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公開番号2025175104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2025150769,2023113718
出願日2025-09-11,2023-07-11
発明の名称フィルムおよび積層体
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人いくみ特許事務所
主分類C08J 7/00 20060101AFI20251120BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】密着性に優れるフィルム、および、そのフィルムを備える積層体を提供すること。
【解決手段】フィルム1は、樹脂基材2からなる。フィルム1は、所定の第1試験により測定される炭素元素比率C90、酸素元素比率O90、炭素元素比率C15および酸素元素比率O15が、下記式(1)を満足するか、または、所定の第2試験により測定される炭素元素比率C15および酸素元素比率O15が、下記式(2)を満足する。
O15/C15>O90/C90 (1)
O15/C15>0.3 (2)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂基材からなるフィルムであって、
下記第1試験により測定される炭素元素比率C
90
、酸素元素比率O
90
、炭素元素比率C
15
および酸素元素比率O
15
が、下記式(1)を満足する、フィルム。

15
/C
15
>O
90
/C
90
(1)
第1試験:(1)X線光電子分光法を用いて、樹脂基材の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を90°に調整して、炭素元素比率C
90
および酸素元素比率O
90
を測定する。
(2)X線光電子分光法を用いて、樹脂基材の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して、炭素元素比率C
15
および酸素元素比率O
15
を測定する。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記樹脂基材は、基材層からなり、
前記第1試験において、
前記炭素元素比率C
90
および前記酸素元素比率O
90
は、前記基材層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を90°に調整して測定され、
前記炭素元素比率C
15
および前記酸素元素比率O
15
は、前記基材層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して測定される、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記樹脂基材は、基材層と硬化樹脂層とを厚み方向一方側に向かって順に備え、
前記第1試験において、
前記炭素元素比率C
90
および前記酸素元素比率O
90
は、前記硬化樹脂層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を90°に調整して測定され、
前記炭素元素比率C
15
および前記酸素元素比率O
15
は、前記硬化樹脂層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して測定される、請求項1に記載のフィルム。
【請求項4】
前記硬化樹脂層は、アクリルウレタン樹脂を含む、請求項3に記載のフィルム。
【請求項5】
樹脂基材からなるフィルムであって、
下記第2試験により測定される炭素元素比率C
15
および酸素元素比率O
15
が、下記式(2)を満足する、フィルム。

15
/C
15
>0.3 (2)
第2試験:X線光電子分光法を用いて、樹脂基材の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して、炭素元素比率C
15
および酸素元素比率O
15
を測定する。
【請求項6】
前記樹脂基材は、基材層からなり、
前記第2試験において、
前記炭素元素比率C
15
および前記酸素元素比率O
15
は、前記基材層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して測定される、請求項5に記載のフィルム。
【請求項7】
前記樹脂基材は、基材層と硬化樹脂層とを厚み方向一方側に向かって順に備え、
前記第2試験において、
前記炭素元素比率C
15
および前記酸素元素比率O
15
は、前記硬化樹脂層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して測定される、請求項5に記載のフィルム。
【請求項8】
前記硬化樹脂層は、アクリルウレタン樹脂を含む、請求項7に記載のフィルム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のフィルムと、無機物層とを厚み方向一方側に向かって順に備える、積層体。
【請求項10】
前記無機物層は、反射防止層であり、
前記反射防止層は、厚み方向に沿って、互いに異なる屈折率を有する複数の層を備える、請求項9に記載の積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムおよび積層体に関し、詳しくは、フィルム、および、そのフィルムを備える積層体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
エレクトロニクス製品において、軽量化および高機能化の観点から、有機材と無機材とが複合化された複合化材が開発されている。複合化材としては、例えば、有機材製の基材フィルムと、基材フィルム上の無機物層とを備える積層フィルムが知られている。
【0003】
このような積層フィルムとして、例えば、フィルム基材およびハードコート層を順に備えるハードコートフィルムと、無機酸化物プライマー層と、反射防止層とを順に備える反射防止フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1では、ハードコート層上にプライマー層を形成する前に、ハードコート層に対して、プラズマ処理が施されている。このような処理によれば、ハードコートフィルム(ハードコート層)の表面の汚れおよび水分を除去することができ、ハードコートフィルムと反射防止層との密着性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-65437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の基材フィルム(ハードコートフィルム)では、密着性が不十分であるという不具合がある。そのため、基材フィルム(ハードコートフィルム)には、より一層優れた密着性が要求される。
【0007】
本発明は、密着性に優れるフィルム、および、そのフィルムを備える積層体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明[1]は、樹脂基材からなるフィルムであって、下記第1試験により測定される炭素元素比率C
90
、酸素元素比率O
90
、炭素元素比率C
15
および酸素元素比率O
15
が、下記式(1)を満足する、フィルムである。

15
/C
15
>O
90
/C
90
(1)
第1試験:(1)X線光電子分光法を用いて、樹脂基材の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を90°に調整して、炭素元素比率C
90
および酸素元素比率O
90
を測定する。
(2)X線光電子分光法を用いて、樹脂基材の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して、炭素元素比率C
15
および酸素元素比率O
15
を測定する。
【0009】
本発明[2]は、前記樹脂基材は、基材層からなり、前記第1試験において、前記炭素元素比率C
90
および前記酸素元素比率O
90
は、前記基材層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を90°に調整して測定され、前記炭素元素比率C
15
および前記酸素元素比率O
15
は、前記基材層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して測定される、上記[1]に記載のフィルムを含んでいる。
【0010】
本発明[3]は、前記樹脂基材は、基材層と硬化樹脂層とを厚み方向一方側に向かって順に備え、前記第1試験において、前記炭素元素比率C
90
および前記酸素元素比率O
90
は、前記硬化樹脂層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を90°に調整して測定され、前記炭素元素比率C
15
および前記酸素元素比率O
15
は、前記硬化樹脂層の厚み方向一方面に対して、光電子取り出し角を15°に調整して測定される、上記[1]に記載のフィルムを含んでいる。
(【0011】以降は省略されています)

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