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公開番号2024039441
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022144012
出願日2022-09-09
発明の名称電池暖機システム
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類H01M 10/633 20140101AFI20240314BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池暖機システムにおいて電池の暖機性能を向上させること。
【解決手段】電池暖機システム10は、圧縮機12から吐出された冷媒の吐出圧力を検出する圧力センサ32と、電池20の温度を検出する温度センサ33と、第1配管21に設けられ、圧縮機12から吐出された冷媒の電池熱交換器13への供給を遮断し、且つ、圧縮機12から吐出された冷媒のバイパス通路28への流れを許容する第1切換状態と、圧縮機12から吐出された冷媒の電池熱交換器13への供給を許容する第2切換状態と、に切換可能な切換弁30と、を備えている。切換弁30は、圧力センサ32によって検出された圧力から導出される飽和蒸気温度と、温度センサ33によって検出された温度との差が閾値を越えると、第1切換状態から第2切換状態に切り換わる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
前記圧縮機から吐出された冷媒が流れるとともに電池と前記冷媒との熱交換を行う電池熱交換器と、
前記電池熱交換器から流出された冷媒を減圧する膨張弁と、
前記膨張弁で減圧された冷媒が流入するとともに前記圧縮機へのガス冷媒の流出を許容するアキュムレータと、を有する冷凍サイクルを備え、
前記電池熱交換器をバイパスするバイパス通路であって、前記バイパス通路は前記圧縮機と前記電池熱交換器とを接続する第1通路から分岐し、前記膨張弁と前記アキュムレータとを接続する第2通路、又は前記アキュムレータに接続され、
前記バイパス通路には、絞りが設けられ、
前記圧縮機から吐出された冷媒の吐出圧力を検出する圧力センサと、
前記電池の温度を検出する温度センサと、
前記第1通路に設けられ、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記電池熱交換器への供給を遮断し、且つ、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れを許容する第1切換状態と、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記電池熱交換器への供給を許容する第2切換状態と、に切換可能な切換弁と、を備え、
前記切換弁は、前記圧力センサによって検出された圧力から導出される飽和蒸気温度と、前記温度センサによって検出された温度との差が閾値を越えると、前記第1切換状態から前記第2切換状態に切り換わる電池暖機システム。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記切換弁が前記第2切換状態のとき、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れが許容されている請求項1に記載の電池暖機システム。
【請求項3】
前記切換弁は、前記第2切換状態のときに、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記電池熱交換器への供給を許容し、且つ、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れを遮断する請求項1に記載の電池暖機システム。
【請求項4】
前記切換弁が前記第2切換状態のときに、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れを遮断するバイパス切換弁をさらに備えている請求項1に記載の電池暖機システム。
【請求項5】
前記冷凍サイクルは、前記膨張弁で減圧された冷媒が流れるとともに外部流体と前記冷媒との熱交換を行う外部流体熱交換器を有し、
前記バイパス通路は、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記外部流体熱交換器の出口から前記アキュムレータの入口までに至る通路の途中へ導入する請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の電池暖機システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電池暖機システムに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
電池を暖機する電池暖機システムが、例えば特許文献1に開示されている。このような電池暖機システムは、圧縮機と、電池熱交換器と、膨張弁と、アキュムレータと、を有する冷凍サイクルを備えている。圧縮機は、冷媒を圧縮して吐出する。電池熱交換器には、圧縮機から吐出された冷媒が流れる。電池熱交換器は、電池と冷媒との熱交換を行う。膨張弁は、電池熱交換器から流出された冷媒を減圧する。アキュムレータには、膨張弁で減圧された冷媒が流入する。アキュムレータは、圧縮機へのガス冷媒の流出を許容する。このような電池暖機システムにおいては、電池熱交換器を介した電池と冷媒との熱交換が行われることによって、電池熱交換器を流れるガス冷媒が液冷媒に変化するときに必要となる凝縮潜熱によって、電池が暖機される。
【0003】
また、電池を効率良く暖機するために、例えば特許文献2のように、圧縮機から吐出された冷媒の一部を、膨張弁からアキュムレータまでに至る通路の途中、又はアキュムレータへ導入することが考えられている。このような場合、電池暖機システムは、バイパス通路を備えている。バイパス通路は、電池熱交換器をバイパスする。バイパス通路は、圧縮機と電池熱交換器とを接続する第1通路から分岐する。バイパス通路は、膨張弁とアキュムレータとを接続する第2通路、又はアキュムレータに接続されている。バイパス通路には、絞りが設けられている。そして、第1通路を流れる冷媒の一部が、絞りによって減圧された状態で、バイパス通路を介して第2通路、又はアキュムレータへ導入される。これにより、アキュムレータ内の冷媒が加熱されるため、アキュムレータから流出して圧縮機へ吸入されるガス冷媒の飽和蒸気圧力が上昇する。すると、冷媒の熱力学的特性により、圧縮機から吐出されるガス冷媒の飽和蒸気温度が上昇する。飽和蒸気温度が上昇すると、冷媒の二相域での等温線が上昇する。電池熱交換器を流れる冷媒の温度は、等温線上となるため、冷媒の温度は一定となる。そして、アキュムレータ内の冷媒が加熱されない場合に比べると、冷媒の二相域での等温線が上昇しているため、電池熱交換器を流れる冷媒の温度と電池の温度との差が維持され易くなる。その結果、電池暖機システムにおいて電池の暖機性能が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-60066号公報
特開2022-34162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電池熱交換器を介した電池と冷媒との熱交換が行われるにつれて、電池熱交換器を通過した冷媒の温度が低くなっていく。冷媒の温度が低くなるにつれて、電池熱交換器にて凝縮されて液化した液冷媒の量が多くなっていく。このとき、例えば、外気の温度が、膨張弁によって減圧された液冷媒の温度よりも低い場合を考える。このような場合、第1通路からバイパス通路を介して第2通路、又はアキュムレータへ導入された冷媒の熱が、膨張弁によって減圧された液冷媒が蒸発して飽和蒸気へと変化する際に必要となる蒸発潜熱として使われる場合がある。すると、アキュムレータ内の冷媒の温度が加熱され難くなるため、アキュムレータから流出して圧縮機へ吸入されるガス冷媒の飽和蒸気圧力が上昇し難くなる。したがって、圧縮機から吐出されるガス冷媒の飽和蒸気温度が上昇し難くなるため、電池熱交換器を流れる冷媒の温度と電池の温度との差が維持され難くなる。その結果、電池暖機システムにおいて電池の暖機性能が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する電池暖機システムは、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された冷媒が流れるとともに電池と前記冷媒との熱交換を行う電池熱交換器と、前記電池熱交換器から流出された冷媒を減圧する膨張弁と、前記膨張弁で減圧された冷媒が流入するとともに前記圧縮機へのガス冷媒の流出を許容するアキュムレータと、を有する冷凍サイクルを備え、前記電池熱交換器をバイパスするバイパス通路であって、前記バイパス通路は前記圧縮機と前記電池熱交換器とを接続する第1通路から分岐し、前記膨張弁と前記アキュムレータとを接続する第2通路、又は前記アキュムレータに接続され、前記バイパス通路には、絞りが設けられ、前記圧縮機から吐出された冷媒の吐出圧力を検出する圧力センサと、前記電池の温度を検出する温度センサと、前記第1通路に設けられ、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記電池熱交換器への供給を遮断し、且つ、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れを許容する第1切換状態と、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記電池熱交換器への供給を許容する第2切換状態と、に切換可能な切換弁と、を備え、前記切換弁は、前記圧力センサによって検出された圧力から導出される飽和蒸気温度と、前記温度センサによって検出された温度との差が閾値を越えると、前記第1切換状態から前記第2切換状態に切り換わる。
【0007】
これによれば、圧力センサによって検出された圧力から導出される飽和蒸気温度と、温度センサによって検出された温度との差が閾値を越えるまでは、切換弁は、第1切換状態になっている。したがって、飽和蒸気温度と電池の温度との差が閾値を越えるまでは、圧縮機から吐出された冷媒は、第1通路を介して電池熱交換器へ供給されずに、第1通路からバイパス通路を介して第2通路、又はアキュムレータへ導入される。よって、アキュムレータ内の冷媒が加熱されるため、アキュムレータから流出して圧縮機へ吸入されるガス冷媒の飽和蒸気圧力が上昇する。すると、冷媒の熱力学的特性により、圧縮機から吐出されるガス冷媒の飽和蒸気温度が上昇する。飽和蒸気温度が上昇すると、冷媒の二相域での等温線が上昇する。そして、圧力センサによって検出された圧力から導出される飽和蒸気温度と、温度センサによって検出された温度との差が閾値を越えると、切換弁が第1切換状態から第2切換状態に切り換わる。これにより、圧縮機から吐出された冷媒が第1通路を介して電池熱交換器へ供給される。このとき、電池熱交換器を流れる冷媒の温度は、等温線上となるため、冷媒の温度は一定となる。そして、アキュムレータ内の冷媒が加熱されない場合に比べると、冷媒の二相域での等温線が上昇しているため、電池熱交換器を流れる冷媒の温度と電池の温度との差が維持され易くなる。したがって、電池熱交換器を流れる冷媒の温度と電池の温度との差が維持され難くなることが回避される。その結果、電池暖機システムにおいて電池の暖機性能を向上させることができる。
【0008】
上記電池暖機システムにおいて、前記切換弁が前記第2切換状態のとき、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れが許容されているとよい。
これによれば、切換弁が第2切換状態のときであっても、圧縮機から吐出された冷媒が、第1通路からバイパス通路を介して第2通路、又はアキュムレータへ導入される。したがって、切換弁が第2切換状態のときであっても、アキュムレータから流出して圧縮機へ吸入されるガス冷媒の飽和蒸気圧力を上昇させることができる。すると、冷媒の熱力学的特性により、圧縮機から吐出されるガス冷媒の飽和蒸気温度が上昇する。よって、切換弁が第2切換状態のときであっても、圧力センサによって検出された圧力から導出される飽和蒸気温度と、温度センサによって検出された温度との差が閾値を下回り難くなる。その結果、切換弁が第2切換状態のときであっても、電池熱交換器を流れる冷媒の温度と電池の温度との差を維持し易くすることができる。
【0009】
上記電池暖機システムにおいて、前記切換弁は、前記第2切換状態のときに、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記電池熱交換器への供給を許容し、且つ、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れを遮断するとよい。
【0010】
上記電池暖機システムにおいて、前記切換弁が前記第2切換状態のときに、前記圧縮機から吐出された冷媒の前記バイパス通路への流れを遮断するバイパス切換弁をさらに備えているとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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