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公開番号2024042445
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022147171
出願日2022-09-15
発明の名称立体造形方法
出願人東レエンジニアリング株式会社
代理人
主分類B29C 64/379 20170101AFI20240321BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】硬化したコア材から容易にシェルを分離させて立体造形物を得ることができる立体造形方法を提供する。
【解決手段】立体造形物101の外形を規定するシェル125の内壁面に囲われた部分であるコア部126に液相材料であるコア材116を充填するコア材充填工程と、コア材116を硬化させるコア材硬化工程と、シェル125の少なくとも一部を硬化後のコア材116から分離させ、コア部126の形状に倣った外形を有しコア材116からなる立体造形物101を得る分離工程と、を備える立体造形方法であり、分離工程は、シェル125と硬化後のコア材116aの少なくとも一方が軟化する温度条件下で実施される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
立体造形物の外形を規定するシェルの内壁面に囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、
前記コア部内の前記コア材を硬化させるコア材硬化工程と、
前記シェルの少なくとも一部を硬化後の前記コア材から分離させ、前記コア部の形状に倣った外形を有し前記コア材からなる立体造形物を得る分離工程と、
を備える立体造形方法であり、
前記分離工程は、前記シェルと硬化後の前記コア材の少なくとも一方が軟化する温度条件下で実施されることを特徴とする、立体造形方法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記シェルと硬化後の前記コア材の少なくとも一方は物性としてガラス転移温度を有し、当該ガラス転移温度よりも高い温度条件であることにより軟化することを特徴とする、請求項1に記載の立体造形方法。
【請求項3】
前記シェルおよび硬化後の前記コア材が物性としてガラス転移温度を有し、前記シェルのガラス転移温度は硬化後の前記コア材のガラス転移温度よりも低く、
前記分離工程は、前記シェルの温度が前記シェルのガラス転移温度以上であってかつ硬化後の前記コア材の温度が硬化後の前記コア材のガラス転移温度未満の温度である条件下で実施されることを特徴とする、請求項2に記載の立体造形方法。
【請求項4】
前記コア材は熱硬化性樹脂からなり、前記コア材硬化工程では前記コア材に熱エネルギーを付与することにより熱硬化させることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の立体造形方法。
【請求項5】
前記分離工程における前記シェルおよび硬化後の前記コア材の温度は、温度調節された流体が接触することにより調節されることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の立体造形方法。
【請求項6】
前記分離工程における前記シェルおよび硬化後の前記コア材の温度は、温度調節されたステージ上に前記シェルおよび硬化後の前記コア材が載置されることにより調節されることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の立体造形方法。
【請求項7】
前記シェルはエポキシ系樹脂からなることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の立体造形方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、3Dプリンティングなどの付加製造技術を用いて立体造形物を形成させる立体造形方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
3Dプリンティング技術を用いた製造装置の名称として、広く3Dプリンタという言葉が使われている。3Dプリンタは、3次元のCADデータをもとにコンピュータで造形物の断面形状を計算し、該造形物を薄い輪切り状の断面構成要素に分割して、その断面構成要素を種々の方法で形成し、それを積層させて目的とする造形物を形成する立体造形装置である。3Dプリンティング技術は、国際的にはAdditive Manufacturing Technologyと同義語として使われる場合が多く、日本語訳として、付加製造技術が用いられている。
【0003】
近年は、3Dプリンタで形成した造形物に対しても、実製品の量産前の評価目的で外観だけでなく剛性や強度が要求されるようになり、金属3Dプリンタや複合材3Dプリンタが注目されている。特に、下記特許文献1に開示されている立体造形方法では、造形槽内で複数回のシェルの造形とコア材の充填が繰り返された後、活性エネルギー線の照射または熱エネルギーの付与によりコア材を一括して硬化させることにより、コア材により形成される造形物には積層界面が存在しないため、剛性、強度に方向性が無い造形物を造形することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-136923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示された立体造形方法により立体造形物を得るにあたり、一般にはシェルと硬化したコア材とを合わせて立体造形物と呼ぶが、立体造形物の一体性が重視されたりシェルの強度が問題視されたりする場合、硬化したコア材から少なくとも一部のシェルを分離させる必要がある。
【0006】
一方、シェル内でコア材が硬化する際にシェルとコア材は密着しているため、従来の立体造形方法では図6に示すように工具203によりシェル202を切削する(砕く)などして、すなわち機械加工によって立体造形物201を得る必要があった。
【0007】
しかし、シェル202がエポキシ系などの樹脂によって形成されている場合、このシェル202は粘り気があって切削性に劣り、シェル202の剥離が進むにつれて切削したシェル202が工具203の刃と刃の間に入り込む可能性がある。また、加工時の切削熱で軟化(溶融)したシェル202が工具203にまとわりつく可能性がある。このような状態になった工具203でシェル202の剥離が進められると加工ができなくなるばかりか工具203が折れたり欠けたりするおそれがあり、すなわち、立体造形物201からシェル202を剥離させることが困難であるという問題があった。
【0008】
本願発明は、上記問題点を鑑み、硬化したコア材から容易にシェルを分離させて立体造形物を得ることができる立体造形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明の立体造形方法は、立体造形物の外形を規定するシェルの内壁面に囲われた部分であるコア部に液相材料であるコア材を充填するコア材充填工程と、前記コア材を硬化させるコア材硬化工程と、前記シェルの少なくとも一部を硬化後の前記コア材から分離させ、前記コア部の形状に倣った外形を有し硬化後の前記コア材からなる立体造形物を得る分離工程と、を備える立体造形方法であり、前記分離工程は、前記シェルと硬化後の前記コア材の少なくとも一方が軟化する温度条件下で実施されることを特徴としている。
【0010】
本発明の立体造形方法により、分離工程においてシェルと硬化したコア材の少なくとも一方が軟化するため、シェルとコア材の間の密着性が緩和されて容易にシェルをコア材から分離させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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