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公開番号2023173004
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-07
出願番号2022084934
出願日2022-05-25
発明の名称粉末焼結積層造形装置
出願人株式会社アフィット
代理人
主分類B29C 64/321 20170101AFI20231130BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】造形化している造形化物周辺に余分な粉末粒子が存在しないために、装置の小型化を実現できるだけでなく、粉末粒子の蓄熱や劣化という問題点が解消される粉末焼結積層造形装置を提供する。
【解決手段】別に作像系装置を設置し可撓性シート上に作製すべき3次元造形物の描画パターンに基づき形成した粉末材料を造形物製作用テーブルに各層毎に転写して粉末粒子の描画パターンを積み上げる。各層毎に転写した描画パターン上にレーザー照射を行なって、粉末材料を焼結化して行くことによって3次元物体を造形する粉末焼結積層造形装置を提供するものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
作製すべき3次元造形物の描画パターンに基づき焼結可能な粉末材料を連続して固化することによって3次元物体を造形する装置であって、
粉末材料を形成する可撓性シート状ベルトおよび前記ベルトの回転駆動装置と、
電荷を保持できる誘電性材料および前記材料を使い作製すべき3次元造形物の描画パターンを忠実に噴霧できるインクジェットヘッドおよび駆動装置と、
噴霧した塗膜の硬化を促進するランプと、
塗布硬化した膜上に静電荷を付与するための帯電器と、
前記描画パターン上に形成した静電荷像に、誘電もしくは摩擦帯電した粉末材料を静電吸着するための現像器および前記粉末材料と、
前記可撓性シート状ベルトに作製すべき3次元造形物の描画パターンに基づき形成した粉末材料を造形物製作用テーブルに、転写可能な粘着液および前記粘着液を塗布する装置と、
前記造形物製作用テーブル上に転写した粉末材料に照射して逐次焼結するためのレーザー照射装置を持つことを特徴とする粉末焼結積層造形装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
作製すべき3次元造形物の描画パターンに基づき焼結可能な粉末材料を連続して固化することによって3次元物体を造形する装置であって、
粉末材料を形成する可撓性シート状ベルトおよび前記ベルトの回転駆動装置と、
前記粘着液を使い、作製すべき3次元造形物の描画パターンを忠実に噴霧できるインクジェットヘッドおよび駆動装置と、
前記描画パターンとして塗布形成した粘着液に、粉末材料を付着するための現像器および前記粉末材料と、
前記可撓性シート状ベルトに作製すべき3次元造形物の描画パターンに基づき形成した粉末材料を造形物製作用テーブルに、転写可能な粘着液および前記粘着液を塗布する装置と、
前記造形物製作用テーブル上に転写した粉末材料に照射して逐次焼結するためのレーザー照射装置を持つことを特徴とする粉末焼結積層造形装置。
【請求項3】
請求項1および請求項2に記載の粉末焼結積層造形装置は、転写されなかった残存物を清掃するクリーニング装置を備えたこと特徴とする粉末焼結積層造形装置。
【請求項4】
請求項1および請求項2に記載の粉末焼結積層造形装置の可撓性シート状ベルトは、巻き出し機および巻き取り機を備えた有端シートであることを特徴とする粉末焼結積層造形装置。
【請求項5】
請求項1および請求項2に記載の粉末焼結積層造形装置は、可撓性シート状ベルトに作製すべき3次元造形物の描画パターンに基づき形成した粉末材料を造形物製作用テーブルに転写するための作像系を、少なくとも2つ以上を備えたこと特徴とする粉末焼結積層造形装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末焼結積層造形装置に関し、造形用テーブル上に複数の焼結薄層を積層して3次元造形物を作製する粉末焼結積層造形装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、機能試験用試作部品や少量多品種の製品に使用される部品等を造形することができる造形装置が極一般的となってきた。この要求を満たすものとして、光造形装置や粉末焼結積層造形装置などがある。なかでも粉末焼結積層造形装置は、紫外線硬化性樹脂を使用した造形装置( 一般に「光造形装置」と呼ぶ)と異なり、多種類かつ強靭な材料が使用できることが大きな特徴の一つであり、近年市場での認知度も向上し、さまざまな用途で使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO-A2-88/002677
WO-A-92/008566等が基本的な特許として出願されている。
【0004】
特開2007-030303によると、図5のような装置が従来市販されている粉末焼結積層造形装置であると報告されている。
【0005】
レーザー光出射部101Aと、造形部101Bと、制御装置101Cとから
構成されている。レーザー光出射部101Aにおいては、レーザー光の光源1とレーザー光の照射方向を制御するミラー2とが設けられている。
【0006】
造形部101Bにおいては、中央部に設置され、レーザー光の照射により造形が行われて3次元造形物が作製される造形用容器3と、その両側に設置されて粉末材料を貯めておく粉末材料容器4a、4bとを備えている。また、造形用容器3内には造形用容器3内壁に沿って昇降するパートシリンダ5が設置され、粉末材料容器4a、4b内には粉末材料容器4a、4b内壁に沿って昇降するフィードシリンダ6a、6bが設置されている。
【0007】
制御装置101Cは、パートシリンダ5を薄層一層分降下させ、フィードシリンダ6 bを上昇させて、リコーターローラー7によってパートシリンダ5上に粉末材料8を供給させ、かつパートシリンダ5上で粉末材料の薄層8aを形成させ、次いで、レーザー光及び制御ミラー2によって作製すべき3次元造形物のスライスデータ(以下「描画パターン」)に基づき粉末材料の薄層8aを選択的に加熱して焼結させ、これらの動作を繰り返させる。このようにして3次元造形物を形成させ、最後に、3次元造形物を冷却手段によって冷却させる。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、上記の従来例の問題点を根本的に見直して創作されたものであり、造形の大型、小型に関係なく、造形に必要な量の粉末を適切に供給し積層化するために、小スペースに繋がるだけでなく、加熱によるダメージを受ける心配が全くない粉末焼結積層造形装置を提供するものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、造形時の粉末材料の省スペース化、粉末材料の冷却の不要化、熱による粉末材料の劣化を防ぐことを目的とした装置を提供することにある。
【0010】
従来の粉末焼結積層造形装置は、造形に必要なサイズをすべてカバーできる直方体のスペースだけでなく、新たな造形層に速やかに粉末を供給するために粉末を確保するスペースが造形スペースを挟む所に2か所必要である。
(【0011】以降は省略されています)

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