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公開番号2024048175
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022154070
出願日2022-09-27
発明の名称給湯器
出願人株式会社パロマ
代理人個人,個人
主分類F24H 9/02 20060101AFI20240401BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】筐体内のスペースが狭くなる1缶2水路型であっても、二次熱交換器で発生するドレンを受ける排気トップにドレン排出管を及び中和器を支障なく接続可能とすると共に、ドレン排出管の耐久性を維持してコストアップも抑制可能とする。
【解決手段】筐体内の燃焼室において、給湯二次熱交換器32を収容する上ケーシング19は、中ケーシング18よりも前方へ突出して設けられ、上ケーシング19の前面に出口66及び排気トップ36が設けられて、排気トップ36の後面は、上側に設けられて後方へ突出する深絞り部61と、深絞り部61の下側に連通して設けられて深絞り部61よりも前後に浅い浅絞り部62とが形成される二段絞り形状となっており、深絞り部61に上ケーシング19の前面が連結され、浅絞り部62にドレン排出口67が形成されている。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
筐体内に、バーナが配置される燃焼室と、前記バーナの上方で前記燃焼室の同一空間内に併設されて前記バーナの燃焼排気が通過し、それぞれ異なる通水経路が接続される2つの一次熱交換器とが配置され、
前記燃焼室内で前記一次熱交換器の上方に、少なくとも一方の前記通水経路の上流側に接続される二次熱交換器が配置され、
前記燃焼室における前記二次熱交換器の収容部に、前記二次熱交換器を通過した燃焼排気の出口が設けられ、前記出口に、前記二次熱交換器で発生したドレンを受ける排気トップが設けられて、前記排気トップに設けたドレン排出口に、ドレン排出管を介して中和器が接続される給湯器であって、
前記二次熱交換器の収容部は、前記2つの一次熱交換器の収容部よりも前方へ突出して設けられ、前記二次熱交換器の収容部の前面に前記出口及び前記排気トップが設けられて、
前記排気トップの後面は、上側に設けられて後方へ突出する深絞り部と、前記深絞り部の下側に連通して設けられて前記深絞り部よりも前後に浅い浅絞り部とが形成される二段絞り形状となっており、前記深絞り部に前記二次熱交換器の収容部の前面が連結され、前記浅絞り部に前記ドレン排出口が形成されていることを特徴とする給湯器。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記浅絞り部の内部には、ドレン貯留部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
【請求項3】
前記ドレン排出口は、前記浅絞り部における左右何れかの下隅部に配置されていると共に、前記浅絞り部の下端は、左右方向で前記ドレン排出口へ向かうに従って下り傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の給湯器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、一次熱交換器と二次熱交換器とを備えた潜熱回収型の給湯器に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
給湯器は、バーナ及び熱交換器を収容する燃焼室と、バーナ等を制御するコントローラ等を筐体に収容している。特に、熱交換器として、バーナの燃焼排気から主に顕熱を回収する一次熱交換器と、一次熱交換器を通過した燃焼排気から主に潜熱を回収する二次熱交換器とを併設した潜熱回収型の給湯器も知られている。この潜熱回収型の給湯器では、二次熱交換器内で発生したドレンを排出するために、特許文献1に開示されるように、二次熱交換器の前面側に、正面に排気筒を取り付けた排気トップを設けて、二次熱交換器で発生したドレンを排気トップへ流入させている。排気トップは、絞り加工された前後の板金部品を溶接してなり、下部前面は、ドレン排出管を介して、燃焼室の側方に配置された中和器と接続されている。排気トップからドレン排出管を介して中和器に流入したドレンは、中和器内で中和された後、筐体の外部へ排出されるようになっている。
【0003】
一方、給湯器には、1つの燃焼室の同一空間内に、一方の通水経路を形成する給湯側の伝熱管と、他方の通水経路を形成する風呂側の伝熱管とを併設して共通のフィンに貫通させた1缶2水路型のものがある(例えば特許文献2)。この1缶2水路型の場合、2つの燃焼室を左右に併設して給湯側と風呂側との熱交換器をそれぞれ別々に設けた2缶2水路型に比べて燃焼室の左右幅が抑えられるため、筐体がスリム化して省スペースで設置できるという利点がある。
しかし、このような1缶2水路型の給湯器では、筐体内のスペースが狭くなるため、特許文献1のように排気トップの前面にドレン排出管を接続できない場合がある。
そこで、特許文献3には、ゴム等の可撓性の材料からなる三つ叉状の接続部材(ドレン排出管)により、狭いスペースでも二次熱交換器と排気部(排気トップ)とをそれぞれ中和装置(中和器)と容易に接続可能とする発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5133393号公報
特許第6970964号公報(図2)
特許第6507840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献3の接続部材は、ゴム等の可撓性材料に限定されるため、経年劣化によって耐久性が低下するおそれがある。
また、三方向へ接続口を形成するため、接続部材の形状が複雑化し、製造コストの増加に繋がってしまう。
【0006】
そこで、本開示は、筐体内のスペースが狭くなる1缶2水路型であっても、二次熱交換器で発生するドレンを受ける排気トップにドレン排出管を及び中和器を支障なく接続可能とすると共に、ドレン排出管の耐久性を維持してコストアップも抑制可能な給湯器を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示は、筐体内に、バーナが配置される燃焼室と、バーナの上方で燃焼室の同一空間内に併設されてバーナの燃焼排気が通過し、それぞれ異なる通水経路が接続される2つの一次熱交換器とが配置され、
燃焼室内で一次熱交換器の上方に、少なくとも一方の通水経路の上流側に接続される二次熱交換器が配置され、
燃焼室における二次熱交換器の収容部に、二次熱交換器を通過した燃焼排気の出口が設けられ、出口に、二次熱交換器で発生したドレンを受ける排気トップが設けられて、排気トップに設けたドレン排出口に、ドレン排出管を介して中和器が接続される給湯器であって、
二次熱交換器の収容部は、2つの一次熱交換器の収容部よりも前方へ突出して設けられ、二次熱交換器の収容部の前面に出口及び排気トップが設けられて、
排気トップの後面は、上側に設けられて後方へ突出する深絞り部と、深絞り部の下側に連通して設けられて深絞り部よりも前後に浅い浅絞り部とが形成される二段絞り形状となっており、深絞り部に二次熱交換器の収容部の前面が連結され、浅絞り部にドレン排出口が形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、浅絞り部の内部には、ドレン貯留部が形成されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、ドレン排出口は、浅絞り部における左右何れかの下隅部に配置されていると共に、浅絞り部の下端は、左右方向でドレン排出口へ向かうに従って下り傾斜していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、筐体内のスペースが狭くなる1缶2水路型であっても、二次熱交換器で発生するドレンを受ける排気トップにドレン排出管及び中和器を支障なく接続することができる。
特に、浅絞り部によって排気トップの後側に比較的広いスペースが確保されるため、ドレン排出管の材料や形状に制約を受けにくくなる。よって、ドレン排出管の耐久性を維持してコストアップも抑制することができる。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、浅絞り部の内部には、ドレン貯留部が形成されているので、少量のドレンでも中和器へ排出することができる。また、排気圧力でドレンが飛散するおそれが低減される。
本開示の別の態様によれば、上記効果に加えて、ドレン排出口は、浅絞り部における左右何れかの下隅部に配置されていると共に、浅絞り部の下端は、左右方向でドレン排出口へ向かうに従って下り傾斜しているので、浅絞り部の内面を伝うドレンをドレン排出口へ効率よく案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
給湯器の正面図である。
フロントカバーを取り外した給湯器の正面図である。
図1のA-A線断面図である。
フロントカバー及び箱本体の左右の側板、背板、樹脂シートを省略して筐体内部を左後方から見た斜視図である。
フロントカバー及び箱本体の左右の側板、背板、樹脂シートを省略して筐体内部を右後方から見た斜視図である。
フロントカバー及び箱本体の左右の側板、背板、樹脂シートを省略して筐体内部を右前方から見た斜視図である。
図2のB-B線拡大断面図である。
図2のC-C線拡大断面図である。
排気トップの前方からの分解斜視図である。
排気トップの後方からの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(給湯器の全体構成の説明)
図1は、給湯器の一例を示す正面図である。図2は、フロントカバーを取り外した状態の正面図である。図3は、図1のA-A線断面図である。
給湯器1は、縦長箱状の筐体2を有する。筐体2は、箱本体3とフロントカバー4とを備えている。箱本体3は、前面を開口して前後に深底となっている。フロントカバー4は、箱本体3に前方からネジ止めされて前面を閉塞する。フロントカバー4の上部には、後述する上ケーシング19の前側に設けられた円筒状の排気口37が貫通している。
箱本体3は、天板5及び底板6、左右の側板7A,7B及び背板8を備えている。底板6には、外部の水道管に接続するための水入口9と、外部の給湯栓に接続するための湯出口10と、外部の浴槽に接続するための風呂戻り口11と風呂往き口12とが設けられている。底板6の中央部には、外部のガス配管に接続するためのガス入口13と、後述する中和器80に接続される排水口14とが設けられている。背板8の上下には、壁面等へ設置するための取付板15,15が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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