TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024033731
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137503
出願日2022-08-31
発明の名称形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、それを用いた樹脂組成物膜の製造方法、および得られる樹脂組成物膜
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 7/04 20200101AFI20240306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】フィルム表面に微細な突起を設けその突起個数と最大突起高さ、さらに水接触角を制御することによって微細な突起を高頻度に形成させつつ高平滑な面とすると共に、易滑性、離型性並びに表面の耐久性に優れた形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、並びに、樹脂組成物膜の製造工程において支持体として使用したときに、得られる樹脂組成物膜の表面特性や品位向上と、ハンドリング性を両立することが可能な形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
【解決手段】少なくとも一方の表面が、SEM画像からカウントされる突起個数が10個/μm2以上70個/μm2以下、AFMによる高さが0nmの面(基準面)からの最大突起高さ(Rp)が300nm以下、水接触角が90°以上である表面(転写面)を有する形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも一方の表面が、SEM画像からカウントされる突起個数が10個/μm

以上70個/μm

以下、AFMによる高さが0nmの面(基準面)からの最大突起高さ(Rp)が300nm以下、水接触角が90°以上、である表面を有する形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
形状転写させる層が樹脂組成物層(M)である、請求項1に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項3】
少なくとも以下の工程1 、2 をこの順に有する、樹脂組成物膜(M)の製造方法。
工程1: 請求項1記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムの表面に、樹脂組成物(M)を形成する塗剤を塗布する工程。
工程2:前記形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムを剥離して、樹脂組成物膜(M)を得る工程。
【請求項4】
請求項3記載の製造方法により得られた樹脂組成物膜(M)であって、表面が凹みを有し、該凹みの個数が10個/μm

以上70個/μm

以下、である樹脂組成物膜。
【請求項5】
130℃30分熱処理後の水接触角が90°以上、かつ処理前後の水接触角変化量が2°以上10°以下である、請求項1または2に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記特徴面の表面粗さRa5が20nm以上50nm以下である、請求項1または2に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項7】
前記表面において、表面粗さRa比(Ra5/Ra90)=0.75以上である請求項1または2に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
ここで、Ra5はAFM測定における5μm□の表面粗さRaであり、
Ra90はAFM測定における90μm□の表面粗さRaを表す。
【請求項8】
前記表面において、SEM画像の突起の大きさ(突起径)が30nm以上300nm以下である、請求項1または2に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
【請求項9】
前記表面が、長鎖アルキル基含有化合物を含有する樹脂層(X)からなる、請求項1または2に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物膜を製造する際に支持体として用いることができ、製造した樹脂組成物膜の表面に高精細な凹凸を付与し、基板や相手部材との易滑性を付与できる形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、樹脂組成物膜の製造方法、および樹脂組成物膜に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
二軸配向ポリエステルフィルムはその優れた熱特性、寸法安定性、機械特性および表面形態の制御のし易さから各種用途に使用されており、中でも、光学部材や電子材料などの
特性高度化、高品位化の要求向上に伴い、形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムに求められる要求特性や要求品位も高まっている。
【0003】
特に、光学用途向けの樹脂組成物膜を製造する場合、支持体に用いられるフィルムの表面形状は各種樹脂に対する離型性や高精細な表面が要求される。
たとえば特許文献1には、離型性能に優れ、かつ溶媒浸漬・擦過試験後のヘイズを規定した積層フィルムが記載されている。
また、特許文献2には、離型層中に離型剤の含有量を規定し、転写した樹脂表面に離型成分の転着を抑止し、二次加工性に優れた離型フィルムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2020/017289号公報
特開2021-138105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら前述の特許文献1に記載の方法では、転写させた樹脂組成物膜の表面は平滑性が高いために二次加工時に相手部材との易滑性が不十分となり、しわやキズが発生するなどの問題があった。
また、特許文献2に記載の方法では、転写させた樹脂組成物膜表面の凹凸構造が大きく、相手部材との密着性や光学特性や品位に劣る場合があった。
【0006】
本発明は、フィルム表面に微細な突起を設けその突起個数と最大突起高さ、さらに水接触角を制御することによって微細な突起を高頻度に形成させつつ高平滑な面とすると共に、易滑性、離型性並びに表面の耐久性に優れた形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、並びに、樹脂組成物膜の製造工程において支持体として使用したときに、得られる樹脂組成物膜の表面特性や品位向上と、ハンドリング性を両立することが可能な形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を取る。すなわち、
(1)少なくとも一方の表面が、SEM画像からカウントされる突起個数が10個/μm

以上70個/μm

以下、AFMによる高さが0nmの面(基準面)からの最大突起高さ(Rp)が300nm以下、水接触角が90°以上、である表面を有する形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、
(2)形状転写させる層が樹脂組成物層(M)である、(1)に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、
(3)少なくとも以下の工程1 、2 をこの順に有する、樹脂組成物膜(M)の製造方法
工程1: (1)記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムの表面に、樹脂組成物(M)を形成する塗剤を塗布する工程。
【0008】
工程2:前記形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムを剥離して、樹脂組成物膜(M)を得る工程。
(4)(3)記載の製造方法により得られた樹脂組成物膜(M)であって、表面が凹みを有し、該凹みの個数が10個/μm

以上70個/μm

以下、である樹脂組成物膜、
(5)130℃30分熱処理後の水接触角が90°以上、かつ処理前後の水接触角変化量が2°以上10°以下である、(1)または(2)に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、
(6)前記特徴面の表面粗さRa5が20nm以上50nm以下である、(1)または(2)に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、
(7)前記表面において、表面粗さRa比(Ra5/Ra90)=0.75以上である(1)または(2)に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
【0009】
ここで、Ra5はAFM測定における5μm□の表面粗さRaであり、
Ra90はAFM測定における90μm□の表面粗さRaを表す
(8)前記表面において、SEM画像の突起の大きさ(突起径)が30nm以上300nm以下である、(1)または(2)に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム。
(9)前記表面が、長鎖アルキル基含有化合物を含有する樹脂層(X)からなる、(1)または(2)に記載の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルム、
である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、樹脂組成物膜の製造工程における形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムとして使用したときに、樹脂組成物膜との離型性に優れ、得られる樹脂組成物膜(M)の表面特性や品位向上と、ハンドリング性を両立することが可能な形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することができる。本発明の形状転写用二軸配向ポリエステルフィルムは、光学部材や電子材料用途に用いられる樹脂組成物膜(M)を製造する際に離型性に優れた形状転写用支持体として好適に使用することができ、これを用いて製造した樹脂組成物膜(M)の表面は微細な凹みを高頻度に有しており、平滑性と易滑性を兼ね備えるものとなる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東レ株式会社
電池
1か月前
東レ株式会社
電池
1か月前
東レ株式会社
電池
1か月前
東レ株式会社
織物
1か月前
東レ株式会社
人工皮革
18日前
東レ株式会社
積層フィルム
11日前
東レ株式会社
積層フィルム
11日前
東レ株式会社
積層フィルム
24日前
東レ株式会社
フロントグリル
11日前
東レ株式会社
分離膜エレメント
19日前
東レ株式会社
多層積層フィルム
24日前
東レ株式会社
有機EL表示装置
27日前
東レ株式会社
分離膜エレメント
20日前
東レ株式会社
ポリアミド樹脂組成物
27日前
東レ株式会社
シート、及び樹脂組成物
4日前
東レ株式会社
芳香族ポリアミドフィルム
4日前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法
18日前
東レ株式会社
ポリエステル組成物の製造方法
19日前
東レ株式会社
センサー素子及びガスセンサー
18日前
東レ株式会社
スラリー含浸シートの製造装置
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリオレフィンフィルム
24日前
東レ株式会社
ゴム補強用ポリエステル繊維コード
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルコポリマーの製造方法
20日前
東レ株式会社
多孔質中空糸膜およびその製造方法
20日前
東レ株式会社
パターン上に塗布した液滴の検査方法
18日前
東レ株式会社
プリプレグおよび炭素繊維強化複合材料
18日前
東レ株式会社
感光性樹脂組成物、硬化物および表示装置
19日前
東レ株式会社
血液浄化材料及び血液浄化材料の製造方法
18日前
東レ株式会社
無線機器およびそれを含む無線通信システム
19日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
21日前
東レ株式会社
樹脂シートの製造装置および樹脂シートの製造方法
5日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法
6日前
東レ株式会社
フレキソ印刷版原版およびフレキソ印刷版の製造方法
18日前
東レ株式会社
液晶ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品
1か月前
東レ株式会社
印刷物の製造方法および活性エネルギー線硬化型インキ
27日前
続きを見る