閉弁)が搭載されている。このため、ユーザが即湯機能を使用しない場合は、即湯開閉弁を閉じることによって即湯熱交換器に熱媒が供給されないようにし、また、ユーザが即湯機能を使用する場合は、即湯開閉弁を開くことによって即湯熱交換器に熱媒が供給されるようにすることができる。
【0005】
このように、暖房往通路から即湯分岐通路を分岐させることによって熱媒を即湯熱交換器に導く場合、即湯分岐通路に搭載された即湯開閉弁が確実に開閉することが重要となる。例えば、ユーザに即湯機能を提供するために即湯開閉弁を開弁させようとしたにも拘わらず閉じたままとなっていた場合(いわゆる閉故障が発生した場合)は、ユーザに即湯機能を提供することができなくなる。また、ユーザが即湯機能を停止させるために即湯開閉弁を閉弁させたにも拘わらず、即湯開閉弁が完全には閉弁しなかった場合(いわゆる開故障が発生した場合)は、熱媒が即湯熱交換器に供給されて循環温水が加熱されてしまうので、ユーザが給湯栓を開いた時にいきなり熱い温水が流出してユーザを驚かせてしまう虞がある。
【0006】
そこで、即湯熱交換器の上流側と下流側とで循環温水の温度を検出して、検出した温度差に基づいて、即湯開閉弁の故障の有無を判断する技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-193955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した提案されている従来の技術では、即湯開閉弁の開故障を検知することができないという問題があった。この理由は次のようなものである。先ず、開閉弁の開故障とは、開閉弁を閉弁させても完全には閉弁しない故障であるから、開故障を検知するためには、開閉弁を閉弁させる必要がある。ところが、即湯機能を搭載した給湯装置では、即湯開閉弁を閉弁させると即湯機能が停止されてしまうため、即湯ポンプが動作を停止して、循環温水が即湯循環回路を循環しなくなる。この状態で、即湯ポンプが動作していた時に即湯熱交換器の上流側であった位置、および下流側であった位置での循環温水の温度を検出して、それら温度の温度差を算出しても、無意味な値しか得ることができず、即湯開閉弁の開故障を検知することができないためである。そして、即湯開閉弁の開故障を検知することができなければ、ユーザが即湯機能を停止させたにも拘わらず、給湯栓を開いた時にいきなり熱い温水が流出して、ユーザを驚かせてしまう虞があった。
【0009】
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するために成されたものであり、即湯機能と暖房機能とを搭載した給湯装置で、即湯開閉弁の開故障を検出することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明の給湯装置は次の構成を採用した。すなわち、
給水通路から供給された水を加熱することによって温水を生成し、前記温水を出湯通路を介して給湯栓に供給することによって給湯運転を行い、加熱された熱媒を暖房往通路および暖房戻通路を介して暖房端末に循環させることによって暖房運転を行う給湯装置において、
前記給湯栓の上流の分岐位置で前記出湯通路から分岐して、前記分岐位置よりも上流の合流位置で前記出湯通路に接続された還流通路と、
前記還流通路に搭載されて、前記出湯通路内の温水を前記分岐位置から前記還流通路に吸い込んで前記合流位置から前記出湯通路内に還流させることにより、前記出湯通路および前記還流通路内の前記温水を循環温水として循環させる即湯ポンプと、
前記還流通路に搭載されて、前記即湯ポンプによって前記循環温水が通過する即湯熱交換器と、
前記暖房往通路から分岐して、前記暖房端末に供給される前記熱媒の一部を前記即湯熱交換器に供給する即湯分岐通路と、
前記即湯分岐通路を開閉する即湯開閉弁と、
前記即湯熱交換器の上流で前記循環温水の温度を検出する上流側温度センサと、
前記即湯熱交換器の下流で前記循環温水の温度を検出する下流側温度センサと、
前記給湯運転や、前記暖房運転や、前記即湯ポンプおよび前記即湯開閉弁の動作を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記暖房運転を実行しながら前記即湯開閉弁を開弁させて前記熱媒の一部を前記即湯熱交換器に供給すると共に、前記即湯ポンプを動作させて前記循環温水を循環させることによって、前記熱媒で前記循環温水を加熱する即湯運転を実行する即湯運転実行部と、
所定のメンテナンス条件が成立した場合には、前記即湯開閉弁を閉弁状態に制御すると共に前記即湯ポンプを動作させることによってメンテナンス動作を実行するメンテナンス動作実行部と、
前記メンテナンス動作の実行に際して、前記暖房運転が実行中か否かを検出して、前記暖房運転が実行中であった場合は、前記即湯開閉弁の開故障の検出可能条件が成立したものと判断する検出可能条件判断部と、
前記開故障の検出可能条件が成立した場合には、前記上流側温度センサで検出した前記循環温水の温度と、前記下流側温度センサで検出した前記循環温水の温度とに基づいて、前記即湯熱交換器での前記循環温水の温度上昇量を算出する温度上昇量算出部と、
前記温度上昇量が所定の閾値温度に達していないか、前記閾値温度に達した状態で所定の継続時間が経過していない場合は、前記即湯開閉弁は開故障していないと判断し、前記温度上昇量が前記閾値温度に達した状態で前記継続時間が経過していた場合には、前記即湯開閉弁は開故障していると判断する開故障検出部と
を備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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