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公開番号2024042953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022147898
出願日2022-09-16
発明の名称湯張システム
出願人リンナイ株式会社
代理人個人
主分類F24H 9/00 20220101AFI20240322BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】湯張システムのパイロット式電磁弁が通電によって作動しない故障時でも、応急的な湯張りを可能とする。
【解決手段】給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられたパイロット式電磁弁31の構造として、筒状の隔壁52によって外側の流入室50と内側の流出通路51とを仕切り、隔壁の端部に設けられた弁座52aに対向して、ダイヤフラムで支持されたダイヤフラム弁体53を備える。また、ダイヤフラム弁体を隔てて流入室および流出通路と反対側に背圧室54を形成し、ダイヤフラム弁体を貫通して設けられたオリフィス55で流入室と背圧室とを連通させる。さらに、背圧室と流出通路とを連通させるパイロット通路56を開閉可能なパイロット弁57を備え、通電によってパイロット弁を開弁する。そして、背圧室には、給湯装置の筐体11の外側まで延設された連通通路27を接続し、連通通路の端部に、使用者が手動で開閉可能な応急栓28を設ける。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられたパイロット式電磁弁を開弁することで浴槽の湯張りを行う湯張システムにおいて、
前記パイロット式電磁弁は、
筒状の隔壁の外側に形成され、前記給湯装置側から湯水が流入する流入室と、
前記隔壁の内側に形成され、前記浴槽側に向かって湯水が流出する流出通路と、
前記隔壁の端部に設けられた弁座に対向して、ダイヤフラムで支持されており、該弁座に着座することで、前記流入室と前記流出通路との連通を遮断し、該弁座から離隔することで、該流入室と該流出通路とを連通させるダイヤフラム弁体と、
前記ダイヤフラム弁体を隔てて前記流入室および前記流出通路と反対側に形成された背圧室と、
前記ダイヤフラム弁体を貫通して設けられ、前記流入室と前記背圧室とを連通させるオリフィスと、
前記背圧室と前記流出通路とを連通させるパイロット通路と、
前記パイロット通路を開閉可能であり、閉弁方向に付勢されていると共に、通電によって開弁するパイロット弁と
を備え、
前記背圧室には、前記給湯装置の筐体の外側まで延設された連通通路が接続されており、
前記連通通路の端部には、使用者が手動で開閉可能な応急栓が設けられている
ことを特徴とする湯張システム。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
請求項1に記載の湯張システムにおいて、
前記給湯通路の湯水の流量を計測する流量センサと、
前記パイロット弁に通電された状態で、前記流量センサの計測値が所定流量未満であることに基づいて、前記パイロット式電磁弁の開弁不良と判定する判定部と、
前記判定部によって前記パイロット式電磁弁の開弁不良と判定されたことを使用者に対して報知する報知部と
を備えることを特徴とする湯張システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられたパイロット式電磁弁を開弁することで浴槽の湯張りを行う湯張システムに関し、詳しくは、通電によってパイロット式電磁弁が作動しない故障時でも、応急的な湯張りを可能とする技術に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
給湯装置で生成した湯を用いて浴槽の湯張りを行う湯張システムでは、給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に湯張電磁弁を備えており、湯張電磁弁の開弁によって湯張りが開始され、湯張電磁弁の閉弁によって湯張りが停止される。このような湯張電磁弁として、パイロット式電磁弁を用いることが提案されており(例えば、特許文献1)、パイロット式電磁弁は、一般的に直動式電磁弁に比べて小さな力で開弁するので、アクチュエータの小型化を図ると共に、消費電力を抑えることができる。
【0003】
パイロット式電磁弁は、給湯装置側から湯水が流入する流入室と、浴槽側に向かって湯水が流出する流出通路とが筒状の隔壁によって仕切られており、流入室の内側に流出通路が形成された構造になっている。また、隔壁の端部に設けられた弁座に対向して、ダイヤフラムで支持されたダイヤフラム弁体を備えており、ダイヤフラム弁体が弁座に着座することで、流入室と流出通路との連通を遮断する。このダイヤフラム弁体を隔てて流入室および流出通路と反対側には、背圧室が形成されており、ダイヤフラム弁体を貫通して設けられたオリフィスによって、流入室と背圧室とが連通している。さらに、背圧室と流出通路とを連通させるパイロット通路が設けられていると共に、パイロット通路を開閉可能なパイロット弁を備えている。
【0004】
パイロット弁が閉弁状態であれば、流入室の湯水がオリフィスを通って背圧室に流入することにより、流入室と背圧室とで湯水の圧力が等しくなる。ただし、ダイヤフラム弁体の流入室側の面と背圧室側の面との受圧面積の違いからダイヤフラム弁体が背圧室側から押されて弁座に着座するので、流入室と流出通路との連通が遮断され、パイロット式電磁弁は閉弁状態となっている。一方、通電によってパイロット弁が開弁状態になると、背圧室の湯水がパイロット通路を通って流出通路に流出し、背圧室の湯水の圧力が低下するため、流入室の湯水の圧力でダイヤフラム弁体が背圧室側に押されて弁座から離れる。その結果、流入室と流出通路とが連通し、パイロット式電磁弁が開弁状態となることにより、浴槽の湯張りが開始される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-56400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述のようにパイロット式電磁弁を開弁することで浴槽の湯張りを行う湯張システムでは、例えば、パイロット弁に異物が挟まるなどして、通電してもパイロット式電磁弁が作動(開弁)しない故障が発生することがあり、パイロット弁などの部品の交換が必要な場合には、メンテナンス業者による交換修理が完了するまで湯張りを行えないため、非常に不便であるという問題があった。
【0007】
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、通電によってパイロット式電磁弁が作動しない故障時でも、応急的な湯張りを行うことが可能な湯張システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の湯張システムは次の構成を採用した。すなわち、
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられたパイロット式電磁弁を開弁することで浴槽の湯張りを行う湯張システムにおいて、
前記パイロット式電磁弁は、
筒状の隔壁の外側に形成され、前記給湯装置側から湯水が流入する流入室と、
前記隔壁の内側に形成され、前記浴槽側に向かって湯水が流出する流出通路と、
前記隔壁の端部に設けられた弁座に対向して、ダイヤフラムで支持されており、該弁座に着座することで、前記流入室と前記流出通路との連通を遮断し、該弁座から離隔することで、該流入室と該流出通路とを連通させるダイヤフラム弁体と、
前記ダイヤフラム弁体を隔てて前記流入室および前記流出通路と反対側に形成された背圧室と、
前記ダイヤフラム弁体を貫通して設けられ、前記流入室と前記背圧室とを連通させるオリフィスと、
前記背圧室と前記流出通路とを連通させるパイロット通路と、
前記パイロット通路を開閉可能であり、閉弁方向に付勢されていると共に、通電によって開弁するパイロット弁と
を備え、
前記背圧室には、前記給湯装置の筐体の外側まで延設された連通通路が接続されており、
前記連通通路の端部には、使用者が手動で開閉可能な応急栓が設けられている
ことを特徴とする。
【0009】
このような本発明の湯張システムでは、通電してもパイロット弁が開弁せず、パイロット式電磁弁が作動しない故障によって浴槽の湯張りが開始されない場合に、使用者が手動で応急栓を開栓すれば、背圧室の湯水の圧力が連通通路を介して抜けることで低下し、流入室の湯水の圧力でダイヤフラム弁体が背圧室側に押されて弁座から離れるため、パイロット式電磁弁が開弁状態となって応急的な湯張りを行うことが可能となる。一方、使用者が手動で応急栓を閉栓すれば、背圧室の湯水の圧力が連通通路を介して抜けなくなると共に、流入室の湯水がオリフィスを通って背圧室に流入することで背圧室の湯水の圧力が上昇し、受圧面積の違いでダイヤフラム弁体が背圧室側から押されて弁座に着座するため、パイロット式電磁弁が閉弁状態となって応急的な湯張りを停止することができる。
【0010】
上述した本発明の湯張システムでは、次のようにしてもよい。まず、給湯通路の湯水の流量を流量センサで計測し、パイロット弁に通電された状態で、流量センサの計測値が所定流量未満であることに基づいて、判定部がパイロット式電磁弁の開弁不良と判定する。そして、パイロット式電磁弁の開弁不良を使用者に対して報知部で報知する。
(【0011】以降は省略されています)

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