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公開番号2024062610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-10
出願番号2022170568
出願日2022-10-25
発明の名称風呂装置
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類F24H 15/196 20220101AFI20240501BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図る。
【解決手段】瞬間式給湯器には、風呂ポンプP1の水流方向で決定される、瞬間式給湯器と浴槽Bとを接続する風呂往き流路R9aと風呂戻り流路R9bが備えられ、風呂往き流路R9aと風呂戻り流路R9bの少なくとも一方に、ヒートポンプ式給湯器HPの湯水加熱部HEX1が備えられると共に、運転制御手段50は、湯水供給手段により浴槽Bに水張りを行った後に、追焚加熱手段である風呂ポンプP1とヒートポンプ式給湯器HPを作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽Bの追焚を行うことで、浴槽Bの湯張り状態が目標湯張り状態となるように湯張り運転としての高効率湯張り運転を行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ヒートポンプ式給湯器と、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器と、湯水を浴槽に供給する湯水供給手段と、前記浴槽の湯水を加熱する追焚加熱手段と、前記湯水供給手段と前記追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を作動させて、前記浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、前記浴槽への湯張りを行う湯張り運転を実行する、運転制御手段とが設けられている風呂装置であって、
前記瞬間式給湯器には、風呂ポンプが内蔵されると共に、前記風呂ポンプの水流方向で決定される、前記瞬間式給湯器と前記浴槽とを接続する風呂往き流路と風呂戻り流路が備えられ、
前記風呂往き流路と前記風呂戻り流路の少なくとも一方に、前記ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が備えられると共に、
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に水張りを行った後に、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように前記湯張り運転としての高効率湯張り運転を行う風呂装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に前記水張りを行った後に、前半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行い、後半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記瞬間式給湯器の燃焼を作動して、前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように、前記高効率湯張り運転を行う請求項1に記載の風呂装置。
【請求項3】
前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁が備えられている請求項1又は2に記載の風呂装置。
【請求項4】
前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部と前記浴槽との間に、前記湯水加熱部から前記浴槽へ導かれる湯水の温度を計測する第1温度計が備えられている請求項1又は2に記載の風呂装置。
【請求項5】
前記運転制御手段は、前記高効率湯張り運転において前記ヒートポンプ式給湯器を作動する際に、前記瞬間式給湯器に内蔵されている前記風呂ポンプと、前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁との少なくとも何れか一つにより、前記第1温度計にて計測される湯水の温度が、前記目標湯張り状態としての目標湯張り温度以上の温度である目標追焚温度になるように調整する請求項4に記載の風呂装置。
【請求項6】
前記浴槽から前記風呂戻り流路への湯水の温度を計測する風呂戻り温度計を備え、
前記運転制御手段は、現時点から予め設定された沸上げ予定時刻までの時間が、前記後半湯張り処理の実行時間に基づいて設定された所定時間以下で、且つ前記風呂戻り温度計にて計測される風呂戻り温度が前記目標湯張り状態としての目標湯張り温度未満である場合に、前記前半湯張り処理から前記後半湯張り処理へ切り換える請求項2に記載の風呂装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプ式給湯器と、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器と、湯水を浴槽に供給する湯水供給手段と、前記浴槽の湯水を加熱する追焚加熱手段と、前記湯水供給手段と前記追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を作動させて、前記浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、前記浴槽への湯張りを行う湯張り運転を実行する、運転制御手段とが設けられている風呂装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、風呂装置として、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器を備えると共に、湯水を加熱するヒートポンプ式給湯器を備えるものが知られている(特許文献1を参照)。
当該風呂装置では、湯張り運転を実行する場合、瞬間式給湯器にて加熱した湯水と、ヒートポンプ式給湯器にて加熱した湯水とを、混合部にて混合して、目標湯張り温度の湯水を浴槽へ供給する形で湯張りされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-111154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に係る風呂装置にあっては、湯水を混合する混合部を別途設ける必要があると共に、瞬間式給湯器のみを備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加する構成を、当該特許文献1に開示の構成に基づいて実現することは容易ではなかった。
更に、風呂の湯張り・追焚きに関し、当該ヒートポンプ式給湯器を用いた効率的な運転に係る制御について、開示及び示唆されておらず、改善の余地があった。
【0005】
上記課題を解決するための本願の目的は、瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図ることができる風呂装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための風呂装置は、
ヒートポンプ式給湯器と、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器と、湯水を浴槽に供給する湯水供給手段と、前記浴槽の湯水を加熱する追焚加熱手段と、前記湯水供給手段と前記追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を作動させて、前記浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、前記浴槽への湯張りを行う湯張り運転を実行する、運転制御手段とが設けられている風呂装置であって、その特徴構成は、
前記瞬間式給湯器には、風呂ポンプが内蔵されると共に、前記風呂ポンプの水流方向で決定される、前記瞬間式給湯器と前記浴槽とを接続する風呂往き流路と風呂戻り流路が備えられ、
前記風呂往き流路と前記風呂戻り流路の少なくとも一方に、前記ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が備えられると共に、
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に水張りを行った後に、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように前記湯張り運転としての高効率湯張り運転を行う点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、風呂往き流路と風呂戻り流路の少なくとも一方に、ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が備える構成を採用しているから、瞬間式給湯器のみを備えた風呂装置に関し、ヒートポンプ式給湯器を容易に後付けで追加することができる。
更に、上記特徴構成によれば、瞬間式給湯器(例えば、ボイラ)のみを備える風呂装置に対してヒートポンプ式給湯器を追加する構成において、浴槽への湯張りを行う際に、浴槽に水張りを行った後に、追焚加熱手段である風呂ポンプとヒートポンプ式給湯器を作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽の追焚を行い、浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるよう制御することで、浴槽への湯張りをエネルギー効率の高いヒートポンプ式給湯器の運転のみで実現でき、湯張り運転のエネルギー効率の向上を図ることができる。
特に、このような構成によれば、単位時間当たりの加熱能力が瞬間式給湯器よりも大幅に低いヒートポンプ式給湯器を用いて浴槽への湯張りを行う際に、従来技術のように、大型の貯湯タンクを必要とせず、装置の小型化を図ることができるから、設置スペースの少ない集合住宅等への設置が容易となる。
【0008】
以上より、瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図ることができる風呂装置を実現できる。
【0009】
風呂装置の更なる特徴構成は、
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に前記水張りを行った後に、前半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行い、後半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記瞬間式給湯器の燃焼を作動して、前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように、前記高効率湯張り運転を行う点にある。
【0010】
単位時間当たりの加熱能力の高い瞬間式給湯器の燃焼を停止して、単位時間当たりの加熱能力の低いヒートポンプ式給湯器のみを働かせて湯張り運転を実行する場合、瞬間式給湯器のみを用いて湯張り運転を実行する場合に比べて時間がかかる。このため、湯張り運転として、ヒートポンプ式給湯器のみを働かせる場合、利用者が急遽入浴しようとする状況にあっては、長い待機時間を強いることになることがあり、利用者の使用感を損ねる虞がある。
上記特徴構成によれば、高効率湯張り運転として、追焚加熱手段である風呂ポンプとヒートポンプ式給湯器を作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽の追焚を行う前半湯張り処理と、追焚加熱手段である風呂ポンプと瞬間式給湯器の燃焼を作動し、浴槽の追焚を行う後半湯張り処理とを、記載の順に実行するから、後半湯張り処理を開始するタイミングを、調整することにより、沸上げ予定時刻に間に合うよう沸上げることができる。これにより、エネルギー効率の向上を図りながらも、利用者の使用感を損ねることのない湯張り運転を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)

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